がぶ飲みで「ペットボトル症候群」に注意 スティックシュガー22本分…“糖質”多い「意外な飲み物」は?【#みんなのギモン】

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暑い日が続くこれからの時期、熱中症対策で水分補給が欠かせませんが、その飲み方には注意が必要です。糖分の入った清涼飲料水を大量に飲むことで「ペットボトル症候群」になる恐れがあり、飲み残しを放置していると細菌が増殖する可能性もあります。そこで今回の#みんなのギモンでは、「暑さ本格化 水分補給に注意点?」をテーマに、次の2つのポイントを中心に解説します。●ペットボトル症候群とは?●ペットボトル 飲み残しに注意?

■男性の方が高い発症率…ナゼ?加納美也子・日本テレビ解説委員「21日の東京は暑かったですね」鈴江奈々アナウンサー「今年一番の暑さでした」加納解説委員「この先も25度以上の暑い日が続く予想です。これからの時期、熱中症対策に水分補給は大切ですが、どんな飲み物をどれくらい飲むのか重要になってきます。ペットボトル飲料は普段どれくらい飲みますか?」鈴江アナウンサー「500ミリリットルを2本くらいかなあ…」森圭介アナウンサー「炭酸水を3~4本飲んでます」斎藤佑樹キャスター「水と炭酸水を2~3本くらいですね」加納解説委員「皆さんの中にはいませんでしたが、糖分が入った飲み物をよく飲む方もいるかと思います。その場合は『ペットボトル症候群』に注意が必要なんですが、聞いたことありますか?」河出奈都美アナウンサー「初めて聞きましたね」加納解説委員「ジュースや炭酸飲料、スポーツドリンクなど糖分の入った清涼飲料水を大量に飲み続けることで身体に異常をきたす場合があるということです。赤坂ファミリークリニックの伊藤明子院長によると、特に10~30代の男性に患者が多いといいます」「飲み物をがぶ飲みすることが男性の方が多いので、女性よりも発症率が高いそうです」森アナウンサー「ゴクゴクのどを鳴らしながら飲むのがまたおいしいので、気持ちは分かるんですけどね」■糖尿病が悪化したような状態に加納解説委員「どんな症状が出るのでしょうか。急にすごくのどが渇く、けん怠感、吐き気など、糖尿病が悪化したような状態になってしまいます。最悪の場合は意識障害を起こし、倒れることもあるといいます」「特に、めちゃくちゃのどが渇くというのが気が付きやすいサインです。甘い飲み物を飲んだばかりなのにまたすぐのどが渇くと感じたら、ペットボトル症候群を疑った方がいいということです」河出アナウンサー「疲れてリフレッシュしたいなと思うと、どうしても甘い物を食べたく、飲みたくなります。水分補給と思って、疲れてリフレッシュのために飲んでもまた喉が渇いて…、という悪循環になってしまうんですね」■カフェオレ、コーラ…糖質の量は?加納解説委員「糖分を取ると血糖値が上がって、また糖分を取りたくなってという悪循環が生まれ、ペットボトル症候群が起こりやすくなるということです。そこで注意してほしいのが、糖質の量です」「500ミリリットルなら糖質がどれぐらい入っているか、愛知県の豊川保健所がまとめたデータがあります。素材由来の糖質もあるので、実際の砂糖の量とは異なりますが、イメージしやすいように1本3グラムのスティックシュガー何本分になるか表したものです」「麦茶、緑茶、無糖のコーヒーはもちろん0。スポーツドリンクは9本分、カフェオレは14本分、オレンジジュースは17本分、コーラは19本分です。ただ、それよりもさらに多い、22本分の糖質が入っている飲み物があります」河出アナウンサー「甘いエナジードリンクじゃないですか?」森アナウンサー「エナジードリンクはテンション上がりますからね」加納解説委員「答えはヨーグルト飲料です」河出アナウンサー「え! 意外です…」森アナウンサー「飲むヨーグルトのような?」加納解説委員「はい。ちょっと酸味を消すために砂糖を多く使っているんでしょうか。ちなみにエナジードリンクはevery.調べによるとコーラと同じくらいの19本分ほどの換算でした」■「習慣」「量」「濃度」に注意斎藤キャスター「アスリートはよく『糖質を取りなさい』と言われます。お茶とかじゃないとダメということですか?」加納解説委員「伊藤院長によると、絶対飲むなということではありません。適度な糖分や塩分は熱中症対策にも必要です。そのため対策としては毎日飲まない。甘い物を飲むことを習慣にしないということですね」「また1日1本(350~500ミリリットル)までと自分で決める、氷を入れるなど濃度を少しでも下げる工夫をする、といったことに気を付けるといいそうです。また、子どもは大人よりも身体が小さいので、ペットボトル症候群により注意が必要だということです」鈴江アナウンサー「子どもは甘い飲み物が大好きですしそれがないと機嫌が悪くなるので、結局毎日与えてしまってるんですけど、ちょっと気を付けた方がいいんですね」■口をつけた後、細菌はどれくらい増殖?加納解説委員「そうですね。そして、ペットボトル飲料でもう1つ気を付けていただきたい点があります。それは飲み残しです。一気に飲みきれないという時があると思いますが、一度口をつけた後、細菌がどれくらい増えるのか気になりますよね」「栃木・宇都宮市が5種類のペットボトル飲料で、口をつけて飲んだ後、30度に保った環境に48時間放置する実験を行いました。ミルクコーヒー、麦茶、スポーツ飲料、果汁100%オレンジジュース、緑茶の中で、細菌が一番増えたのはどれでしょうか?」森アナウンサー「スティックシュガーの話で、オレンジジュースにはかなり(糖質が)入っていたので、オレンジュースでしょうか。糖分が(多く)入っていると細菌が増えちゃう…?」加納解説委員「最も増えたのはミルクコーヒーでした。細菌の数は48時間後に30万倍以上にまで増えました。細菌の栄養になる糖分やタンパク質が多く含まれるので大幅に増殖したと考えられるそうです」「2番目は意外にも麦茶でした。細菌は10倍以上に増殖しました。原料の大麦の種子が穀物で炭水化物を比較的多く含んでいるので、それを栄養にして細菌が増えたのではないかということです」「そして残る3つは細菌が減少する結果となりました。スポーツ飲料とオレンジジュースは強い酸性だったことから、緑茶はカテキンに細菌の増殖を抑制する作用があるため、細菌が減ったと推測されるそうです」「ただ、この実験で細菌が減った緑茶なども、種類や条件が変われば結果も変わりますので、過信せず注意が必要ということです」■細菌を増やさないための注意点加納解説委員「そのため、口をつけずにコップに移して飲む、冷蔵庫に保管する、そして早く飲みきることを心がけたいですよね」鈴江アナウンサー「気を付けながら水分補給したいと思います」加納解説委員「これから暑い日が続きますが、甘い飲み物の飲みすぎや、飲み残しの扱いには十分ご注意ください」(2024年5月21日午後4時半ごろ放送 news every.「#みんなのギモン」より)
暑い日が続くこれからの時期、熱中症対策で水分補給が欠かせませんが、その飲み方には注意が必要です。糖分の入った清涼飲料水を大量に飲むことで「ペットボトル症候群」になる恐れがあり、飲み残しを放置していると細菌が増殖する可能性もあります。
そこで今回の#みんなのギモンでは、「暑さ本格化 水分補給に注意点?」をテーマに、次の2つのポイントを中心に解説します。
●ペットボトル症候群とは?●ペットボトル 飲み残しに注意?
加納美也子・日本テレビ解説委員「21日の東京は暑かったですね」
鈴江奈々アナウンサー「今年一番の暑さでした」
加納解説委員「この先も25度以上の暑い日が続く予想です。これからの時期、熱中症対策に水分補給は大切ですが、どんな飲み物をどれくらい飲むのか重要になってきます。ペットボトル飲料は普段どれくらい飲みますか?」
鈴江アナウンサー「500ミリリットルを2本くらいかなあ…」
森圭介アナウンサー「炭酸水を3~4本飲んでます」
斎藤佑樹キャスター「水と炭酸水を2~3本くらいですね」
加納解説委員「皆さんの中にはいませんでしたが、糖分が入った飲み物をよく飲む方もいるかと思います。その場合は『ペットボトル症候群』に注意が必要なんですが、聞いたことありますか?」
河出奈都美アナウンサー「初めて聞きましたね」
加納解説委員「ジュースや炭酸飲料、スポーツドリンクなど糖分の入った清涼飲料水を大量に飲み続けることで身体に異常をきたす場合があるということです。赤坂ファミリークリニックの伊藤明子院長によると、特に10~30代の男性に患者が多いといいます」
「飲み物をがぶ飲みすることが男性の方が多いので、女性よりも発症率が高いそうです」
森アナウンサー「ゴクゴクのどを鳴らしながら飲むのがまたおいしいので、気持ちは分かるんですけどね」
加納解説委員「どんな症状が出るのでしょうか。急にすごくのどが渇く、けん怠感、吐き気など、糖尿病が悪化したような状態になってしまいます。最悪の場合は意識障害を起こし、倒れることもあるといいます」
「特に、めちゃくちゃのどが渇くというのが気が付きやすいサインです。甘い飲み物を飲んだばかりなのにまたすぐのどが渇くと感じたら、ペットボトル症候群を疑った方がいいということです」
河出アナウンサー「疲れてリフレッシュしたいなと思うと、どうしても甘い物を食べたく、飲みたくなります。水分補給と思って、疲れてリフレッシュのために飲んでもまた喉が渇いて…、という悪循環になってしまうんですね」
加納解説委員「糖分を取ると血糖値が上がって、また糖分を取りたくなってという悪循環が生まれ、ペットボトル症候群が起こりやすくなるということです。そこで注意してほしいのが、糖質の量です」
「500ミリリットルなら糖質がどれぐらい入っているか、愛知県の豊川保健所がまとめたデータがあります。素材由来の糖質もあるので、実際の砂糖の量とは異なりますが、イメージしやすいように1本3グラムのスティックシュガー何本分になるか表したものです」
「麦茶、緑茶、無糖のコーヒーはもちろん0。スポーツドリンクは9本分、カフェオレは14本分、オレンジジュースは17本分、コーラは19本分です。ただ、それよりもさらに多い、22本分の糖質が入っている飲み物があります」
河出アナウンサー「甘いエナジードリンクじゃないですか?」
森アナウンサー「エナジードリンクはテンション上がりますからね」
加納解説委員「答えはヨーグルト飲料です」
河出アナウンサー「え! 意外です…」
森アナウンサー「飲むヨーグルトのような?」
加納解説委員「はい。ちょっと酸味を消すために砂糖を多く使っているんでしょうか。ちなみにエナジードリンクはevery.調べによるとコーラと同じくらいの19本分ほどの換算でした」
斎藤キャスター「アスリートはよく『糖質を取りなさい』と言われます。お茶とかじゃないとダメということですか?」
加納解説委員「伊藤院長によると、絶対飲むなということではありません。適度な糖分や塩分は熱中症対策にも必要です。そのため対策としては毎日飲まない。甘い物を飲むことを習慣にしないということですね」
「また1日1本(350~500ミリリットル)までと自分で決める、氷を入れるなど濃度を少しでも下げる工夫をする、といったことに気を付けるといいそうです。また、子どもは大人よりも身体が小さいので、ペットボトル症候群により注意が必要だということです」
鈴江アナウンサー「子どもは甘い飲み物が大好きですしそれがないと機嫌が悪くなるので、結局毎日与えてしまってるんですけど、ちょっと気を付けた方がいいんですね」
加納解説委員「そうですね。そして、ペットボトル飲料でもう1つ気を付けていただきたい点があります。それは飲み残しです。一気に飲みきれないという時があると思いますが、一度口をつけた後、細菌がどれくらい増えるのか気になりますよね」
「栃木・宇都宮市が5種類のペットボトル飲料で、口をつけて飲んだ後、30度に保った環境に48時間放置する実験を行いました。ミルクコーヒー、麦茶、スポーツ飲料、果汁100%オレンジジュース、緑茶の中で、細菌が一番増えたのはどれでしょうか?」
森アナウンサー「スティックシュガーの話で、オレンジジュースにはかなり(糖質が)入っていたので、オレンジュースでしょうか。糖分が(多く)入っていると細菌が増えちゃう…?」
加納解説委員「最も増えたのはミルクコーヒーでした。細菌の数は48時間後に30万倍以上にまで増えました。細菌の栄養になる糖分やタンパク質が多く含まれるので大幅に増殖したと考えられるそうです」
「2番目は意外にも麦茶でした。細菌は10倍以上に増殖しました。原料の大麦の種子が穀物で炭水化物を比較的多く含んでいるので、それを栄養にして細菌が増えたのではないかということです」
「そして残る3つは細菌が減少する結果となりました。スポーツ飲料とオレンジジュースは強い酸性だったことから、緑茶はカテキンに細菌の増殖を抑制する作用があるため、細菌が減ったと推測されるそうです」
「ただ、この実験で細菌が減った緑茶なども、種類や条件が変われば結果も変わりますので、過信せず注意が必要ということです」
加納解説委員「そのため、口をつけずにコップに移して飲む、冷蔵庫に保管する、そして早く飲みきることを心がけたいですよね」
鈴江アナウンサー「気を付けながら水分補給したいと思います」
加納解説委員「これから暑い日が続きますが、甘い飲み物の飲みすぎや、飲み残しの扱いには十分ご注意ください」
●あなたの身の回りの怒りやギモンをお寄せください。お寄せいただいた情報をもとに日本テレビ報道局が調査・取材します。#みんなのギモンhttps://www.ntv.co.jp/provideinformation/houdou.html
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