「選択肢が“飛ぶ”しかない」悪質なホストクラブに勤めてしまった男性のその後

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女性客に高額な売掛(ツケ)を背負わせて風俗店などで働かせる「悪質ホスト問題」。それを受けて、歌舞伎町のホストクラブでは1月から売掛金の規模を段階的に縮小し、4月までに全廃するとしていた。
「売掛ができなくなったことで辞めるホストが増えた」

そう話すのは、歌舞伎町のホストクラブの経営に関わる人物。そこで気になったのが、ホストが店を辞めた後の行き先だ。これまで女性客からチヤホヤされていたホストは、どのような職に就くのだろうか。しかし、詳しい話を聞いてみると、そう簡単でもないらしい。

そんななかで、ハヤトさんを追い詰める事件が起きた。ハヤトさんの客と先輩ホストが関係を持つ、いわゆる“爆弾”関係にあったという。

「それを知った瞬間、客のことを殴ってしまったんですよね。普通なら、爆弾したホストに何かしらの罰があるはずなのに、なぜか僕が客から『訴える』と脅されて、示談金として30万円払うことになったんです。いま思えば、ハメられたんだと思います」

ホストと客が手を組んで店を辞めさせないようにするのも、悪質なホストクラブではよくあるやり口なのだとか。そこで、飛ぶことを考えた。だが、ハヤトさんも店の寮に入っているため、荷物を運び出すのは簡単ではなかった。

「店には『遅刻する』と伝え、友達にも協力してもらい、営業中に寮から自分の荷物を運び出しました。その日、店から着信が鳴り止まなかったです。それから1カ月ほど、友達の家にかくまってもらい、その間に携帯番号も変えました。それから1年は、住所が知られている実家にも歌舞伎町にも行けませんでした」

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