〈在籍スタッフ全員“18歳未満”のヤバい店も…「JKビジネス」に気軽に手を染める女子高校生たちの闇〉から続く
「『勝手に時間を延長された』みたいなウソの報告を運営にしてまで、女の子の価値を下げようとする人もいる。ダサすぎるよねー」
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水商売で働く女性たちを困らせる「クソ客」の悩ましい生態とは? ライターの佐々木チワワ氏による新刊『ホスト!立ちんぼ!トー横! オーバードーズな人たち ~慶應女子大生が歌舞伎町で暮らした700日間』(講談社)より一部抜粋してお届けする。(全2回の1回目/後編を読む)
水商売で働く女性たちが嫌悪する「クソ客」とは―― 写真はイメージgetty
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俳優・香川照之(58)の「銀座クラブホステス暴行事件」には、歌舞伎町の夜職女性たちも大盛り上がりだ。
「高いお金もらってるんだから、このくらいのリスクは負うべきでしょ」
ネット上にはこういった香川を擁護する意見も少しはあるが、歌舞伎町女子のほとんどは「こういう客いるよね~!」と怒り心頭だ。歌舞伎町のキャバクラで働くアカネ(仮名・23)が語る。
「歌舞伎町のキャバは黒服もコワモテが多いから、香川照之みたいにブラジャーぎ取りまでやる客はあんまりいないかな。でも、服のなかに手を入れておっぱい揉んでくるヤツはけっこういますね。そこからさらにウザいのが、セクハラを嫌がると『ほかの子はサービスいいよ?』とか言ってくる客。じゃあそっち行ったらいいじゃん、ってカンジ」
セクハラ行為は当然のこととして、その他、キャバ嬢たちが例外なく嫌うのがこんな「クソ客」だという。
「『客扱いされたくない!』って言い出す人(笑)。何回か来てお金使ってくれてるならまだしも、初回からいきなり言ってくる客もいる。『いやいや、こちらも仕事ですから』ってなる」
キャバクラと似たようなサービスで、現在都心を中心に流行しているのが「ギャラ飲みサービス」だ。アプリで任意の場所に女性を呼ぶことができ、一緒に飲むというシステムである。複数名の女性を飲み会に呼ぶこともできるし、一対一で買い物や食事を楽しむことも可能だ。
そんなギャラ飲み女子の間では、「自己中低評価男」が最も嫌われるという。ギャラ飲み歴3年目のミサ(仮名・25)が明かす。
「身体の関係を迫ってきて、ヤれないとアプリ上で女の子に低評価をつけるヤツ。なかには、『勝手に時間を延長された』みたいなウソの報告を運営にしてまで、女の子の価値を下げようとする人もいる。ダサすぎるよねー」
風俗業界における「クソ客」はさらに多様だ。本番行為を無理やり求めるような客から時間外サービスを要求する客などさまざまだが、最近、風俗嬢たちのSNSで盛り上がっているのが「60分フリー田中」というワードである。
60分のショートタイムで指名をしないで入る客のことで、「田中」というのは風俗を訪れる客のなかで最も多い偽名なのだという。つまり、「ショートタイム指名なしで入る客」のことを総称して「60分フリー田中」と呼ぶらしいが、なぜこの客が嫌われるのか。
「指名料金の2000円をケチるために、こっちがヒマで待機している時間を狙ってフリーで入ってくるの。で、部屋で会ったら、『〇〇ちゃん来ると思って狙ってた! ラッキー!』とか直接言ってくる。そんなに会いたいなら2000円くらいケチるなよって感じ。正直、相手が『フリー田中』だと、接客も手抜きになりますね」(ミサ)
挙げ句の果てには泥酔して部屋で脱糞する、まさに「クソ客」までいるというから驚きだ。
カネを払っているんだからと、水商売や風俗の女性をモノ扱いする男性客も少なくないが、そのカネはサービスに対する対価である。それ以上のことを強要したりすれば、当然、「クソ客」認定を受けることになる。
ちなみに、ツイッターで「#クソ客のいる生活」と検索すると、さまざまなクソ客エピソードが見られるので暇つぶしに覗いてみてはいかがだろうか。
〈「性病プリンセス(梅毒・淋病・クラミジアに感染)」を自称する女性も…性病の大拡散を止めようとしない「風俗業界」に“足りないもの”〉へ続く
(佐々木 チワワ/Webオリジナル(外部転載))