《ススキノ頭部切断事件》2月末で終了の留置期間、親子3人の鑑定結果「娘の責任能力により起訴はギリギリの判断、両親は法廷へ」【自宅はスプレー缶で落書き被害】

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今年2月9日、住宅街にある一軒家の壁にスプレー缶で落書きをしたとして、青森県に住む無職の男性が建造物損壊の容疑で逮捕された。犯人は玄関付近の壁に赤い塗料で「たむらるな」と書き込んだ。NEWSポストセブンが現場を訪れると、駐車場に置かれた鉢植えの花は枯れ果て、時間の流れを感じさせていた──。被害に遭ったのは“ススキノ首切り殺人”の容疑者親子3人の自宅だった。
【写真】奇抜なメイクにファッション……ライブでマイクを握る田村修容疑者。他、“ススキノ首切り殺人”の容疑者親子3人の自宅の様子など
昨年7月、札幌・ススキノのホテルで、62歳の男性が首を切断された状態で見つかった事件。殺人、死体損壊、死体遺棄などの疑いで逮捕された無職の田村瑠奈容疑者(30)、その父親で精神科医の田村修容疑者(60)、母親でパート従業員の田村浩子容疑者(60)の親子3人は現在、刑事責任能力を調べるための鑑定留置が行われている。地元紙記者が語る。
「事件当日、被害者の男性は家族に行き先を告げずに札幌市内で行われたディスコイベントに参加していました。午後10時半ごろ、瑠奈容疑者とともにホテルへ入室。3時間半後の午前2時頃に同容疑者と思われる女性が『先に1人で出る』とフロントに電話を入れて、ホテルから立ち去りました。
被害者は浴室でアイマスクによって目隠しされ、後ろ手でレプリカの手錠を掛けられて、同容疑者からSMプレイを持ちかけられたと思われます。押収された彼女の携帯には、被害者が襲撃される動画が残っていました」
ホテル付近の防犯カメラから、リュックサックを背負った瑠奈容疑者が、大きなスーツケースを引きながら歩く姿が確認されており、道警は捜査などから、事件後に父親の修容疑者が車で迎えに来たとみている。
「容疑者親子の住んでいた自宅の浴室からは、切断された被害者の頭部が見つかっています。頭部を撮影した動画には瑠奈容疑者と思われる手袋をした両手が映り込み、その様子を撮影したのは父親とみられています」(同前)
2月末で半年間に及んだ鑑定留置は終わり、まもなく鑑定結果が出る。容疑者親子3人の状況について、警察関係者が打ち明ける。
「鑑定結果は2月末に出る方向で話は進んでいる。一部で瑠奈容疑者について、札幌地検が殺人などの罪で起訴する方針という報道が出たが、検察内では瑠奈容疑者の抱えている持病から裁判で責任能力を立証するのは難しい可能性があるとして、起訴に慎重な声も少なくない。。起訴見送りとなった場合、鑑定留置後は警察の医療施設で措置入院となる見込み」
一方、父親は昨年9月1日に行われた鑑定理由開示の法廷で、「娘が取り返しのつかないことをした。道義的責任を感じている。被害者や遺族にお詫びする」と、謝罪したが、事件の関与に関しては否認を続けている。
「札幌地検は3月6日までに3人の起訴について判断することを発表したが、瑠奈容疑者の両親に関しては、責任能力があるとして起訴される見通し。父親は殺人容疑で逮捕されたものの別の罪状での起訴が検討されていて、母親は遺体の一部の遺棄罪での起訴となる見込み。両親の責任は大きい量刑になると思われるが、被害者が生前に瑠奈容疑者を襲い、その様子を撮影していたことなどを考慮すると情状酌量の余地もある。まだ勾留日数が残っており、防犯カメラや撮影した証拠などをもとに取り調べが行われる見込み」(同前)
北の大地を揺るがした猟奇的事件はどのような結末を迎えるのだろうか。

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