東工大と医科歯科大 単一の新大学に統合へ

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統合に向けて協議を続けてきた東京工業大(益(ます)一哉学長)と東京医科歯科大(田中雄二郎学長)が、運営法人だけではなく大学そのものを統合する方針を固めたことが13日、関係者への取材で分かった。
令和6年度の統合を目指す。「医工連携」で世界トップレベルの研究力に押し上げることを視野に入れるとともに、政府が年数百億円を支援する「国際卓越研究大学」の認定を目指す両大学は、統合の最大限の効果を得るためには単一の新大学とすることが不可欠と判断した。14日に記者会見を開く。
統合により、理工系と医療系で国内トップレベルの研究力を有する新たな大学となる。両大学は世界最高水準の教育研究活動が見込まれる「指定国立大」になっており、指定国立大同士の統合は初。
両大学が認定を目指す国際卓越研究大学制度は、6年度に開始される。政府が創設した10兆円規模の基金の支援のもと、1校当たり年間数百億円が受けられ年内にも公募が始まる。
ただ、認定には?国際的に優れた研究成果の創出?年3%の事業成長があり大学独自のファンドの実現性が高い?経営と研究を分離したガバナンス改革-など高いハードルが設けられる見込み。統合を巡っては、運営法人のみを統合する方式(1法人2大学)も検討対象となったが、両大学は大学そのものの統合(1法人1大学)でより強固な「医工連携」体制を構築し、国際卓越研究大学制度の認定を目指す。
東工大は東京都目黒区に本部があり、理、工など6学院で構成され学生数は約1万人。医科歯科大は文京区に本部があり、医、歯の2学部で学生数は約3千人。今後、両大学による委員会を設置し、統合後の新名称や本部所在地などを検討する。

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