3連休の最終日。無人島にある水族館に普段では考えられない数の観光客が詰めかけていた。
営業前からチケット売り場に長蛇の列ができていたのは、静岡県・沼津市にある「あわしまマリンパーク」。
水族館のはずだが、なぜか皆さんアニメのグッズを手にしている。なぜなのか？
埼玉から来た女性は、「ラブライブ！の聖地なので来ました」と笑顔を見せる。神奈川から来た男性も「ここがきっかけでラブライブ！にはまったので来ようかなと」と話したが、行列については「びっくりですね、こんなに並んでいるとは」と話した。
この水族館は人気アニメ「ラブライブ！サンシャイン！！」の舞台。2月12日で閉館すると発表されたため、熱狂的なファンが“最後の聖地巡礼“に殺到していたのだ。
取材班も行列に並ぶこと約3時間、ようやく入場チケットを買うことが出来た。
ただ、行列はこれで終わりではなかった。島にある水族館に向かう、アニメのキャラクターが描かれた船に乗るのにも大行列ができていた。水族館に入るだけでも一苦労だ。
10日からの3連休の来場者は、通常の3倍から10倍に達したという。
アニメファンは「松浦果南ちゃんの住んでいる家だったので、めちゃくちゃ感動しています」。別のアニメファンも「実際に彼女が何を見て何を感じていたのかというのは大事」と満足そうだった。
想定外の大混雑を受けて、水族館は当初予定していた閉館日を2週間延期する異例の決定をした。
そんな最後の聖地巡礼にかけるアニメファンの戦いは、未明から始まっていた。
ディレクターが午前3時半に水族館の駐車場を取材すると、すでにかなりの数の車が駐車されていた。また、エンジンをかけている音があちこちから聞こえ、150台ほどが止められる駐車場はあっという間に満車状態に。中にはアニメの登場人物などが描かれた“痛車”と呼ばれる車も多く止まっていた。
さらに、駐車場に止められなかった車なのか、600mほど離れたコンビニの駐車場にも多くの車が止められていた。ディレクターがコンビニの店内を確認したが、客は少なく、駐車場の車の数と合っていなかった。
コンビニの駐車場もすぐに満車になるなど、水族館の駐車場に近いコンビニエンスストアでは、迷惑駐車が相次いでいた。
さらにチケット売り場では、行列の先頭の人が地面に横たわって寝ていた。チケットの販売開始まではあと6時間もあり、仮眠をとっているようだ。
午前7時頃、日が昇ると、チケット売り場には長蛇の列が出来ていた。チケット売り場の前で寝ていたアニメファンの男性に話を聞くと「結構、がっつり寝られて4時間ぐらい寝られました」「午前0時にはもう並んでいました」「頑張って今日は最後の思い出として来たいと思った」と話した。（「イット！」 2月12日放送より）