女性をタクシーにひかせて殺害したとして男が逮捕された事件で、女性をひいてしまった運転手が取材に答えました。
■運転手が取材に「許せない」
タクシーの運転手
「人間としてやってはいけないことやって、僕にひかせて死んだということになっているので。絶対に、これ許せない」
沖縄県宜野湾市の国道で先月27日午前2時ごろ、58歳の女性がタクシーにはねられて死亡しました。
現場周辺では自力で歩けない状態の被害女性の両腕を引っ張って運んでいたとの目撃情報があり、警察が捜査。被害女性をタクシーにひかせた殺人の疑いで女性の知人・古謝勝也容疑者（30）が今月12日に逮捕されました。
女性をはねた当時の状況について、タクシー運転手が語りました。
タクシーの運転手
「最初、見たのは『物』としてしか見えないから、その後に女性と気付いたのが10メートルくらいかな。気付いて（ハンドルを）切ったんだけど間に合わない」
現場の国道は見通しの良い直線道路ですが、発生時間帯午前2時ごろに付近を走ってみると、路面が見えるのは車の数メートル先までです。街灯はなく、車のライトが照らす範囲以外、道路はほぼ真っ暗なのが分かります。
タクシーの運転手
「怖いんですよ。精神的に本当に参っているんです」
タクシー運転手の責任はどうなるのでしょうか。
レイ法律事務所 西山晴基弁護士
「警察は必ずタクシーの運転手がどの距離から被害者を見つけることができたのかというところを再現して、もし避けることができなかったとなったらタクシー運転手の刑事責任を問うことが難しいという結論になってくる可能性も」
逮捕された古謝容疑者と被害女性の間には金銭トラブルなどがあり、先月だけでも4回、110番通報や警察への相談があったことが分かりました。警察は捜査本部を設置し、動機の解明などを進めています。