あなたにはこの間取りの問題点がわかりますか? 一見すると、理想に見える間取りでも、じつは隠れた暮らしにくさがあった。
「間取りを変えると人生が変わる」。いままで3000件以上の間取り診断をしてきた建築士が間取りに潜んだ問題点を示します。『この間取り、ここが問題です!』より、第6回はじつは専門家でも見落としやすい間取りと夫婦の夜の営みについて。
この記事は【子ども3人・共働き「30代夫妻」が、建てる「平屋一軒家」の間取りに隠された「4つの問題点」】の続編記事です。
前編で掲載した安部さんの家の間取りは以下のような感じでした。どこに問題があったでしょうか。
1つ目は、主寝室と子供室の配置です。
南側の日当たりの良い位置に主寝室がありますが、壁一枚を挟んで北側に子供室が隣接しています。
2018年に「家でセックスしにくい理由」について弊社メルマガ会員向けにアンケート調査を行いましたが、理由の第2位が「子供部屋が夫婦の寝室の隣」でした(第1位は「子供と川の字で寝ている」)。
また、子供室とドアが近いのも問題です。24時間換気のため、ドアと床との間に15mm程度の隙間があるのですが、これは10cm角と同程度の面積のため、音漏れが気になります。
2つ目は、水廻りへの動線です。シャワーを浴びる場合、子供室の前の長い廊下を通りますが、子供が起き出したらどうしようと考えて心理的なハードルが上がります。
3つ目は、和室が北側にあることです。当面、三男の部屋として使う予定のため日当たりは必要です。逆に日当たりが必要ない玄関が南東の角になっています。
4つ目は、玄関と洗面室が遠く、帰宅後、すぐに手洗いしにくいことです。
これらの問題を解決するために、改善案では子供室2部屋を2階に移動しました。最初、安部さんは平屋希望でしたが、子供室以外は1階で完結できるので主寝室のプライバシーを優先させ、主寝室から水廻りへの動線も短くなりました。
2階に上がった子供室は日当たりと眺望を確保、建築面積も減ったので敷地にも余裕があります。
日当たりが不要な玄関は北側に配置、和室を南に移動することで日当たりを確保し、リビングと一体的に利用できるようにしています。
そして玄関が北東に配置されたため、手洗い動線も改善しました。子供の帰宅動線中に洗面室があるため、手洗いを習慣化しやすいのも利点です。