《逮捕》“茨城有力高”次期校長か偽造離婚届を提出していた! 元妻A子さんは取材に「役所から『離婚届を受理した』と連絡が…」

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

2月8日、警視庁町署は、元妻の女性の署名を偽造した離婚届を東京都・千代田区役所に提出した疑いで、茨城県立つくばサイエンス高校の副校長・遊佐精一容疑者(53)を有印私文書偽造・同行使容疑などで逮捕した。
【写真】A子さんの同意なしに提出された離婚届
昨年5月の「週刊文春」では、元妻のA子さんによる証言を掲載。遊佐容疑者による卑劣な手口の内容をいち早くスクープしていた。以下、当時の記事を再公開する(出典=「週刊文春」2023年5月18日号/年齢・肩書きは当時のまま)。
2023年3月28日、茨城県はHPに民間人校長の採用者を顔写真付きで発表。その1人が、県立つくばサイエンス高校の校長に就任する遊佐精一氏(52)なのだが……。
遊佐氏の校長就任は朝日新聞なども報じた(写真は県HPより)
民間人校長の採用に力を注いでいる茨城県。試験は狭き門で今年度は1645人が受験し、合格者は僅か4人(1人辞退)だった。
「遊佐氏は1年間副校長として経験を積み、来年4月から校長に就任する予定です。つくばサイエンス高は、研究者や技術者の育成を掲げる県肝煎りの新設有力校。彼の“経歴”が買われたのでしょう」(県関係者)
東大大学院修了後、米フォックスチェイス癌研究所などで研究員を務めてきた遊佐氏。2018年9月にはバイオベンチャー企業「テラ」の社長に就任するが、
「21年3月、コロナ治療薬開発に関する情報開示を巡り、証券取引等監視委員会が強制調査に入った。遊佐氏は当時、取締役の1人でした」(社会部記者)
さらに――。
「精一さんに偽造離婚届を提出されました……」
そう語るのは、遊佐氏の前妻A子さんだ。
「私たち家族はこれまで仲良く暮らしていましたが、昨年1月3日、突然精一さんから離婚届に判を押すよう言われました。その時は応じなかったのですが、後日、役所から『離婚届を受理した』と連絡が来た。確認したら、妻の欄に覚えのない署名と捺印がされていたんです」(同前)

A子さんは弁護士に相談し、東京家庭裁判所に離婚届の無効を申し立てた。家裁は昨年3月18日、次のように審判を下している。
〈申立人(A子さん)は、令和4年1月3日、相手方(遊佐氏)から離婚届に署名押印を求められたが、拒否した〉
〈相手方は、離婚届の申立人及び相手方の氏名、住所、本籍等(略)を自書し、申立人の署名及び証人欄は知人に依頼して記載させて、届出人署名欄に申立人の実印を冒用して押捺し、令和4年1月7日、離婚届を提出した〉
家裁はこれらを事実認定した上で、離婚届は〈無効であることが明らか〉と結論付けているのだ。

「その後、再度離婚を迫られ、意に沿う形ではなかったものの、昨年4月28日に離婚届を提出しました。ところが直後、精一さんが別の女性B子さんと結婚し、彼女との間に子供を儲けていたことが分かったのです。不倫していたから、偽造した離婚届を提出したのかと……許せない気持ちで一杯になりました」(同前)
憤りを抱いたA子さんは、警察署に相談に行った。
「担当の刑事さんからは昨年11月13日、偽造有印私文書行使罪などでの刑事告発に前向きな言葉を伝えられました」(同前)
離婚問題に詳しい田村勇人弁護士(フラクタル法律事務所)が指摘する。
「離婚届が届出人の同意なく署名し、提出された場合は、偽造有印私文書行使罪に当たり得ます。今回の場合、届出人が偽造を主張し、家裁で無効が確定していることから同罪に当たる可能性が高い。法定刑は3カ月以上5年以下の懲役です」
果たして遊佐氏はどう答えるのか。本人を直撃した。
――A子さんが、離婚届の偽造を申し立てていた。
「それはもう別に無かったことになってるので」
――離婚届のA子さんの署名は、彼女自身が書いた?
「それは私……」
――不貞行為は?
「……」
改めて事実関係を尋ねる質問状を送ったところ、主に次のように回答した。
「文書偽造は行っておりません。刑事告発をされた事実はありません。離婚後に私がどのようなバックグラウンドのある女性と再婚しても、それは私の自由ではないでしょうか。私の経験全てが、高校生の役に立ったら良いと願っているので、それはそれで本望です」
茨城県は「事実を把握しておりません」と回答。
最後にA子さんが言う。
「校長になると聞いて、唖然としました。自身の行為を子供たちにどのように説明するのでしょうか」
(「週刊文春」編集部/週刊文春 2023年5月18日号)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。