「いつでも帰ってくる」道路寸断“最後の4人”避難 女子高生が“17年前の恩返し”朝晩炊き出しに参加

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能登半島地震の発生から3度目の週末を迎えた。
一時はおよそ3,300人いたという孤立集落は、ようやくほぼ解消されたという。
20日、石川・輪島市の孤立集落で避難を希望している最後の4人が、避難先へ移動した。
倒木などの影響で道路が寸断し、孤立状態となっている石川・輪島市上黒川町の集落。
20日、避難を希望していた最後の4人が町を離れた。
自衛隊のバギーに乗り込む角田忠三さん(73)は、地震のあとも倒壊を免れた自宅で、支援物資などを頼りに生活していた。
しかし20日、60年以上暮らしてきたこの集落を離れた。
角田忠三さん(73)「ほかに行くところもないし、心配しても仕方ない。ここにおったってどうなる、どうにもならない」
市の職員に連れられ、向かったのは輪島市の中心部。加賀市の山中温泉に避難するという。
角田忠三さん(73)「体は何回もふいているけど、やっぱり風呂がいいな」、「(また帰ってきますよね?)いつでも帰ってくる」
20日で能登半島地震から20日目となった。
これまでに232人が亡くなり、22人の安否がわかっていない。
そうした中、珠洲市で18日、全焼した納屋から身元がわからない1人の遺体が見つかった。
遺体が見つかった現場の納屋は、屋根と柱が崩れ落ちた状態で、火事の激しさを物語っている。
納屋には、地震の影響で母屋が倒壊した上野次郎さんが1人で避難していたという。
火事のあと、上野さんと連絡が取れなくなっていて、警察が身元の確認を進めている。
避難生活が長引く中、穴水町の避難所では被災者を勇気づけようと、自衛隊の音楽隊が演奏会を開いた。
演奏したのは、兵庫・伊丹市に駐屯している陸上自衛隊第3音楽隊。
映画「となりのトトロ」のテーマ曲などに続き、最後に演奏したのは、2011年の東日本大震災で復興を支援するために作られた歌「花は咲く」だった。
避難者の中には、涙ぐんで聴いている人もいた。
およそ1万4,000人が避難生活を続ける中、輪島市の避難所で炊き出しなどを手伝っている女子高校生がいる。
廣澤聖菜さん「早めにここに来て朝の炊き出しを手伝って、夜の炊き出しを手伝って帰る」
毎日午前7時ごろに避難所に来ているという聖菜さん。
母から聞いた、17年前の出来事がきっかけだったという。
廣澤聖菜さん「2007年の能登半島地震の時に、避難させてもらったところです。生まれて間もなかったので、避難している人にあやしてもらったり、お風呂に入れてもらったりした。その人みたいに誰かの助けになればと」
聖菜さんは、17年前に起きた最大震度6強を観測した地震で、生まれたばかりの自分を助けてくれた人に恩返しをしたいと手伝い始めたという。
避難している女性「癒やされるよね、それで勇気をもらえる。年寄りはそう思います」
試練を乗り越えてつながる地域の絆。
廣澤聖菜さん「今以上にもっと人が行き交ったり、声が飛び交うといい」
聖菜さんは、これまで以上に笑顔のあふれる町に生まれ変われると信じているという。

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