「開けてください…神様」緊迫の日航機内では子どもたちの叫び声が 日航機と海保機衝突事故

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きのう、羽田空港の滑走路で日本航空と海上保安庁の航空機が衝突した事故。一命を取り留めた海保の機長が「管制から離陸の許可が出ていた」と説明していることが関係者への取材で新たにわかり、当時の見解が食い違いを見せています。
「姿勢を低くしてください」「開けてください!」
うっすら煙が充満する機内。カメラが窓に向けられると、その先には炎が見えます。
きのう午後6時前、羽田空港の滑走路に着陸した日本航空機が海上保安庁の航空機と衝突し、それぞれ炎上しました。
これは情報カメラが捉えた事故の瞬間の映像。日本航空の航空機が着陸した直後に、大きな炎があがっているのがわかります。
「開けてください。神様…」
機内で撮影された動画には、タオルで口元を覆い姿勢を低くする人や、子どもを抱えながら通路にしゃがみ込む人の様子も写っていました。
日本航空機の乗客・乗員379人は全員脱出。一方、海保機に乗っていた6人のうち、機長以外の5人の死亡が確認されました。海保機は、能登半島地震を受け、物資の輸送に向かう途中でした。
乗客は…
乗客「煙の臭いが漂っている中でドアが開かなかったので、みんなパニックだったと思います。子どもだけはなんとか助けたいなって」「通常の着陸とは違う、何かとぶつかったような強い衝撃。すごく不安で、脱出できない可能性もあると思ったので、死を意識した」
空港では、帰宅できず、ベンチで夜を明かす人たちの姿もありました。そしてけさ…
記者「海保の飛行機の残骸が滑走路に残されています」
その後の国交省関係者への取材で、事故が起きた当時、管制官は海上保安庁の航空機に対し、滑走路の手前まで進む指示を出していましたが、滑走路の中に入る許可は出していなかったことが新たにわかりました。
一方、海保の関係者によりますと、大やけどを負った機長は「管制から離陸の許可が出ていた」と説明しているということで、当時の見解が食い違いを見せています。
国の運輸安全委員会は、すでに海保機のフライトレコーダーとボイスレコーダーを回収していて、管制官とのやりとりなど調査を進めています。

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