平手打ちでアゴ外れ…ソフト部顧問「女子部員へ体罰」呆れた理由

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「娘がユニフォームを忘れました」
女子部員の母親から、ソフトボール部の男性顧問に電話が入ったのは9月24日に行われた地区大会の試合前だった。
女子部員は以前にもユニフォームを忘れたことがあったので、男性は激怒。母親に「1発どついてもいいですか」と伝える。本当に体罰を加えるとは思っていない母親は「お任せします」と返答。男性は、謝罪しようと近づいてきた女子部員の左ほおを右手で思い切り平手打ちする。女子部員はアゴが外れた状態で男性のそばに5時間以上立たされ、「帰れ!」「オマエなんかいらん!」などと暴言を浴びたという――。
兵庫県姫路市にある姫路女学院高校のソフト部で、顧問の男性教諭A氏(41)による体罰が発覚した。A氏は、ユニフォームを忘れた女子部員Bさん(16)を平手打ち。Bさんはアゴが外れ、全治1ヵ月の重傷を負う。診断結果は、口の開けにくい状態が続く外傷性開口障害だった。Bさんは泣きながら帰宅したという。
「翌日(9月25日)も試合が行われましたが、A氏は『ちゃんと反省しているのか!』とBさんを再び罵倒。スパイクを履こうとするBさんの尻を2回蹴り、頭を叩くなどしたそうです。近くには、別の女性顧問もいましたが体罰を止めることができなかったとか。
精神的ショックを受けたBさんは、登校できない状態になります。事態を重くみたBさんの母親から面談を求められ、A氏は9月26日に学校に報告。体罰が発覚します。A氏は自宅謹慎中だそうです」(全国紙社会部記者)
姫路女学院は、10月1日にソフト部の保護者向け説明会を開催。参加した20人ほどの保護者から指摘されたのは、A氏の信じがたい言動だった。
「A氏は、日常的に部員の頭や肩を叩いていたそうです。対外試合では、他校の教諭に『こいつらクズなんですよ』と部員をおとしめるような発言もあったとか。学校側の調査に対し、A氏は『じゃれ合いだと思っていた』と説明していると聞いています」(同前)
同校は10月3日に会見を開き、摺河祐彦(するが・まさひこ)校長が「誠に申し訳ございませんでした」と謝罪した。会見で明らかになったのは、Bさんへ行った体罰への呆れた理由だ。学校側に対し、A氏は次のような説明をしているという。
「(Bさんは以前から)物を忘れたり、何度同じことを言っても理解できない個性を持っていた。部員が10人しかいない中でユニフォームを忘れ、試合ができないピンチとなった。ユニフォームを忘れる事例が過去にもあり、激怒してしまった。(ソフト部は強化部なので)なんとか成績をあげようと自分を見失っていた」
Bさんは、他の部員に対し「ソフトボールをやめる」「もうユニフォームは着ない」と話しているという。Bさんの保護者側は、兵庫県警へ被害届を提出する意向だとか。姫路女学院は1921(大正10)年設立の名門だが、許しがたい体罰により伝統ある校名に泥を塗る結果となった。

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