KADOKAWA トランスジェンダー書籍 刊行中止に 著者「活動家主導のキャンペーンに屈した」

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KADOKAWAが来年1月に予定した書籍「あの子もトランスジェンダーになった SNSで伝染する性転換ブームの悲劇」の刊行中止を発表したことを巡り、著者のアビゲイル・シュライアーさんは6日、X(旧ツイッター)に「活動家主導のキャンペーンに屈することで、検閲の力を強化することになる」と書き込み、同社の対応に苦言を呈した。
シュライアーさんの著書に関してはSNS(交流サイト)で「差別助長につながる」などといった投稿が相次いでいた。
シュライアーさんは「日本から学ぶべきことが多いが、われわれは検閲的ないじめへの対処の仕方を教えることができる」とも投稿した。
同書は心と体の性が一致しないトランスジェンダーの実態を扱った洋書の翻訳版。発売が告知されると、SNSで発売を歓迎する投稿に加え、シュライアーさんに対し「扇動的なヘイター」として批判的な投稿が相次ぎ、中には切腹用の「腹切り刀」の写真と脅迫めいた書き込みもあった。6日午後6時からKADOKAWA本社前で抗議集会も予定されていた。
原書の告知文によると、シュライアーさんは米紙ウォールストリート・ジャーナルの記者で、トランスジェンダーになったことを後悔する若い女性、苦悩する両親、医師らを取材。乳房切除手術などを行えば後戻りは容易ではないと指摘している。
原書は2020年6月に米国で発売され、発行部数が12万部を超えるヒット作となった。KADOKAWAのHPによれば、10カ国語に翻訳され、英タイムズ紙や英サンデー・タイムズ紙、英エコノミスト紙の「年間ベストブック」にも選ばれたという。

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