日大 林真理子理事長の辞任否定に識者「一定の成果を出さない限り引くに引けない状況だろう」

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大学ジャーナリストの石渡嶺司氏が、5日放送のTBS系「ゴゴスマ~GO GO!smile~」(月~金曜後1・55)の取材に答え、日大アメリカンフットボール部の違法薬物事件を巡り大学側が4日に開いた会見について見解を示した。
8月以降、違法薬物事件で3人の部員が逮捕され、さらに別の部員1人が書類送検された。同大学内の競技スポーツ運営委員会は11月28日に廃部の方針を決定。1日の理事会では廃部についての結論は出ず、会見では林真理子理事長が「継続審議」になったと明らかにしていた。
廃部をめぐる判断について、石渡氏は「廃部するにしても、警察の捜査がひと段落するまでは廃部の是非については見送るべきだった」とし、「併せて監督やコーチなどを更迭することが必要だった」と、部の指導陣に何の処分も科されていない現状を問題視した。
また会見では、林理事長の引責辞任について再三、聞かれる場面があったが、理事長は「改革の途中」と否定した。石渡氏は「ここでの辞任は日大を変えるという意気込みが空振りだったことを示す。一定の成果を出さない限り引くに引けない状況なのだろう」と、理事長の胸の内を推察。「一方、会見ではひたすら守りの言動に終始し、改革への意欲や学生を守る意思はまったく感じなかった。これで日大改革が進むとは考えられない」と疑問を投げかけた。
会見では、従来の競技スポーツ部を廃止し、大学本部が直接管理する競技スポーツセンターの新設について発表された。しかし石渡氏は「ただの看板の掛け替えにすぎない」と指摘し、「具体的な内容は伴っていませんし、監督コーチなど職員5人の処分については一切発表しない、極めて矛盾した対応だなと感じました」と首をひねった。

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