遺族と溝埋まらず、宝塚公演再開 1日から本拠地で

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宝塚大劇場=30日、兵庫県宝塚市
宝塚歌劇団(兵庫県宝塚市)の俳優急死から30日で2カ月。遺族側は過重労働とパワハラが原因と訴え、労働基準監督署が調査に動いた。だが歌劇団側はパワハラを一貫して否認、遺族との溝は埋まっていない。12月1日には新理事長が就任、本拠地・宝塚大劇場で公演を再開する予定で、関係者から「このまま終わりにしてはいけない」との声も上がっている。
俳優の女性は9月30日に宝塚市内で亡くなった。自殺とみられる。遺族側は11月10日、過労死問題に詳しい川人博弁護士が代理人として記者会見し、歌劇団と運営する阪急電鉄に謝罪と補償を要求。歌劇団も4日後に会見し、長時間の活動などによる心理的負荷を認めた独自の調査報告書を公表、謝罪した。だが、いじめやパワハラは「確認できなかった」とした。
11月22日には西宮労基署が立ち入り調査する事態に。歌劇団は2年前にも、演出助手の休日労働などに関し是正勧告を受けており、ずさんな労務管理が常態化していた可能性も浮かぶ。再発防止に向けた改革はこれからが正念場だ。

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