千葉県船橋市の障害者事業所、利用者の排せつ中写真をラインに掲載市が虐待で調査

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船橋市の重度障害者向けの生活介護事業所「ゆたか福祉苑」の職員が、業務連絡用の無料通信アプリ「LINE(ライン)」グループに、排泄(はいせつ)中の利用者など不適切な写真を掲載し、周囲の複数の職員が閲覧していたことが28日、分かった。
市は虐待事案にあたる疑いがあるとして問題視し、調査を進めている。
事業所を運営する社会福祉法人「さざんか会」によると、事業所には18歳以上の約70人が通所し、食事や排泄などの世話をする職員が約35人いる。
昨年夏ごろ、当時チーフだった職員が男性の利用者がズボンと下着を下ろして便器に腰かけている写真や、利用者をからかい、顔の部分に加工を施した写真など計7枚を5人ほどのグループのラインに載せた。
市側は事業所内部からの情報提供を受け、9月から事実関係の調査に入った。
一方、同会も不適切な写真を投稿した職員らに聞き取り調査を行った。その結果、同会は事業所内で利用者へのプライバシー侵害があったとして「人格、人権への尊重が欠如し、虐待があったと認識せざるを得ない」と判断し、利用者に謝罪した。撮影者も特定した。市は同会の対応を踏まえ、処分内容を検討する。
同会幹部は産経新聞の取材に対し「職員らの人権感覚がまひしていた。なぜ早く虐待の疑いがあると気付かなかったかと思うと、悔しい」と語った。不適切な写真を撮影した職員は現在も同事業所に勤務しているという。

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