岸田総理の「味方」だったはずの「財務省」がまさかの裏切り…!「年内解散」「所得税減税」を封じた「すべての黒幕」の名前

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朝起きたら状況が一変していた。「総理、解散は見送るのですか!?」。私はそんなこと言ってない。いったい誰が……。しかし、もう打てる手がない。―身内が放った火で、岸田の城は燃えている。
11月11日午前9時53分、岸田文雄総理は航空自衛隊入間基地で開かれる航空観閲式に出席するため、官邸屋上のヘリポートから自衛隊のヘリコプターに乗り込んだ。
陸上自衛隊の要人輸送機「スーパーピューマ」。ゆったりとした革の座席が据えられ、床は絨毯張りとなっている。
機体がゆっくりと上昇を始める。一方で岸田の気持ちは沈んでいた。
(してやられた……!)
この週、急転直下で岸田は追い込まれていた。9日、読売新聞と朝日新聞の朝刊1面トップに「年内解散見送り」の見出しが躍ったのである。
「私はそんなこと言ってないのに……」
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岸田は周囲にこう漏らしたという。報道が先行し、「伝家の宝刀」である解散権を封じられてしまったのだ。
財務省も不審な動きを見せた。8日、衆議院財務金融委員会での鈴木俊一財務大臣の答弁に、岸田は驚愕した。
「税収の増えた分は、政策的経費や国債の償還などですでに使っている。減税をするなら国債を発行しなければならない」
岸田が言ってきた、「税収増を還元する」という所得税減税の理屈を真っ向から否定したのだ。
──財務省まで私を陥れようとしているのか……。
ハッと我に返る。ヘリの中で眼の前に座る村井英樹官房副長官は、とぼけた顔で笑っている。
(そういえばコイツも財務省出身だったな)
9月の内閣改造までは木原誠二が官房副長官として党との橋渡し役を担っていた。しかし、43歳の若造の村井にそんな大役が務まるわけもなく、いまや与党議員が平然と政権批判を繰り出すありさまである。
(コイツも、わざと足をひっぱっているのか?)
遠ざかり、小さくなっていく首相官邸を眼下に眺めながら、岸田は大きなため息をつく。が、それもプロペラの騒音にかき消された─。
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* * *
「財務省の倒閣運動が始まった!」
「年内退陣もあるぞ」
8日の鈴木財務大臣の「国債発行」答弁を受け、永田町は騒然となった。
岸田の2年は迷走の連続だった。就任当初は「防衛費増額」や「異次元の少子化対策」の財源を確保するために増税を「検討」する日々だった。それが、「増税メガネ」と揶揄されて腹を立て、突然、減税を声高に叫び始めたのだ。
岸田の迷走に、ついに味方だったはずの財務省がキレた。
「鈴木大臣も勝手に言ったのではなく、答弁書を読んでいたので、あれが財務省の公式見解ということでしょう。閣議決定した経済対策の内容は財務省も事前に確認している。それをあとから否定しているのですから、あからさまな『はしご外し』ですよ」(自民党中堅議員)
追い打ちをかけたのが、9日に『週刊文春』が、神田憲次財務副大臣が過去に税金を滞納して差し押さえを受けていたと報じたことだ。神田は辞任に追い込まれる。
しかし、先述した「解散見送り」報道といい、あまりにもタイミングがハマりすぎてはいないだろうか。これだけの大きな絵を描ける人物は、今の永田町に一人しかいない。財務大臣を8年9ヵ月務め、財務省の権化と言われる麻生太郎副総裁である。
「ここ最近、岸田さんと麻生さんの間に隙間風が吹いているといわれていました。岸田総理が所得税減税を打ち出した際、麻生さんに丁寧な説明や相談がなかったことが発端だったと見られています」(全国紙政治部記者)
麻生が、言うことを聞かなくなった岸田を降ろして、別の人に首をすげ替えようとしている─そう見る政界関係者が増えているのだ。
とはいえ、なぜこのタイミングで麻生は倒閣を仕掛けているのか。キングメーカーを気取る麻生にとって、岸田は都合のいい総理だったはずだ。9月の内閣改造では、岸田は麻生の言うままに人事を断行し、麻生はご満悦の様子だったという。
しかし、岸田の迷走ぶりは、その麻生にさえ強い危機感を抱かせた。所得税減税が選挙対策と見透かされ、内閣支持率は「危険水域」といわれる20%台に落ち込んだ。
このままでは岸田と一緒にオレも沈んでしまう──。麻生は岸田に見切りをつけたのだ。
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もうひとつ、麻生を焦らせているのが、岸田の人気と反比例して、党内の「非主流派」が急速に盛り返し始めたことである。総裁選で岸田と戦った河野太郎を中心とする「小石河連合」が存在感を強め、最新の世論調査でも「次の総理」の項目で、河野、石破茂、小泉進次郎の3者が計50%もの支持を得ている。
「任期満了に伴う来年秋の総裁選は、国会議員と同じ票数が党員・党友に割り当てられます。選挙を控えた総裁選では議員たちも世論を気にする。現時点で党員人気のある小石河連合には、圧倒的に有利な状況なのです」(前出・全国紙政治部記者)
後編記事『岸田総理、大誤算…いよいよ「二階」元幹事長が動きだした!〈「徹底的にやるぞ」と菅元総理の前で呟いて…〉』に続く。
「週刊現代」2023年11月月17日号より

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