「一体何を打たれたの」 ワクチン接種偽装、患者は不安の中に

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新型コロナウイルスワクチンを患者に接種したと偽って医師が逮捕された事件で、警視庁捜査2課はほかの患者についても接種偽装をした疑いが強まったとして、東京都北区の「王子北口内科クリニック」院長、船木威徳被告(51)=詐欺罪で起訴=を詐欺と公電磁的記録不正作出・同供用容疑で、3日にも再逮捕する方針を固めた。捜査関係者への取材で判明した。
【図解でわかる】ワクチン、なぜ必要? ◇ 「私は一体何を接種されたのでしょうか」。心配そうな表情で話すのは東京都内在住の60代女性だ。この女性は、コロナワクチンの接種偽装をした疑いのある医師、船木威徳被告(51)=東京都北区=のクリニックで「ワクチン」を接種された。船木被告は警視庁の調べに「ワクチン接種を希望する患者には生理食塩水を打った」とも供述した。女性は体調に不安を覚えつつ「真実を教えてほしい」と訴える。

女性は2021年7月に2回、母のかかりつけ医だった船木被告のクリニックでワクチン接種を受けた。当時はまだ予約の取りづらい時期だったが、診察時に船木被告に相談すると「打てますよ」とすぐに接種日が決まった。接種後は、2回とも発熱などの副反応の症状はなかった。 同年12月、抗体量を検査すると結果はゼロに近かった。「抗体ができにくい体質なのかな」とも考えたが、役所に相談し、別の医療機関で再接種を受けた。再接種後は副反応もあり、抗体の数値も一気にあがった。 その後、船木被告が逮捕され、「ワクチンと偽って食塩水を打った」と供述していることを報道で知り、驚いた。 もし、本当に接種されたのが食塩水とすれば人体への影響はほとんどないという。今のところ、体調に変化もない。ただ、時間が過ぎたことで、何を打たれたかは解明できないという。 「医師を信じていたが、今は怖い。患者はコロナ感染を防ぎたくて必死の思いで接種を受けているのに。とにかく不安です」と憤った。【安達恒太郎、林田奈々】

「私は一体何を接種されたのでしょうか」。心配そうな表情で話すのは東京都内在住の60代女性だ。この女性は、コロナワクチンの接種偽装をした疑いのある医師、船木威徳被告(51)=東京都北区=のクリニックで「ワクチン」を接種された。船木被告は警視庁の調べに「ワクチン接種を希望する患者には生理食塩水を打った」とも供述した。女性は体調に不安を覚えつつ「真実を教えてほしい」と訴える。
女性は2021年7月に2回、母のかかりつけ医だった船木被告のクリニックでワクチン接種を受けた。当時はまだ予約の取りづらい時期だったが、診察時に船木被告に相談すると「打てますよ」とすぐに接種日が決まった。接種後は、2回とも発熱などの副反応の症状はなかった。
同年12月、抗体量を検査すると結果はゼロに近かった。「抗体ができにくい体質なのかな」とも考えたが、役所に相談し、別の医療機関で再接種を受けた。再接種後は副反応もあり、抗体の数値も一気にあがった。
その後、船木被告が逮捕され、「ワクチンと偽って食塩水を打った」と供述していることを報道で知り、驚いた。
もし、本当に接種されたのが食塩水とすれば人体への影響はほとんどないという。今のところ、体調に変化もない。ただ、時間が過ぎたことで、何を打たれたかは解明できないという。
「医師を信じていたが、今は怖い。患者はコロナ感染を防ぎたくて必死の思いで接種を受けているのに。とにかく不安です」と憤った。【安達恒太郎、林田奈々】

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