寝たきりの妻の首にゴムひも、承諾殺人罪に問われた84歳夫に懲役4年求刑…「後悔している」

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自宅で寝たきりだった妻の首を絞めて殺したとして、承諾殺人罪に問われた滋賀県草津市、無職の被告の男(84)の初公判が2日、大津地裁(谷口真紀裁判官)であり、被告は「後悔している。家族に迷惑をかけた」と起訴事実を認めた。
検察側は懲役4年を求刑、弁護側は執行猶予付きの判決を求めて即日結審した。判決は16日。
起訴状によると、被告は8月20日午後1時頃、草津市の自宅で妻(82)の承諾を得て首にゴムひもを巻いて絞め、窒息死させたとしている。
検察側の冒頭陳述などによると、被告は、2020年に脳梗塞(こうそく)で寝たきりとなった妻を訪問介護や次男の援助を受けながら自宅で介護していたが、今年4月に妻が肺炎で入院。薬の処方を巡って病院側と意見が対立し、8月に医師や次男の反対を押しきって妻を退院させ、自宅に戻った。
自身の体調も悪い中、孤立感を深め、介護に限界を感じて心中を決意。以前から「死にたい」と口にしていた妻の了承を得て殺害したという。
検察側は論告で「周囲に頼れる環境であったにもかかわらず、独善的な発想で孤独感を募らせた。動機は身勝手だ」と非難。一方、弁護側は「自首をして反省している」と寛大な判決を求めた。

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