「侮辱罪だ、謝れ!」…マスク拒否おじさん「裁判長は法壇から降りなさい!」機内や法廷での戦慄発言

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判決を言い渡されると、被告はこう叫んで裁判長に詰め寄ったという。
「裁判官の当たり外れで真実が歪める司法はおかしい。裁判長、あなたは法壇から降りなさい!」
10月30日、大阪高裁でマスク着用を拒否し飛行機内で客室乗務員の手をひねったとして暴力や威力業務妨害などの罪に問われている元大学職員・奥野淳也被告(37)の控訴審判決公判が行われた。坪井祐子裁判長は、懲役2年、執行猶予4年の一審判決を支持し控訴を棄却。「乗務員は被告に対応するため、機内の安全確保や他の業務ができない状態だった」と指摘した。
「奥野被告は、法廷で迷惑行為を否定しマスク着用の非合理性を訴えていました。『客室乗務員に暴力を振るった事実はなく、感染対策をしないのは異常という裁判官の色眼鏡が冤罪を生んでいる』と。しかし暴力があったと主張する客室乗務員の供述には一貫性があり、控訴審では一審に続き有罪判決が下されたんです」(全国紙司法担当記者)
『FRIDAYデジタル』は’22年10月28日配信の記事で、事件の詳細や機内での奥野被告の驚くべき言動について詳しく報じている。再録して、世間を驚愕させたトラブルの詳細を振り返りたい(内容は一部修正しています)ーー。
「我欲を押し通し、1時間にわたって客室乗務員の業務を妨害し、緊急着陸までさせた悪質な犯行といわざるをえない。判決次第では、今後も模倣犯が出てくることが危惧される。刑務所での、徹底した更生が必要だ」
’22年10月26日に大阪地裁で開かれた公判で、こう検察側は主張し被告へ懲役4年を求刑した。
「ピーチ・アビエーション」の機内でマスク着用を拒否し乗務員とトラブルとなり、緊急着陸させたとして、威力業務妨害や傷害などの罪に問われていたのが奥野被告だ。事件は’20年9月に発生。北海道の釧路空港から大阪・関西国際空港へ向かう機内で起きた。
「乗務員が再三マスクの着用をお願いしましたが、奥野被告はかたくなに拒否していました。近くにいた乗客が『気持ち悪い』と言ったことで、奥野被告はさらにヒートアップ。『侮辱罪だ、謝れ!』と騒ぎ出し、なだめようとした乗務員の腕をつかみケガを負わせたそうです。
乗客の安全が確保できないと判断した機長は、途中の新潟空港で緊急着陸します。奥野被告は新潟空港で降ろされましたが、飛行機は1時間半も遅延。乗客100人以上に影響が出ています。納得がいかなかったのか、奥野被告はトラブル後に『マスク拒否おじさん』を自称し、ブログなどで『不合理なマスク強要』などと反論していました」(全国紙社会部記者)
乗客により撮影された動画は、スグにネットにアップされる。映像には奥野被告が飛行機から降りさせられた際、乗客が拍手する様子が映っていた。
「奥野被告は、東京大学から同大大学院にまで進んだ秀才です。事件当時は、関東圏内の私立大学に勤めていました。しかし飛行機内のトラブルで、勤務先の大学は奥野被告との契約を解除。逮捕されたのは’21年1月です。
奥野被告が事件を起こしたのは、『ピーチ・アビエーション』の一件だけではありません。’21年4月には、公務執行妨害で現行犯逮捕されています。千葉県館山市内の飲食店にマスクを着けずに入ろうとし、入店を拒否され店員と口論に。110番通報を受けた30代の警察官の顔を、殴った疑いが持たれているんです」(同前)
’22年5月の初公判で、「マスクをしていないからといって忌避(きひ)し排除するのは本当に正しいのか」と語っていた奥野被告。その後の法廷では、こうも証言していた。
「私は無罪です。飛行機でマスク着用に応じなかったことを、大変誇りに思っています。なに一つ恥じ入る点はありません」
「まるで中世の魔女狩り裁判のような判決だ!」
一審だけでなく控訴審判決も不服として、奥野被告は上告を検討しているという。

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