以前から「拳銃を持っている」と自慢…立てこもりで逮捕の86歳男、郵便局に“不満” 近く自宅アパートから立ち退きも

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8時間にわたって郵便局に立てこもり逮捕されたのは、86歳の男だった。犯行前から「拳銃を持っている」と、周囲に自慢げに話していたという知人の証言も。その素顔が徐々に明らかになってきた。
警察車両の後部座席で口を開け、まっすぐ前を見つめる男。
10月31日、埼玉・蕨市の郵便局で女性職員2人を人質に取って立てこもり、人質強要処罰法違反の疑いで逮捕された鈴木常雄容疑者(86)。
FNNのカメラは31日午後3時すぎ、郵便局に立てこもる鈴木容疑者の姿をとらえていた。
郵便局の入り口付近に立つ男が鈴木容疑者。ジャージーの中に隠していた右手には拳銃のようなものが握られ、引き金に指をかけるような場面も映っている。
約8時間にわたって拳銃を持って立てこもった鈴木容疑者。なぜ郵便局に立てこもったのか。
鈴木容疑者は2022年、郵便局の配達バイクと交通事故を起こしていて、その対応に不満があったと説明しているという。また、郵便局長との面会を求めていたという。
1日の現場検証で、新たに複数のライターが見つかっていたことがわかった。警察は、鈴木容疑者が郵便局に火をつけようとしていた可能性もあるとみて調べている。
鈴木容疑者を知る人は、その人柄についてこう証言する。
鈴木容疑者を知る人:急にキレ出すと怖い。怒り出すと玄関をバーンと閉めたり、ふすまをドンって閉めたり。カチンときたら半端じゃない。頭にカッと来たら何やるかわからない。
別の知人は、鈴木容疑者が拳銃を持っていることを周囲に話していたという。
鈴木容疑者を知る人:拳銃を持っていたとかいう話もちらほら、やっぱりそういった自慢をする。ピストル持ってるぞぞなんてね、普通言わないですよね。── それを実際に言ってたんですか?なんか(知り合いの)大工さんに「ピストルがあるんだ」って言ってたんですって。
警察の調べに対し、鈴木容疑者は「郵便局の人と話したかった。逃げ遅れた人を人質に取った」と供述し、容疑を認めている。
また鈴木容疑者は、立てこもり事件の1時間ほど前に発生した、戸田中央総合病院での発砲事件やアパート火災についても容疑を認めている。
自宅アパートが焼けた火事について、アパートの関係者は「もううちのアパートもほら、2月で引っ越しなさいということだったんで、立ち退きで」と話す。
鈴木容疑者が住むアパートは、戸田市の拡張工事による立ち退きの対象だった。
アパートの関係者によると、立ち退きは2024年3月で、長く住んだアパートを追われるような形で、不安になって火をつけ、一連の犯行に至ったのかもしれないと話した。
また戸田中央総合病院では、拳銃のようなものを2発発砲したとみられ、1階の診察室にいた40代の男性医師と60代の男性患者がけがをした。
先ほど患者を治療した医師が取材に応じ、当時の状況をこう話した。
患者を治療した医師:負傷された方がいらっしゃるのは、もう連絡が来てましたので、すぐに処置に、手術に入ったというのが状況でした。(治療にあたったスタッフは)もしかしたら自分も犯人に遭遇するかもしれないって思いも抱えてたと思いますから、非常に怖いんですが、ただ今動けるのは私たちしかいないので、(患者を)救えるのも私たちですし、まず何をするべきかということを念頭に置いて、ひたすらただそれだけを考えて立ち向かっておりました。
警察は、鈴木容疑者が一連の犯行に至った動機をくわしく調べている。(「イット!」11月1日放送より)

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