10月から適用拡大「年収106万円の壁」で“手取り”減る人が増加…あなたは対象に?【家計クライシス】

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家計を直撃するニュースを深掘りする「家計クライシス」。比較的よく知られている「年収130万円の壁」の他に、あまり知られていないのが「106万円の壁」。10月から制度が変わり「手取りが減る人」が増えるそうです。あなたは対象に?制度の変更点について解説します。【写真を見る】10月から適用拡大「年収106万円の壁」で“手取り”減る人が増加…あなたは対象に?【家計クライシス】■「10月からあまり働けない…」“130万円の壁”とは?10月から全都道府県で最低賃金が引き上げられます。全国平均は過去最大の引き上げ幅となる31円プラスの961円に。

しかし、最低賃金が引き上げられても収入が増えないという声も…医療事務でパート勤務の女性「働きたくても130万円の壁があるとちょっとセーブしちゃうところがある。130万円の枠を超えないように調整しながら働いている」いわゆる“130万円の壁”。パートタイムで働く人は、給与収入が130万円を超えると配偶者の社会保険上の扶養から外れ、自ら社会保険に加入して保険料を納めなければなりません。したがって、130万円を超えないようにセーブするというのです。販売業でパート勤務の女性「9月過ぎるとあまり働けない。働けるのに働けないのがつらい」医療事務でパート勤務の女性「もっと働ければいいんですけど(130万円の壁を)なくしてもらえれば」記者「働き過ぎた次の月は?」医療事務でパート勤務の女性「働くのやめよう(と調整してる)」■雇用する会社側にも大きな影響が…会社側にも大きな影響があるようです。スーパーなど9店舗を展開し、およそ100人のパート従業員を雇用しているアキダイ。秋葉社長は今後、働き手の確保が難しくなると話します。アキダイ 秋葉弘道社長「結局賃金が上がる=同じ時間働いてて、今まで大丈夫だったのが(賃上げで130万円超えて)駄目になっちゃうから働けなくなっちゃう人も出てくるわけですよ」■政府は?「現段階で決まったものはあるわけではないが…」「年収130万円の壁」について政府は…山際大志郎 経済再生担当大臣(9月13日)「(130万円の壁について)制度改正は当然議論をしております。現段階でこういう形にしますというのは決まったものがあるわけではありませんけれど、問題意識は共有しています」■さらに“106万円の壁”も…10月から対象拡大小川彩佳キャスター:9月までの働き方を続けていると、10月には手取りが減るということが起きてしまう、そういった人が増えるというニュースをこれからお伝えします。国山ハセンキャスター:年収130万円を超えるか超えないかで社会保険料の負担などが変わるということはご存知の方も多いかと思います。もう1つ、106万円の壁というのがあります。106万円を境に、保険料の負担が変わる可能性があるということで詳しくお伝えしていきます。10月から106万円の壁の条件が変わるということで、影響を受ける人が激増すると言われているんですよね。まずは106万円の壁についてですが、現在はこういった条件の方です。▼収入が月8万8000円以上(年収約106万円)▼1週間の所定労働時間が20時間以上▼従業員500人超の企業で勤務 などこういった条件に当てはまる場合、健康保険料と厚生年金への加入義務ということで保険料を納める義務が発生しています。このルールが10月からは、従業員の数が500人を超える企業から100人を超える企業に変更になります。これによって対象となる企業や働き手が激増すると言われてるんですよね。小川キャスター:一気に当てはまる方が大きく増えますよね。これまで106万円の壁というのを考えたことがないという方が、考えざるを得ないということになってきますね。国山キャスター:具体的にはどれくらい、手取りに影響が出るのか。ファイナンシャルプランナーの塚越奈々子氏にモデルケースを作ってもらいました。横浜市在住の40代の妻がパート勤務(従業員200人)で年収108万円の場合でみていくと、現在のルールだと手取りが106万円ほどなんですね。ただこれが10月からは、従業員が100人超えという壁の条件に引っかかってしまうために、健康保険や厚生年金の負担が増える。そうすると手取りが91万円です。比較すると15万円近く減ることになってしまう。小川キャスター:15万円というのはかなり大きな額ですし、働き損ということが発生してしまいますと、共働きのご家庭ですと、扶養に入った方がいいんじゃないかというふうに考える方もいらっしゃるかもしれないですよね。国山キャスター:街の声でも働けるのに働けない、働きたい、そういう気持ちはあるのに働けないという方がいらっしゃるということなんですよね。このように目先の手取りが減る一方で、厚生年金に加入するために長期的に見れば、将来受け取る年金が増えるというメリットもあります。ただ街で聞いてみても、制度の変更や106万円の壁そのものを知らないという人が多かったので制度、設計を周知できるのかどうなのか課題はありそうですね。小川キャスター:住民税、所得税というのはまた別の壁が発生しているという様々な制度があるというなかで、10月1日から制度が変わるという大きなことです。
家計を直撃するニュースを深掘りする「家計クライシス」。比較的よく知られている「年収130万円の壁」の他に、あまり知られていないのが「106万円の壁」。10月から制度が変わり「手取りが減る人」が増えるそうです。あなたは対象に?制度の変更点について解説します。
【写真を見る】10月から適用拡大「年収106万円の壁」で“手取り”減る人が増加…あなたは対象に?【家計クライシス】■「10月からあまり働けない…」“130万円の壁”とは?10月から全都道府県で最低賃金が引き上げられます。全国平均は過去最大の引き上げ幅となる31円プラスの961円に。

しかし、最低賃金が引き上げられても収入が増えないという声も…医療事務でパート勤務の女性「働きたくても130万円の壁があるとちょっとセーブしちゃうところがある。130万円の枠を超えないように調整しながら働いている」いわゆる“130万円の壁”。パートタイムで働く人は、給与収入が130万円を超えると配偶者の社会保険上の扶養から外れ、自ら社会保険に加入して保険料を納めなければなりません。したがって、130万円を超えないようにセーブするというのです。販売業でパート勤務の女性「9月過ぎるとあまり働けない。働けるのに働けないのがつらい」医療事務でパート勤務の女性「もっと働ければいいんですけど(130万円の壁を)なくしてもらえれば」記者「働き過ぎた次の月は?」医療事務でパート勤務の女性「働くのやめよう(と調整してる)」■雇用する会社側にも大きな影響が…会社側にも大きな影響があるようです。スーパーなど9店舗を展開し、およそ100人のパート従業員を雇用しているアキダイ。秋葉社長は今後、働き手の確保が難しくなると話します。アキダイ 秋葉弘道社長「結局賃金が上がる=同じ時間働いてて、今まで大丈夫だったのが(賃上げで130万円超えて)駄目になっちゃうから働けなくなっちゃう人も出てくるわけですよ」■政府は?「現段階で決まったものはあるわけではないが…」「年収130万円の壁」について政府は…山際大志郎 経済再生担当大臣(9月13日)「(130万円の壁について)制度改正は当然議論をしております。現段階でこういう形にしますというのは決まったものがあるわけではありませんけれど、問題意識は共有しています」■さらに“106万円の壁”も…10月から対象拡大小川彩佳キャスター:9月までの働き方を続けていると、10月には手取りが減るということが起きてしまう、そういった人が増えるというニュースをこれからお伝えします。国山ハセンキャスター:年収130万円を超えるか超えないかで社会保険料の負担などが変わるということはご存知の方も多いかと思います。もう1つ、106万円の壁というのがあります。106万円を境に、保険料の負担が変わる可能性があるということで詳しくお伝えしていきます。10月から106万円の壁の条件が変わるということで、影響を受ける人が激増すると言われているんですよね。まずは106万円の壁についてですが、現在はこういった条件の方です。▼収入が月8万8000円以上(年収約106万円)▼1週間の所定労働時間が20時間以上▼従業員500人超の企業で勤務 などこういった条件に当てはまる場合、健康保険料と厚生年金への加入義務ということで保険料を納める義務が発生しています。このルールが10月からは、従業員の数が500人を超える企業から100人を超える企業に変更になります。これによって対象となる企業や働き手が激増すると言われてるんですよね。小川キャスター:一気に当てはまる方が大きく増えますよね。これまで106万円の壁というのを考えたことがないという方が、考えざるを得ないということになってきますね。国山キャスター:具体的にはどれくらい、手取りに影響が出るのか。ファイナンシャルプランナーの塚越奈々子氏にモデルケースを作ってもらいました。横浜市在住の40代の妻がパート勤務(従業員200人)で年収108万円の場合でみていくと、現在のルールだと手取りが106万円ほどなんですね。ただこれが10月からは、従業員が100人超えという壁の条件に引っかかってしまうために、健康保険や厚生年金の負担が増える。そうすると手取りが91万円です。比較すると15万円近く減ることになってしまう。小川キャスター:15万円というのはかなり大きな額ですし、働き損ということが発生してしまいますと、共働きのご家庭ですと、扶養に入った方がいいんじゃないかというふうに考える方もいらっしゃるかもしれないですよね。国山キャスター:街の声でも働けるのに働けない、働きたい、そういう気持ちはあるのに働けないという方がいらっしゃるということなんですよね。このように目先の手取りが減る一方で、厚生年金に加入するために長期的に見れば、将来受け取る年金が増えるというメリットもあります。ただ街で聞いてみても、制度の変更や106万円の壁そのものを知らないという人が多かったので制度、設計を周知できるのかどうなのか課題はありそうですね。小川キャスター:住民税、所得税というのはまた別の壁が発生しているという様々な制度があるというなかで、10月1日から制度が変わるという大きなことです。
10月から全都道府県で最低賃金が引き上げられます。全国平均は過去最大の引き上げ幅となる31円プラスの961円に。
しかし、最低賃金が引き上げられても収入が増えないという声も…
医療事務でパート勤務の女性「働きたくても130万円の壁があるとちょっとセーブしちゃうところがある。130万円の枠を超えないように調整しながら働いている」
いわゆる“130万円の壁”。パートタイムで働く人は、給与収入が130万円を超えると配偶者の社会保険上の扶養から外れ、自ら社会保険に加入して保険料を納めなければなりません。したがって、130万円を超えないようにセーブするというのです。
販売業でパート勤務の女性「9月過ぎるとあまり働けない。働けるのに働けないのがつらい」
医療事務でパート勤務の女性「もっと働ければいいんですけど(130万円の壁を)なくしてもらえれば」
記者「働き過ぎた次の月は?」
医療事務でパート勤務の女性「働くのやめよう(と調整してる)」

会社側にも大きな影響があるようです。スーパーなど9店舗を展開し、およそ100人のパート従業員を雇用しているアキダイ。
秋葉社長は今後、働き手の確保が難しくなると話します。
アキダイ 秋葉弘道社長「結局賃金が上がる=同じ時間働いてて、今まで大丈夫だったのが(賃上げで130万円超えて)駄目になっちゃうから働けなくなっちゃう人も出てくるわけですよ」
「年収130万円の壁」について政府は…
山際大志郎 経済再生担当大臣(9月13日)「(130万円の壁について)制度改正は当然議論をしております。現段階でこういう形にしますというのは決まったものがあるわけではありませんけれど、問題意識は共有しています」
小川彩佳キャスター:9月までの働き方を続けていると、10月には手取りが減るということが起きてしまう、そういった人が増えるというニュースをこれからお伝えします。
国山ハセンキャスター:年収130万円を超えるか超えないかで社会保険料の負担などが変わるということはご存知の方も多いかと思います。もう1つ、106万円の壁というのがあります。106万円を境に、保険料の負担が変わる可能性があるということで詳しくお伝えしていきます。
10月から106万円の壁の条件が変わるということで、影響を受ける人が激増すると言われているんですよね。まずは106万円の壁についてですが、現在はこういった条件の方です。
▼収入が月8万8000円以上(年収約106万円)▼1週間の所定労働時間が20時間以上▼従業員500人超の企業で勤務 など
こういった条件に当てはまる場合、健康保険料と厚生年金への加入義務ということで保険料を納める義務が発生しています。
このルールが10月からは、従業員の数が500人を超える企業から100人を超える企業に変更になります。これによって対象となる企業や働き手が激増すると言われてるんですよね。
小川キャスター:一気に当てはまる方が大きく増えますよね。これまで106万円の壁というのを考えたことがないという方が、考えざるを得ないということになってきますね。
国山キャスター:具体的にはどれくらい、手取りに影響が出るのか。ファイナンシャルプランナーの塚越奈々子氏にモデルケースを作ってもらいました。
横浜市在住の40代の妻がパート勤務(従業員200人)で年収108万円の場合でみていくと、現在のルールだと手取りが106万円ほどなんですね。ただこれが10月からは、従業員が100人超えという壁の条件に引っかかってしまうために、健康保険や厚生年金の負担が増える。そうすると手取りが91万円です。比較すると15万円近く減ることになってしまう。
小川キャスター:15万円というのはかなり大きな額ですし、働き損ということが発生してしまいますと、共働きのご家庭ですと、扶養に入った方がいいんじゃないかというふうに考える方もいらっしゃるかもしれないですよね。
国山キャスター:街の声でも働けるのに働けない、働きたい、そういう気持ちはあるのに働けないという方がいらっしゃるということなんですよね。このように目先の手取りが減る一方で、厚生年金に加入するために長期的に見れば、将来受け取る年金が増えるというメリットもあります。ただ街で聞いてみても、制度の変更や106万円の壁そのものを知らないという人が多かったので制度、設計を周知できるのかどうなのか課題はありそうですね。

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