「仰向けで寝る」「枕元に水を置いてない」睡眠時の意外な生活習慣が死亡リスクを高める

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新型コロナによる新たな生活様式は知らぬ間に寿命を縮めている。何気ない身近な生活習慣がトリガーになり「寝たきり」「突然死」を引き寄せる事態にも陥ることもあるという。8月23日の週刊SPA!では「身近にあった死に至る生活習慣」という特集を組んだが、今回はその一部を抜粋。あなたの生活習慣はチェックしてみよう。まずは、以下のベースとなる危ない生活習慣20項目をチェック。1項目=5点で換算してみよう。
◆生活習慣チェックリスト20
▼睡眠習慣1)布団の中でスマホ2)週4日以上 10時間以上睡眠3)週3日以上 4時間以下睡眠4)枕カバーを洗わない5)寝る直前まで酒を飲む6)いびきがうるさい
▼運動習慣7)通勤がなくなった8)学生時代のスポーツを再開9)勝敗にこだわる10)コロナでジム通いをやめた
▼食習慣11)ジュースで水分補給12)すぐウーバーを呼ぶ13)日中から酒を飲む14)疲れたときにエナジードリンクを飲む15)あまり水を飲まない
▼ストレス16)親の介護中である17)長年親に会ってない18)一人暮らしである19)パートナーとセックスレス20)ほとんど人としゃべらない
◆寝る直前までスマホ。冷房の風が直撃……命を削る意外なリスク
上記チェックリスト20をベースとして考え、人生の3分の1を占める睡眠について、寿命を縮める行動を考えてみよう。医師で医療ジャーナリストの森田豊氏は、「いびきがうるさい」「10時間以上睡眠」の人は、睡眠の質が悪くなっている可能性があると指摘する。質の悪い睡眠は、免疫の低下、うつ、肥満を招き結果的に命を削る恐れがあるという。
「加えて枕元にスマホを置くのもNG。寝る前のスマホが睡眠の質を落とすのはもちろん、スマホが気になり深夜に覚醒してしまう人もいます」
また、「いびき」は睡眠の質だけでなく、睡眠時無呼吸症候群に罹患している可能性も示唆しているという。
「無呼吸が繰り返されて低酸素状態が続くと、心臓に負荷がかかり、心筋梗塞や脳卒中などの合併症が起きやすくなります。本人以外の誰かがいびきに気がついてあげる必要がありますが、家庭内別居状態で独り寝の人は、人知れず無呼吸状態が続くので危険。さらに、肥満で皮下脂肪が厚い人は、仰向けに寝るのも危険。気道が確保しにくく無呼吸に陥りやすいのです」
◆脱水症にも注意
睡眠時の脱水症も侮れない。脱水症が血液の流れを悪くさせ、脳梗塞や脳卒中のリスクを高めるのは前述の通りだ。
「夜間頻尿の気があるからと、寝る前に水分補給を控えるのはNG。また、夜中に喉の渇きに気がついても、わざわざ布団から出て水を飲もうとは思わないもの。ペットボトルやコップの水を枕元に置いていない人も危ないですね。
意外なところで言うと、夏場に冷房と扇風機の両方の風を直撃させて寝る欲張りセットも危険。皮膚から汗が蒸発するときの気化熱で脱水を加速させる上、体が冷えて低体温症にもなりやすい。寒さで血管が収縮することもまた、心筋梗塞や脳梗塞のリスクにがるのです」
睡眠時の環境は命に関わるのだ。
========上記チェックリスト20=各5点

▼トリガー=各20点□ 枕元にスマホ□ 家庭内別居状態である□ 仰向けで寝る□ 枕元に水を置いていない□ 冷房と扇風機の風を直撃させて寝る
合計120点以上はリスク高========
これらの項目に当てはまり、120点以上になった人は今すぐ生活習慣を改善したほうがいいかもしれない。
【医師・医療ジャーナリスト 森田 豊氏】医師のほか、ジャーナリストとして医療解説を行う。近著『健康寿命を決める[70の選択肢]』
取材・文/週刊SPA!編集部 イラスト/bambeam※週刊SPA!8月23日発売号の特集「身近にあった[死に至る生活習慣]50」より

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