小泉進次郎氏が安倍派「新会長候補」に急浮上 跡目争いによる派の分裂を回避するため、森喜朗氏がスカウトか

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跡目が決まらない自民党最大派閥の安倍派に“救世主が現われるかもしれない。小泉進次郎・元環境相を会長にスカウトするというウルトラCだ。
すったもんだの末に安倍派(清和会)の集団指導体制が決まった。長老の塩谷立氏が座長となり、後継会長を争う5人衆(松野博一・官房長官、西村康稔・経済産業相、萩生田光一・政調会長、高木毅・国対委員長、世耕弘成・参院幹事長)らの幹部が常任幹事に就任する予定だ。
9月の内閣改造で大臣枠を減らされないために結束を示した形だが、派内の中堅・若手には不満がくすぶっている。
「塩谷さんは5人衆と対立する振りをしながら、最後は寝返った。なんとも情けない座長だ」(同派若手議員)
今回の人事を仕組んだのは5人衆のバックにいる森喜朗・元首相とみられている。だが、その森氏は5人衆では頼りないと見て、ひそかに進次郎氏のスカウトに動いているという。森派関係者の話だ。
「5人衆は派内の人望がないうえ、5人が跡目争いをすれば派は分裂に向かいかねない。塩谷座長体制が壊れるのは時間の問題だ。森さんもあの5人には派閥を率いるのは無理だと考えていて、進次郎氏に安倍派入りを打診し、会長候補に担ごうとしている」
進次郎氏の父、小泉純一郎・元首相はかつて清和会会長を務め、政治的血脈からいえば小泉家は安倍家、福田家と並んで同派のオーナー家の一角を占める。だが、進次郎氏は安倍晋三・元首相と折り合いが悪く、初当選以来、森氏がいくら誘っても派閥入りせずに無所属を通してきた。
「安倍さんが亡くなったことで進次郎氏が派閥入りを断わる理由もなくなった。進次郎氏は国民の人気も高いし、現在の5人衆はいずれも純一郎さんに育てられたから進次郎氏に一目置かざるを得ない。安倍派入りして進次郎氏が最大派閥を率いれば、勢いを盛り返すことができるかもしれない」(同前)
小泉事務所に安倍派入りについて聞いたが、締め切りまでに回答はなかった。進次郎氏が「ウン」と言えば、安倍派の運命を変えることになるかもしれない。
※週刊ポスト2023年9月8日号

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