4年前の4歳男児暴行死、母親の交際相手だった男を逮捕…5日前に虐待認定の児相は一時保護せず

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横浜市鶴見区で2018年、同居していた当時4歳の男児を暴行し、死亡させたとして、神奈川県警は24日、横浜市緑区十日市場町、職業不詳内田正也容疑者(30)を傷害致死の疑いで逮捕した。
発表によると、内田容疑者は18年1月23日午前、鶴見区汐入町のアパートで、交際していた女性(30)の長男の紺野叶志郎(きょうしろう)ちゃんを暴行し、2日後に急性硬膜下血腫などで死亡させた疑い。調べに対し、「暴行はしていません」と容疑を否認しているという。
捜査関係者によると、女性は外出しており、アパートには2人きりだった。内田容疑者は自ら119番し、搬送先の病院が県警に虐待の疑いがあると通報していた。
事件を受け、市は24日に記者会見を開き、これまでの対応を説明した。市によると、事件4か月前の17年9月下旬、叶志郎ちゃんが通う鶴見区内の保育園から「傷やあざが多い」と、区に相談があった。
女性も同じ頃、鶴見署に内田容疑者が叶志郎ちゃんを殴ると相談していた。叶志郎ちゃんの額には腫れがあり、内田容疑者も暴力を認めたことから翌10月下旬、同署が市の中央児童相談所に通告。児相は事件5日前、内田容疑者の身体的虐待を認定したが、一時保護するほど緊急性は高くないと判断したという。
区と児相は1度ずつ家庭訪問していたが、内田容疑者には面会や指導をできていなかった。児相の袋和美・支援課長は「情報共有が不十分で、組織的な判断が遅かったのは間違いない。重大な事態だと重く受け止めている」と説明し、第三者による検証を行う考えを示した。

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