市川猿之助被告まもなく保釈へ 検察側の準抗告は棄却 逮捕から約1カ月…保釈までの動きは?

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7月31日午後4時前、東京・渋谷区の原宿警察署前は、騒然としていた。
猿之助被告側が保釈保証金を納付したことを受け、報道陣が原宿署の前に続々と集まり、警察官がコーンを並べるなど、慌ただしい様子となっていた。
両親の自殺を手助けした罪で起訴された、歌舞伎俳優の市川猿之助、本名・喜熨斗孝彦(きのし・たかひこ)被告(47)について、31日午後、東京地裁は保釈を認める決定をした。
保釈保証金は500万円で既に納付済。猿之助被告は、約1カ月ぶりに勾留先の原宿警察署から出てくることになる。
猿之助被告の保釈の一報に、歌舞伎ファンからは「見守るしかない。無理しないでいただきたいと思います」「ファンの方とかを裏切ったこととか。世間に対してすごくお騒がせしちゃったと思うので、その謝罪はしていただいた方がいいと思います」などの声が聞かれた。
2012年、四代目・市川猿之助を襲名した猿之助被告。ところが…。
「週刊誌報道をきっかけとして家族会議が行われ、みんなでさよならすることにした」などと供述していた。事件が明らかになったのは、5月18日のこと。
東京・目黒区の自宅で、猿之助被告と両親が倒れているのが見つかった。
父親の市川段四郎、本名・喜熨斗宏之(きのし・ひろゆき)さんと、母親の延子(のぶこ)さんがその後死亡した。
死因は向精神薬による中毒死で、半地下の部屋で倒れていた猿之助被告の周囲からは、手書きとみられる遺書のような書置きも複数見つかった。
猿之助被告を巡っては、事件当日に一部週刊誌が一門の弟子や劇場スタッフなどへのハラスメント疑惑を報じていた。
そして、6月27日。猿之助被告は、母・延子さんの自殺を手助けした自殺ほう助の疑いで逮捕された。
猿之助被告は、「両親が自殺する手助けをしたことに間違いありません。私も両親の後を追って、自殺するつもりでした」と供述し容疑を認めた。
一家心中を話し合った家族会議については、「なるべく苦しまずに死ぬ方法として、睡眠薬を飲んで眠った後にビニール袋を使うことにした。両親に、後始末は自分がすると伝えた」と説明した。
その後、父親の自殺についても手助けした疑いで再逮捕され、28日に起訴された。
起訴を受けて、猿之助被告側は保釈を申請。これを認めるのかどうか、東京地裁の判断が注目された。今回、東京地裁が保釈を認める決定を下した理由について、フジテレビの上法解説委員は次の点をあげる。
フジテレビ・上法解説委員:猿之助被告の様子ですが、非常に精神的にも安定していて、受け答えもしっかりしていると言われています。そういったこともある上で、逃走・逃亡の恐れがない、また再度自殺に及ぶ可能性が低いのではみていると言えると思います。
検察側は保釈決定を不服として準抗告を申し立てたが、東京地裁は準抗告を棄却。猿之助被告は約1カ月ぶりに勾留先の原宿警察署から出てくる。
(「イット!」7月31日放送より)

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