木原副長官、取材避けて1カ月=岸田首相最側近、文春報道が影響

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岸田文雄首相の最側近である木原誠二官房副長官(53)が、約1カ月にわたり記者団の取材を避けている。
それまで首相官邸を出入りする際に質問に答えていたが、正面玄関にほとんど姿を見せなくなった。木原氏の妻が警視庁から任意聴取されていたと週刊文春に報じられ、関係者によると「家族のケア」が必要になったことを理由としている。
週刊文春は7月に入り、2006年に東京都内で男性が死亡したことに関し、木原氏の妻が聴取されていたなどとした記事を4週連続で掲載。松野博一官房長官は28日の記者会見で、木原氏から「私が捜査に圧力を加えたとの指摘は事実無根だ」との報告を受けたと明かしたが、木原氏本人は公の場で一切説明していない。
木原氏は自民党岸田派に所属し、21年10月の岸田内閣発足に伴って副長官に就任。以来、朝か夕に取材に応じていたが、6月下旬以降は一度も行われていない。7月6日には関係者を通じ、しばらく取りやめる意向を記者側に伝えた。
副長官は首相の外国出張に同行し、首脳会談や国際会議の内容を報道陣に説明する役割もある。だが、7月に首相が欧州と中東をそれぞれ訪問した際はいずれも木原氏ではなく、磯崎仁彦官房副長官が同行した。松野氏が沖縄出張で官邸不在だった24日、午前と午後の官房長官の定例会見を代行したのも磯崎氏だった。
立憲民主党の泉健太代表は28日の会見で「木原氏は説明責任が求められている」と訴えた。政府関係者は「副長官の業務をこなせないのは問題だ」と指摘し、「けじめを付けた方が本人のためだ」(閣僚)との声も出始めた。9月に想定される内閣改造・自民党役員人事では木原氏の去就が焦点の一つとなる可能性もある。

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