「子供まで堕ろしたのに裏切られました」元愛人が告発する“年収4000万円”「エイベックス執行役員」の酷すぎる遊び方

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前編では、エイベックス執行役員でライブ部門のトップであるY氏(40代)が、六本木のキャバクラ店で個人的な遊興として使った約1300万円を会社や取引先に不正に請求していた疑惑を、元キャバクラ嬢で愛人関係にあったA子さんの告発を元に詳報した。後編では、A子さんがY氏と仲違いして不正を告発するに至った理由について聞いていく。
【写真7枚】元六本木のキャバクラ嬢・A子さんとエイベックス執行役員のY氏。Y氏がA子さんに送った「チュー動画」チュー動画 21年12月に六本木のキャバクラ店XでA子さんと知り合ったY氏は、彼女の移籍した店まで追いかけて通い詰め、翌年の春頃、とうとうA子さんを“落とす”ことに成功した。

「海の日」にエイベックスがプロデュースする鎌倉市・由比ヶ浜の海の家で、知人らと過ごす松浦勝人会長。部下の不正経費使用をどう受け止めているのか「彼は仕事のことを語りたがらないタイプで、エイベックスの社員だとは知りませんでした。名刺もくれず、領収書を切る時もコソコソ隠れてやっていたので。知ったのは関係を持った後です。店の人から『会社精算分がまだだから連絡取って』と言われ、店の事務所に行って壁に張ってあった彼の名刺を見た。そこで彼の下の名前も初めて知ったのです」 関係を持った後も、初めのうちはY氏に冷たく接していたという。「私の方からは連絡しませんでした。向こうから誘われたら付き合うというスタンス。一方、向こうは『一番大好き、一番大事』って毎日のように言うくらい前のめりでした。『チュー動画送って』と言ったら、すぐに送ってきたり。そんな一生懸命になってくれたら、こっちも心が動いて徐々に心を許すようになって……」妊娠発覚後に「実は妻がいる」 やがて、Y氏は結婚をほのめかすようなことも言ってきた。「『あなたとは結婚する気はないよ』とハッキリ言ったことがあるんですが、『そんなこと言わないでよ、これから買う家に一緒に住むことになるかもしれないじゃん、将来のことはわからないじゃん』って。彼は2億円の豪邸を買ったばかりだと自慢していました」 Y氏はこんな思わせぶりなことをA子さんに言いながらも、重要な事実を隠していた。彼には妻がいたのである。A子さんはそれを、交際を開始して3カ月ほどして妊娠が発覚した時、初めて知らされたという。「それまで彼は堂々と『家で飼っている猫を見にくる?』とも言っていたので独身だと思い込んでいた。『子供できたよ』とショートメールで報告したら、『あー、わかった』『1日考えさせて』と」 だが、次の日、すぐに電話が来て、「あっさり『堕ろしてほしい』と言われたんです。私が『子供を殺せないよ』と言うと、そこで、妻がいることを初めて明かし、『バレたら奥さんが発狂する』『もし離婚したら財産が半分になるのが嫌だ』『仕事上の立場も危うくなる』と、自分の心配ばかり話していました。呆れるばかりでしたが、受け入れるしかありませんでした」 ただ、A子さんはY氏を嫌いにならなかったという。むしろ、もっと好きになってしまったと振り返る。「多分、女性って子供ができると相手のことをもっと好きになる傾向があると思うんです。堕胎手術をする時は仕事を休み、一日そばにいてくれた。店にも変わらず一生懸命通ってくれるし、毎日、起床から就寝までメッセージを送ってくれる。自分のことを大切に思ってくれるなら、このままでもいいかなって」 ただ、Y氏は堕した子供については終始、無関心だったようで、「私が水子供養をしたいと言い出して鎌倉にも行ったんですが、結局、恋愛成就の神社に行くことに。葬儀も私が一人で、病院と提携していたお寺に依頼して済ませました」半年間続いた「不誠実な対応」 キャバクラを辞めた昨年の夏頃から、徐々にY氏の態度が変わり始めたとA子さんは振り返る。「メッセージの返事が急に遅くなったり、返事がないことが増え始めた。自分から行こうと誘ってきた旅行の計画について話そうとしても、全く返事をして来なかったり。『どうしたの?』と聞いても、『仕事』『病気だった』とか適当なウソばかりつくのです。今まであれだけ『会いたい、会いたい』って、仕事そっちのけで私に連絡くれていたのにおかしな話じゃないですか。もう別れたくてあえて距離を取ろうと思っているんだなと思った。だったら、そうはっきり言って欲しいと不信感を持ち始めました。こっちも次に進めませんから」 A子さんは嘘が嫌いな性格だった。「ただ、一回の嘘が許せないほど狭量ではありません。彼はずーっと、見え透いた嘘ばかりつき続けるんです。もういい加減に嫌になって、10月頃、私から『別れよう』と切り出しました」 だが、そう伝えると、Y氏は「ちょっと待って、会って話そう」と言って、ずるずると関係を続けようとしたという。「こっちも気持ちが残っているから、会うと心が揺れたりして。でも、しばらくするとすぐにまた距離を取りたがる。ようやく決まった話し合いの日も平気で遅刻。そして、『仕事が忙しくて30分しか時間が取れない』『ごめん、まだ考えがまとまっていない』と不誠実なことを言う。今思えば、彼は私を都合よくキープしたかったんだと思います。そんな関係が半年くらい続いて、とうとう私もキレました」エイベックスに告発文を送っていた A子さんはY氏と言い争いをするうちに、Y氏が自分だけでなく、会社にもウソをついて不正に経費申請してきた実態に気づいた。一人のキャバクラ遊興など本来、会社の経費で落とせるはずがなく、取引先に負わせることも詐欺や背任にあたる可能性があると知った。 だったら、あなたのウソを全部暴いてやる――。そう胸に誓い、顧客ノートやY氏とのSMSのやり取りなどの整理を始めたのだ。 A子さんはまめな性格で、キャバクラで勤務していた時代、顧客情報を記録していた。日付、来店人数はもちろんのこと、どんなボトルを入れ、いくら使ったかまで細かくメモに残していた。それをエクセルに記入し、8カ月間でY氏が1300万円ものキャバクラ遊興費を会社や取引先に不正に経費請求していた実態を資料にまとめた。Y氏に不信感を持ってからは、会話も録音するようにもなった。 A子さんがそんな計画を進行しているともつゆ知らず、Y氏の姿勢は一向に変わらなかったという。「今年4月に彼と長時間話し合う機会があったんですが、この時点で、彼がごめんなさいと誠意を持って謝れば私は許しました。実際、彼にも何度もそう言いました。けれど、彼は最後までウソをつき続け、私に謝らなかった。だったらとことん行くしかないと私は覚悟を決めました」 そして、ついにA子さんは“決起”する。今年5月10日、証拠も添えた告発文書を3通作成し、黒岩克巳代表取締役社長、同社のコンプライアンス委員会、社外の取締役監査等委員である杉本佳英弁護士宛に送付した。実は、エイベックスは2カ月以上も前にこの件を認知していたのである。 すると、5月17日にY氏から、コンプラアンス委員会の社外弁護士と面会するため、時間を作って欲しいというメッセージが届き、6月9日、A子さんは新宿区・四谷にある会議室で社外弁護士とエイベックスのコーポレート執行役員の二人と面談した。要求したいことは「謝罪です」 2時間に及んだ面談で、A子さんは二人にY氏が一人でキャバクラに来店していた様子を映像や写真などの証拠を提示しながら事細かく説明した。二人は「確かにこれは一人で遊んでいますね」などと納得していたという。 その場で、役員は「Yが一人で飲食した分については弁済するよう請求します」と言い、「どう考えてもYが悪い。Yにどうして欲しいですか」と聞いてきた。A子さんは「謝罪して欲しい」と伝えた。 だが、その後もY氏からは連絡はなかった。6月20日になって、再び弁護士から電話が来て、「金銭的な問題についてはこれからYに請求します」と改めて報告するとともに、「それとは別にY氏との個人的な問題についてはそちらの弁護士とも相談して、具体的な請求をしたらどうか」と勧められた。A子さんは「考えたいので、7月中旬に連絡する」と伝えた。そして、この間、エイベックスが本当に社内調査を進めているのか不安になり、デイリー新潮の取材を受けるに至ったのである。 ここまでの経緯を聞いて、A子さんが会社に揺さぶりをかけて、Y氏から金銭を要求しようとしていたのではないかと考えた人も多いだろう。初め、記者もそれを疑った。 だが、A子さんは「お金なんて全く欲しくありません」と繰り返し訴えた。逆に、記者に「エイベックスからお金をもらって記事をつぶすようなことはしませんか」と問い詰めてくるくらいだった。 では、A子さんが要求していることは何なのか――。「謝罪です。これまでついてきたウソをちゃんと認めて謝ってほしい。私に対しても、そしてエイベックスの他の社員に対しても」 彼女はドラマ『半沢直樹』ばりの“倍返し”をすべく、今回の告発に臨んでいるのである。Y氏が話していた「別口座」 A子さんには、キャバクラ遊興以外にも、Y氏がまだ会社にウソをついていると考えていることがある。それは、Y氏が彼女に繰り返し自慢していた「4000万円」という年収についてだ。A子さんは何度も「俺の年収は4000万円」と言うセリフを聞かされてきたという。 エイベックス関係者は「ありえない数字。彼の給料はせいぜい1000万円台後半のはずだ」と指摘する。A子さんはこう語る。「私もそんなお金をもらえるものかと不思議だったんです。実際、すごい金遣いだった。『電車が嫌い』と言って移動はいつもタクシー。ディズニーランドに行った時も往復タクシーでした。今の車はベンツのC180ですが、それまではベンツのゲレンデヴァーゲンに乗っていました。身につけているものもすべて高級ブランド。マルニ、マルジェラ、ボッテカ・ヴェネタ、バレンシアガ、グッチ……。歯も全部セラミックにしています。私へのプレゼントも、ロエベのバッグ、カルティエのピアス、シャネルの香水、エルメスのトランプなど、すべて高額なものばかりです。パレスホテルやリッツカールトンの高級ホテルの部屋で一緒に過ごしたこともあります」 昨年秋口以降、A子さんがY氏と話し合った場で、「一体お金はどうなっていたの」と聞くと、彼はこう答えたと話す。「自分の会社が別にあって、仕事を発注するとおカネがもらえる。その口座は奥さんにもバレていない。プレゼント代やホテル代などはそこから捻出していた」 A子さんが「その会社はお店から請求書を送った会社?」と聞くと、Y氏は「そうだ」と答えたという。 エイベックスにこの疑惑についても聞いたが回答せず、Y氏が一部のキャバクラ代の請求先としていた取引先の「シンクロ・エンターテイメント」は、「そのような事実はございません」と回答した。 エイベックスは、Y氏の不正経費申請について「調査継続中」としているが、すでにA子さんが告発文書を送ってから2カ月以上経過している。上場企業として一刻も早く説明責任を果たすべきだろう。デイリー新潮取材班
21年12月に六本木のキャバクラ店XでA子さんと知り合ったY氏は、彼女の移籍した店まで追いかけて通い詰め、翌年の春頃、とうとうA子さんを“落とす”ことに成功した。
「彼は仕事のことを語りたがらないタイプで、エイベックスの社員だとは知りませんでした。名刺もくれず、領収書を切る時もコソコソ隠れてやっていたので。知ったのは関係を持った後です。店の人から『会社精算分がまだだから連絡取って』と言われ、店の事務所に行って壁に張ってあった彼の名刺を見た。そこで彼の下の名前も初めて知ったのです」
関係を持った後も、初めのうちはY氏に冷たく接していたという。
「私の方からは連絡しませんでした。向こうから誘われたら付き合うというスタンス。一方、向こうは『一番大好き、一番大事』って毎日のように言うくらい前のめりでした。『チュー動画送って』と言ったら、すぐに送ってきたり。そんな一生懸命になってくれたら、こっちも心が動いて徐々に心を許すようになって……」
やがて、Y氏は結婚をほのめかすようなことも言ってきた。
「『あなたとは結婚する気はないよ』とハッキリ言ったことがあるんですが、『そんなこと言わないでよ、これから買う家に一緒に住むことになるかもしれないじゃん、将来のことはわからないじゃん』って。彼は2億円の豪邸を買ったばかりだと自慢していました」
Y氏はこんな思わせぶりなことをA子さんに言いながらも、重要な事実を隠していた。彼には妻がいたのである。A子さんはそれを、交際を開始して3カ月ほどして妊娠が発覚した時、初めて知らされたという。
「それまで彼は堂々と『家で飼っている猫を見にくる?』とも言っていたので独身だと思い込んでいた。『子供できたよ』とショートメールで報告したら、『あー、わかった』『1日考えさせて』と」
だが、次の日、すぐに電話が来て、
「あっさり『堕ろしてほしい』と言われたんです。私が『子供を殺せないよ』と言うと、そこで、妻がいることを初めて明かし、『バレたら奥さんが発狂する』『もし離婚したら財産が半分になるのが嫌だ』『仕事上の立場も危うくなる』と、自分の心配ばかり話していました。呆れるばかりでしたが、受け入れるしかありませんでした」
ただ、A子さんはY氏を嫌いにならなかったという。むしろ、もっと好きになってしまったと振り返る。
「多分、女性って子供ができると相手のことをもっと好きになる傾向があると思うんです。堕胎手術をする時は仕事を休み、一日そばにいてくれた。店にも変わらず一生懸命通ってくれるし、毎日、起床から就寝までメッセージを送ってくれる。自分のことを大切に思ってくれるなら、このままでもいいかなって」
ただ、Y氏は堕した子供については終始、無関心だったようで、
「私が水子供養をしたいと言い出して鎌倉にも行ったんですが、結局、恋愛成就の神社に行くことに。葬儀も私が一人で、病院と提携していたお寺に依頼して済ませました」
キャバクラを辞めた昨年の夏頃から、徐々にY氏の態度が変わり始めたとA子さんは振り返る。
「メッセージの返事が急に遅くなったり、返事がないことが増え始めた。自分から行こうと誘ってきた旅行の計画について話そうとしても、全く返事をして来なかったり。『どうしたの?』と聞いても、『仕事』『病気だった』とか適当なウソばかりつくのです。今まであれだけ『会いたい、会いたい』って、仕事そっちのけで私に連絡くれていたのにおかしな話じゃないですか。もう別れたくてあえて距離を取ろうと思っているんだなと思った。だったら、そうはっきり言って欲しいと不信感を持ち始めました。こっちも次に進めませんから」
A子さんは嘘が嫌いな性格だった。
「ただ、一回の嘘が許せないほど狭量ではありません。彼はずーっと、見え透いた嘘ばかりつき続けるんです。もういい加減に嫌になって、10月頃、私から『別れよう』と切り出しました」
だが、そう伝えると、Y氏は「ちょっと待って、会って話そう」と言って、ずるずると関係を続けようとしたという。
「こっちも気持ちが残っているから、会うと心が揺れたりして。でも、しばらくするとすぐにまた距離を取りたがる。ようやく決まった話し合いの日も平気で遅刻。そして、『仕事が忙しくて30分しか時間が取れない』『ごめん、まだ考えがまとまっていない』と不誠実なことを言う。今思えば、彼は私を都合よくキープしたかったんだと思います。そんな関係が半年くらい続いて、とうとう私もキレました」
A子さんはY氏と言い争いをするうちに、Y氏が自分だけでなく、会社にもウソをついて不正に経費申請してきた実態に気づいた。一人のキャバクラ遊興など本来、会社の経費で落とせるはずがなく、取引先に負わせることも詐欺や背任にあたる可能性があると知った。
だったら、あなたのウソを全部暴いてやる――。そう胸に誓い、顧客ノートやY氏とのSMSのやり取りなどの整理を始めたのだ。
A子さんはまめな性格で、キャバクラで勤務していた時代、顧客情報を記録していた。日付、来店人数はもちろんのこと、どんなボトルを入れ、いくら使ったかまで細かくメモに残していた。それをエクセルに記入し、8カ月間でY氏が1300万円ものキャバクラ遊興費を会社や取引先に不正に経費請求していた実態を資料にまとめた。Y氏に不信感を持ってからは、会話も録音するようにもなった。
A子さんがそんな計画を進行しているともつゆ知らず、Y氏の姿勢は一向に変わらなかったという。
「今年4月に彼と長時間話し合う機会があったんですが、この時点で、彼がごめんなさいと誠意を持って謝れば私は許しました。実際、彼にも何度もそう言いました。けれど、彼は最後までウソをつき続け、私に謝らなかった。だったらとことん行くしかないと私は覚悟を決めました」
そして、ついにA子さんは“決起”する。今年5月10日、証拠も添えた告発文書を3通作成し、黒岩克巳代表取締役社長、同社のコンプライアンス委員会、社外の取締役監査等委員である杉本佳英弁護士宛に送付した。実は、エイベックスは2カ月以上も前にこの件を認知していたのである。
すると、5月17日にY氏から、コンプラアンス委員会の社外弁護士と面会するため、時間を作って欲しいというメッセージが届き、6月9日、A子さんは新宿区・四谷にある会議室で社外弁護士とエイベックスのコーポレート執行役員の二人と面談した。
2時間に及んだ面談で、A子さんは二人にY氏が一人でキャバクラに来店していた様子を映像や写真などの証拠を提示しながら事細かく説明した。二人は「確かにこれは一人で遊んでいますね」などと納得していたという。
その場で、役員は「Yが一人で飲食した分については弁済するよう請求します」と言い、「どう考えてもYが悪い。Yにどうして欲しいですか」と聞いてきた。A子さんは「謝罪して欲しい」と伝えた。
だが、その後もY氏からは連絡はなかった。6月20日になって、再び弁護士から電話が来て、「金銭的な問題についてはこれからYに請求します」と改めて報告するとともに、「それとは別にY氏との個人的な問題についてはそちらの弁護士とも相談して、具体的な請求をしたらどうか」と勧められた。A子さんは「考えたいので、7月中旬に連絡する」と伝えた。そして、この間、エイベックスが本当に社内調査を進めているのか不安になり、デイリー新潮の取材を受けるに至ったのである。
ここまでの経緯を聞いて、A子さんが会社に揺さぶりをかけて、Y氏から金銭を要求しようとしていたのではないかと考えた人も多いだろう。初め、記者もそれを疑った。
だが、A子さんは「お金なんて全く欲しくありません」と繰り返し訴えた。逆に、記者に「エイベックスからお金をもらって記事をつぶすようなことはしませんか」と問い詰めてくるくらいだった。
では、A子さんが要求していることは何なのか――。
「謝罪です。これまでついてきたウソをちゃんと認めて謝ってほしい。私に対しても、そしてエイベックスの他の社員に対しても」
彼女はドラマ『半沢直樹』ばりの“倍返し”をすべく、今回の告発に臨んでいるのである。
A子さんには、キャバクラ遊興以外にも、Y氏がまだ会社にウソをついていると考えていることがある。それは、Y氏が彼女に繰り返し自慢していた「4000万円」という年収についてだ。A子さんは何度も「俺の年収は4000万円」と言うセリフを聞かされてきたという。
エイベックス関係者は「ありえない数字。彼の給料はせいぜい1000万円台後半のはずだ」と指摘する。A子さんはこう語る。
「私もそんなお金をもらえるものかと不思議だったんです。実際、すごい金遣いだった。『電車が嫌い』と言って移動はいつもタクシー。ディズニーランドに行った時も往復タクシーでした。今の車はベンツのC180ですが、それまではベンツのゲレンデヴァーゲンに乗っていました。身につけているものもすべて高級ブランド。マルニ、マルジェラ、ボッテカ・ヴェネタ、バレンシアガ、グッチ……。歯も全部セラミックにしています。私へのプレゼントも、ロエベのバッグ、カルティエのピアス、シャネルの香水、エルメスのトランプなど、すべて高額なものばかりです。パレスホテルやリッツカールトンの高級ホテルの部屋で一緒に過ごしたこともあります」
昨年秋口以降、A子さんがY氏と話し合った場で、「一体お金はどうなっていたの」と聞くと、彼はこう答えたと話す。
「自分の会社が別にあって、仕事を発注するとおカネがもらえる。その口座は奥さんにもバレていない。プレゼント代やホテル代などはそこから捻出していた」
A子さんが「その会社はお店から請求書を送った会社?」と聞くと、Y氏は「そうだ」と答えたという。
エイベックスにこの疑惑についても聞いたが回答せず、Y氏が一部のキャバクラ代の請求先としていた取引先の「シンクロ・エンターテイメント」は、「そのような事実はございません」と回答した。
エイベックスは、Y氏の不正経費申請について「調査継続中」としているが、すでにA子さんが告発文書を送ってから2カ月以上経過している。上場企業として一刻も早く説明責任を果たすべきだろう。
デイリー新潮取材班

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