検察に起訴されたのに不起訴になったとする公文書を偽造し、勤務先の小学校の校長に提出したとして、大阪地検は14日、大阪市立小講師の男(49)(大阪市天王寺区)を有印公文書偽造・同行使罪で起訴した。
男は市教育委員会の聞き取りに、「懲戒処分を免れたかった」と話したという。
起訴状などによると、男は6月2日、女子高校生にわいせつ行為をしたとして、大阪府青少年健全育成条例違反で大阪簡裁に略式起訴されたが、市教委に不起訴だったと虚偽報告することを画策。同15日、大阪市阿倍野区のインターネットカフェのパソコンで、「貴殿に対する被疑事件については、公訴を提起しない処分をしました」などとする文書を作成し、翌16日に検察官の名前の印鑑を押した偽造文書を勤務先の校長に渡したとされる。
市教委によると、警察から略式起訴されたと聞いていた校長が不審に思って地検に確認し、偽造が発覚。地検は6月29日、男を有印公文書偽造・同行使容疑で逮捕した。
市教委は「事実関係を確認して厳正に対処したい」としている。