今月13日、金沢市内の鮮魚店で購入した刺身を食べた男性の体内から寄生虫のアニサキスが見つかりました。保健所はこの店で食中毒が発生したとして、営業停止1日を命じました。
金沢市保健所によりますと13日午後、前の日の夜に金沢市香林坊の鮮魚専門店・海宝丸で購入したクルマダイの刺身を食べた60代の男性が、13日朝早くから腹痛を訴えて医療機関を受診したところ胃からアニサキスが摘出されました。
男性が潜伏期間内に魚介類を食べたのは、この店で購入した刺身のみだったことから、保健所はこの店で食中毒が発生したと断定、7月15日の営業停止を命じるとともに魚介類の取り扱いについても改善するよう指示しました。
現在、男性は回復に向かっているということです。
去年までの5年間、金沢市内で発生したアニサキスによる食中毒は2019年が2件、20年が3件、21年が7件、そして去年が2件となっていて、保健所が注意を呼びかけています。
アニサキスは、およそ2~3センチの白色・糸状の寄生虫で、主にサバ、イワシ、カツオ、サケ、イカ、サンマ、アジ、ブリに寄生しているとされています。アニサキスが寄生している魚介類を食べた場合、数~十数時間の潜伏期間の後に、激しいみぞおちの痛みや嘔吐などの症状が現れます。
保健所は予防のポイントとして・魚は新鮮なうちに速やかに内臓を取り除く・調理の際には目視で確認して、アニサキスを除去する・マイナス20度以下で24時間冷凍する・十分に加熱調理する。目安は中心部分の温度が75度以上で1分間以上を挙げているほか、食酢での処理、塩漬け、しょうゆやわさびではアニサキスは死滅しないとしています。