【A4studio】喫煙、飲酒が常態化…10代女性が語る「“家に帰れない”トー横キッズ」の絶望的な生活の実態

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少女たちが家に帰らずに都心の繁華街の路上にたむろし、なかには売春をおこなう子もいるらしい――令和の今、こう表現すると真っ先に思い浮かべられるのが歌舞伎町の「トー横キッズ」だろう。
歌舞伎町TOHOシネマズ前の広場(Photo by A4studio)
だが90年代後半から00年代前半にかけても、少女たちが東京の繁華街に昼夜問わず集まっていたことや売春をしたいたことが、社会問題になっていたのを記憶している人も多いはず。
そう、「渋谷ギャル」たちである。
新宿の歌舞伎町にたむろするトー横キッズと、渋谷のセンター街にたむろしていた渋谷ギャルは、それぞれを象徴する要素は類似している点が多い。
だが、年間約1500件もの恋愛相談を受けている恋愛カウンセラー・恋愛コラムニストの堺屋大地氏いわく、「渋谷ギャルとトー横キッズは、アウトラインは同じでも似て非なるもので、内面的には異なる出自を持っている」とのことだ。
今回は、実際に歌舞伎町でトー横キッズに取材を行い、少女たちの生の声を踏まえながら堺屋氏の見解を伺っていく。
新宿・歌舞伎町の路上に集まる若者たちを「トー横キッズ」と呼ぶようになり、社会問題として取り上げられるようになってから久しい。
「歌舞伎町の中心地にあったコマ劇場の跡地にできた『新宿東宝ビル』の横には、公共の広場があります。4年ほど前からこの広場に10代を中心にした男女がなにをするわけでもなく集まるようになってきて、トー横キッズと呼ばれるようになりました。
ご存知のように歌舞伎町は、飲み屋や風俗店がひしめく日本一の夜の街。ホストに通う客やキャバ嬢といった層の若い女性はいたものの、それまでは中高生ぐらいの家出少女のような層が集団で集まるような光景はなかったため、問題視されるようになっていきます。
地雷系と呼ばれるファッションやメイクをしている子が多いのが特徴ですが、家に帰らず昼夜問わず広場にたむろし、なかにはパパ活で売春をしている子もいるということで、スキャンダラスに騒ぎ立てられたのです」(堺屋氏)
一方、かつての「渋谷ギャル」についてもおさらいしておきたい。
「ギャルのストリートファッション誌の代表格である『egg』が創刊されたのが1995年。それから10年間の00年代中期ぐらいまでが、渋谷ギャルの隆盛期と言えるでしょう。ルーズソックスにミニスカートの制服を着こなした女子高生をコギャルと呼んだり、露出が激しい原色系の派手なファッションなどに身を包んだ日焼け肌の子をガングロギャルと呼んだりしていました。
ひとくちに渋谷ギャルと言ってもそのときどきでムーブメントが違っていましたが、金髪や茶髪などの明るい髪色、日焼けサロンで焼いた褐色の肌、へそ出し・ミニスカなどの露出の多い派手なファッションがアイコンとなっていましたね。
トー横キッズと渋谷ギャルは、10代少女たちが都心の繁華街の路上をテリトリーとし、なかには売春をしている子もいるという大きな類似点はあります。しかし、それらはあくまで表面的な特徴であり、両者の根底にあるマインドは真逆とも言えるのです」(堺屋氏)
「似て非なるもの」と主張する堺屋氏の考察を伺う前に、歌舞伎町の現地で取材をした際の、トー横キッズの少女たちの声をお伝えしていこう。
取材班がトー横に訪れたのは6月中旬、平日18時。
確かに若い男女を中心とした数十人が、路上でなにをするわけでもなく集まっている。地べたに座っている者も立ち話をしている者もいたが、さらに数人ずつのグループに分かれているようだった。
広場にはペットボトルや空き缶、ビニール袋や割り箸といったゴミがいたるところに散乱し、食べカスや飲み物をこぼした跡などもそこかしこにあり、トー横キッズたちのまわりにはすえた臭いが漂っていた。
取材班は少女たちにインタビューをさせてもらいたいと声をかけていくが、「ムリ」と一蹴されたり無言のまま無視されたりが続く。そんななか、地道に声をかけ続けてようやく取材に応じてくれたのが、15歳の少女と24歳の女性の二人組だ。
15歳のほうは、黒髪のハーフツインの髪型で、赤いアイシャドウの入ったメイク。ファッションは黒のワンピースに厚底ブーツ、背中にはMCMのピンクのリュック。いわゆる「地雷系」と呼ばれるルックスをしている。
そんな15歳の少女のほうがトー横歴は長いという。
この画像はイメージです(Photo by iStock)
「私は去年の9月ぐらいからここ(トー横)にいるよ。親がめんどくさいから家に帰るのは2ヵ月に1回ぐらいしかない。あとはずーっとここにいる」(15歳少女)
一方の24歳の女性は、根元が黒くなった金髪をローツインテールにし、ペールトーンのかわいらしいワンピースに身を包んでおり、実年齢よりもかなり幼く見える。本人いわく「量産型」のファッション・メイクとのことだ。
「私はまだトー横に来て2週間ぐらいかな。興味があって見学みたいな感じで来たら、すぐにいろんな子と仲よくなれて入り浸ってる(笑)」(24歳女性)
「ここにはいろんな人がいるよ。私と同い歳ぐらいの女も男もいるけど、なかにはオジサンとかもいるし。あと女の子は、下は12歳の小学生から30歳ぐらいの人もいるしね」(15歳少女)
彼女たちは普段どこで寝泊まりしているのだろうか。
一人暮らしをしている人もいれば、ビジネスホテルに集団で泊まる人たちもいるという。
【後編】『3人の女性の「悲痛な叫び」から見えてくる…「トー横キッズ」と「渋谷ギャル」の決定的な違い』で詳しく説明する。
(取材・文=A4studio)

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