神戸徳洲会病院(神戸市垂水区)で1月以降、同じ医師が関与したカテーテル手術の後に患者が相次いで死亡したとの情報が神戸市に寄せられ、市が病院に臨時の立ち入り検査を実施していたことが7日、分かった。
市は安全管理上の問題の有無などを調べている。
市医務薬務課によると、6月30日に病院関係者とみられる人物からの告発文が届いた。それによると、今年1月に赴任した循環器内科の男性医師のもとでカテーテルと呼ばれる細い管を使った手術などを受けた患者が、相次いで死亡したり容体が悪化したりしたと指摘。必要がないのに手術が施されたり、院内の委員会に対し適切に報告されていなかったりする例があったとも記されていた。
立ち入り検査は今月5日に実施された。カルテが適正に記述され、安全面における報告態勢が十分に機能していたかどうかなどについて市は調査を続け、問題が見つかれば指導する。
病院を運営する「徳洲会グループ」(東京)の広報担当者は「死亡した事例は数件把握しているが、調査では技術的な問題はなかった」と説明。その上で今月14日に再度調査を実施することを明らかにした。