活発な梅雨前線の影響で、8日は中国、北陸地方を中心に大雨となった。
島根県では一時、短時間に大雨をもたらす線状降水帯が発生した。前線は11日まで本州付近に停滞し、九州から東北にかけての広い範囲で雨が続く見通し。気象庁は土砂災害などへの厳重な警戒を呼びかけている。
気象庁によると、8日午後7時までの24時間降水量は松江市223・5ミリ、新潟県村上市147ミリ、長野県王滝村114・5ミリなどとなっている。
島根県出雲市によると、同市では住宅5棟が床上浸水、22棟が床下浸水したほか、国道431号の一部区間が冠水で通行止めになった。土砂崩れも相次ぎ、計約410世帯約900人が孤立状態となっている。民家にいた5人が浸水で動けなくなり、警察官らにボートで救助されたという。
新潟県佐渡市でも県道脇で土砂崩れが発生した。消防によると、けが人はいないが、県道は片側車線が通行できなくなっている。
各地の雨は9日がピークとみられ、同日午後6時までに予想される24時間降水量は多い所で九州北部250ミリ、東海・北陸180ミリ、中国・関東甲信150ミリ、近畿・東北120ミリ。その後も断続的にまとまった雨が続く見込みだ。
JR西日本は9日、東京駅と出雲市駅(島根)などを結ぶ特急計4本の運転を取りやめる。
気象庁は「大雨になっていなくても、外出時は交通機関への影響や気象状況に十分注意してほしい」としている。