中学の制服代に1万6000円の差 共通化提案も「伝統」が壁?

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「中学校の制服は高い。学校間で制服を共通にし価格を下げてはどうか」。こんな提案が埼玉県入間市議会であった。市教育委員会によると、制服の価格は学校によって異なり、生徒1人あたり最大約1万6000円の差がある。しかし、市教委は答弁で、共通化には消極的な姿勢を示した。【高木昭午】
「コーンロー」は校則違反? 卒業式の出席認められず 市教委は市立の全11中学校について今年度の制服とその価格を調べた。どの学校も男子は、冬の制服はブレザーと冬用スラックスに長袖ワイシャツ、ネクタイ。夏は半袖ワイシャツと夏用スラックスだった。女子は冬がブレザーに冬用ベスト、冬用スカート、長袖ワイシャツにリボンかネクタイ。夏は夏用ベストと半袖ワイシャツ、夏用スカートだった。女子は冬用ベストなしの学校もあった。

一方、各商品を一つずつ買った際の合計額をみると、男子では最高6万6700円、最低5万930円で1万6000円近い差があった。平均は5万7643円だった。 女子は最高8万4830円、最低7万543円で約1万4000円の差。平均は7万7762円だった。女子が男子より約2万円高いのはベストを含むためとみられる。着替え用のワイシャツやスラックスも買えば費用はさらにかさむ。 市教委によると、どんな制服かは各校で先生たちが決めている。価格差について市教委の担当者は「女子で最高額の学校は生地にこだわったと聞いたが、それ以上の理由はわからない」と話す。 6月19日の市議会本会議では金沢秀信市議が「神戸市は市立中学校の制服を共通化した『標準服』を作り価格低下を図った。入間市も共通化してはどうか」と提案した。中田一平教育長は「伝統の制服がなくなることで母校への誇りや帰属意識などにマイナスの影響がある可能性がある」「販売価格の適正化については研究を続けたい」と答弁し、共通化に消極的な姿勢を示した。 神戸市は市内82中学校の生徒が着られる「標準服」を、今年度から作った。すでに採用したのは2校だが、再来年度には全校が採用の予定だ。価格はブレザー1万7160円、冬用スラックス1万450円など。入間市の最も安い中学での価格よりさらに安い。神戸市教委は「標準服はブレザーで、これまで詰襟が制服だった学校からみると、価格は少し高くなる。一方、今年度から採用した2校では生徒1人あたり6000~8000円安くなった」と話す。
市教委は市立の全11中学校について今年度の制服とその価格を調べた。どの学校も男子は、冬の制服はブレザーと冬用スラックスに長袖ワイシャツ、ネクタイ。夏は半袖ワイシャツと夏用スラックスだった。女子は冬がブレザーに冬用ベスト、冬用スカート、長袖ワイシャツにリボンかネクタイ。夏は夏用ベストと半袖ワイシャツ、夏用スカートだった。女子は冬用ベストなしの学校もあった。
一方、各商品を一つずつ買った際の合計額をみると、男子では最高6万6700円、最低5万930円で1万6000円近い差があった。平均は5万7643円だった。
女子は最高8万4830円、最低7万543円で約1万4000円の差。平均は7万7762円だった。女子が男子より約2万円高いのはベストを含むためとみられる。着替え用のワイシャツやスラックスも買えば費用はさらにかさむ。
市教委によると、どんな制服かは各校で先生たちが決めている。価格差について市教委の担当者は「女子で最高額の学校は生地にこだわったと聞いたが、それ以上の理由はわからない」と話す。
6月19日の市議会本会議では金沢秀信市議が「神戸市は市立中学校の制服を共通化した『標準服』を作り価格低下を図った。入間市も共通化してはどうか」と提案した。中田一平教育長は「伝統の制服がなくなることで母校への誇りや帰属意識などにマイナスの影響がある可能性がある」「販売価格の適正化については研究を続けたい」と答弁し、共通化に消極的な姿勢を示した。
神戸市は市内82中学校の生徒が着られる「標準服」を、今年度から作った。すでに採用したのは2校だが、再来年度には全校が採用の予定だ。価格はブレザー1万7160円、冬用スラックス1万450円など。入間市の最も安い中学での価格よりさらに安い。神戸市教委は「標準服はブレザーで、これまで詰襟が制服だった学校からみると、価格は少し高くなる。一方、今年度から採用した2校では生徒1人あたり6000~8000円安くなった」と話す。

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