国立公園の樹木に「スマイルマーク」や矢印…青い塗料で落書き数十か所

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岩手・十和田八幡平国立公園に指定されている岩手山(2038メートル)の焼走りコース(八幡平市)で、複数の樹木や石などがスプレーのような塗料で落書きされているのが見つかった。
岩手署が器物損壊や自然公園法違反容疑を視野に入れて捜査している。
同署や八幡平市山岳協会によると、10日に落書きを見つけた登山客が110番し、発覚した。同コース沿いの立ち木などに「スマイルマーク」や矢印などが青色の塗料で落書きされ、16日時点で、数十か所で被害が確認されているという。同日には同市職員らが、被害箇所の一部を麻布で覆う一時的な対応を行った。
現場は国立公園の特別保護地区が含まれており、落書きは自然公園法で禁じられている植物の損傷にあたる疑いがある。国立公園を管理する環境省などが、被害届の提出を検討している。
同協会の高橋時夫会長は「半世紀近く岩手山を見てきたが、こんな経験は初めて。なぜこんなことをしたのか、意図がわからない」と憤り、市商工観光課の佐々木宣明課長は「登山シーズンに向けて定期的にパトロールするなど、引き続き心地よく登山できる環境作りをしていきたい」と語った。

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