東京都目黒区の歌舞伎俳優、市川猿之助さん（４７）宅で倒れているのが見つかった両親は、薬物を服用して死亡したとみられることが１９日、捜査関係者への取材で分かった。
司法解剖の結果、薬物による中毒死の疑いと判明。猿之助さんも薬物を口にした形跡があったという。猿之助さんは命に別条はなく、すでに退院。警視庁は回復状況を見て、両親が薬物を摂取した状況などについて事情を聴く方針。
捜査関係者によると、両親と猿之助さんは１８日午前１０時すぎ、訪ねてきたマネジャーらに発見された。両親は２階のリビングで並んだ状態だったという。いずれもパジャマ姿で、首から下には布団が掛けられていた。
吐いたような痕が確認され、口の中の状況から何らかの薬物を服用した形跡が確認された。目立った外傷はなかった。
司法解剖の結果、母親（７５）と父親の市川段四郎さん（７６）は１７日から１８日にかけて死亡。死因は向精神薬中毒の疑いがあることが判明した。現場検証では、室内には土足痕など、家族以外が侵入したような形跡は確認されなかった。服用手段や量は不明で容器なども見つかっていないという。
猿之助さんは半地下の自室で見つかった。当時は意識がもうろうとした状態で薬物を口にしたとみられる状況があったとされる。
猿之助さんが倒れていた自室からは、スケッチ用のキャンバスに手書きした遺書のようなものが見つかったほか、近くには別の書き置きがあったことも判明した。いずれも付き人にあてたもので、遺産に関する記述も確認されたという。
猿之助さんをめぐっては１８日発売の週刊誌「女性セブン」が共演者やスタッフに対するハラスメント疑惑を報じていた。
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