駆除ヒグマの胃から釣り客男性のDNA、「お気に入りだった」釣り場で襲われる

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北海道幌加内町の朱鞠内湖近くで釣り客がクマに襲われた可能性のある事故で、士別署は19日、釣り場周辺で見つかった遺体は行方不明となっていた興部町のアルバイト従業員西川俊宏さん(54)だったと明らかにした。
死因はクマに襲われたことによる全身多発外傷。
同署の発表などによると、DNA検査の結果、15日と17日に現場周辺で発見された遺体の一部と、駆除されたクマの胃の内容物から西川さんのDNAを検出。遺体に動物にかまれたり、爪で傷つけられたりしたような痕があったことなどから、クマに襲われたと特定した。14日早朝に死亡したとみられるという。
西川さんは同日早朝から渡し船で釣り場に行き、1人で釣りをしていた。同日午前9時頃、渡し船の船員が迎えに行ったところ、行方がわからなくなっており、周辺では西川さんのものとみられる胴長靴をくわえたクマが目撃されていた。
渡し船を運営管理するNPO法人「シュマリナイ湖ワールドセンター」の中野信之代表によると、朱鞠内湖は「幻の魚」とされるイトウの釣りスポットとして人気で、西川さんはよく訪れていたベテランだったという。中野代表は今回の釣り場は「西川さんのお気に入りだった」と話す。
■渡し船など当面中止…周辺キャンプ場も
今回の事故を受け、周辺のキャンプ場や渡し船の営業は当面中止となり、釣りも禁止となっている。

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