《変態紳士クラブ保釈》大麻逮捕のVIGORMAN(25)が語った“反省と責任の取り方”「メンバーからは『おかえり』、親父からは『もう音楽頑張るしかないんやから』と…」

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「逮捕で初めて自分の立場を実感したというか、こんなに色々な人に曲を聞いてもらえてたんやなと自分の無責任さを痛感しました。自分がアーティストを辞めて死ぬ時まで、このありがたみを、今の色濃さのまま心に留めなければいけないと思います。
【画像】「ドレッドヘアーに沈痛な面持ちで…」変態紳士クラブVIGORMANのインタビュー写真を全部見る 事件については認めるところも、報道と違うところもありますが、謝罪も含めて自分の言葉で話させて頂きます」 5月某日夕方、名古屋市内の法律事務所。弁護士同席のもと取材班の前に姿を現したのは、ドレッドヘアーというインパクトのある風貌ながらも、沈痛な面持ちで、言葉を絞り出すように話し始めた青年だった。

変態紳士クラブのVIGORMANこと北浦被告 文藝春秋「自分の口で語る説明責任がある」 彼は若者から支持を集める3人組の人気音楽ユニット「変態紳士クラブ」のメンバーで、「VIGORMAN(ビガーマン)」こと、北浦翔暉被告(25)だ。 北浦被告は今年4月、自宅に乾燥大麻を所持していたとして逮捕され、大麻取締法違反(所持)罪で起訴されていた。その後、保釈されたが、世間では報じられなかった。 変態紳士クラブは2017年に結成してわずか5年で日本武道館でのライブを成功させるなど音楽シーンの注目を集めた。代表曲「YOKAZE」はYouTubeの再生回数が6500万回を突破。今後も順風満帆な道を歩んでいくことは確実と思われた矢先の、突然の逮捕だった。 北浦被告は少し戸惑った表情で、「公判前で話せないこともあります」と慎重に言葉を選ぶ様子ではあったが、「自分の口で語る説明責任がある」と、逮捕への戸惑いや今後の音楽活動について、約2時間にわたりインタビュー取材に応じた。一個人の話だというぐらいの軽い気持ちだった――保釈後も未だ自身のSNSでは発言されていませんが、その意図と今の率直な思いを教えてください。北浦被告(以下、北浦) 本当に周りのスタッフやリスナーにはご心配をかけてしまいました。スタッフさんにはお会いして自分の気持ちを直接伝えて謝罪させてもらいましたが、リスナーの方々一人ひとりの目を見て、胸の内を伝えることはできない。また皆さんに楽曲を聞いていただけるかはわかりませんが、先に多大なご心配をかけてしまったことに対して、この取材のなかで自分の言葉で謝罪させて頂きたいです。――逮捕される可能性については、これまで考えたことはなかったのでしょうか?北浦 全く考えたことはありませんでした。大麻は全て自分で使っていただけだったので、情けないですが、一個人の話だというぐらいの軽い気持ちでしかありませんでした。まさかガサが入って逮捕されるとは思いませんでしたし、逮捕されたらどうなるかもあまり正直考えたことはありませんでした。 だから警察署を出た時、報道陣がたくさんいて驚きました。社会的な責任という意識がなかった――ニュースになることもあまり想像していなかったのでしょうか?北浦 はい。 自分はもともと高校生の時に友達の実家の空手道場で、みかん箱の上に立って歌い始めたような始まり方だし、変態紳士クラブも友達とノリで始めたグループなんです。音楽番組やバラエティー番組にも呼んで頂けるようになって本当にありがたいと思っていましたが、そもそもメディアに出るのを目指していたわけでもなくて、いまだに決まったお客さんしかいない小さなレゲエクラブに行ったりと、ストリートの意識が根強い。 社会的な責任という意識がなかったのだと思います。いつも自分たちの音楽を聴いてライブにも足を運んでくれていたファンの方々以外の、「YOKAZE」って曲だけは好きとか、ファンではないけど僕らのことを知ってくれてる、多くの人達が見えていませんでした。「メンバーから『おかえり』と言ってもらえた」――保釈後にメンバーや家族と会った時の様子はいかがでしたか?北浦 保釈翌日、大阪に戻った時にメンバーと会ったときは「おかえり」と言ってもらえました。付き合いは10年ぐらいですが、今でも週何回かは3人で晩御飯を食べますし、メンバーというより友達という感覚が強い。そうじゃなかったら、温かく迎えてもらえなかったかもしれません。 実家に帰った時には、親父に開口一番、「もう音楽頑張るしかないんやから、いい曲作って聞かしてくれ」と励ましてもらいました。その強さに救われましたね。親父は僕よりもずっと辛かったはずです。ライブにもいつも来て、応援してくれてましたし。――逮捕時、自宅からは26gの大麻が発見されました。これは全てご自身のものだったのでしょうか?北浦 はい、警察に押収された大麻は全て自分のものですし、実際に自分の生活のなかに大麻があったことは事実です。そこは言い訳するつもりはありません。認めるところは認めますし、それが自分の誠意だと思っています。 実は数年前の楽曲で大麻の使用を示唆したり、認めたりするような内容を歌ったこともありました。その頃の曲が好きだったというリスナーの方に「あの時の俺は間違っていた」なんて、いまさら言うつもりは全くありません。歌詞は全部自分で書いているので、全て自分が思っていたことです。「責任感が全然足りていなかった」――大麻についての考えは逮捕前後で変わりましたか?北浦 大麻に関しては悪いイメージは全くなかったし、正直、きれいごと抜きで言えば、逮捕後も大麻そのものは悪くないという考えはあります。 ただ、今回たくさんの人に心配をかけてしまったことは紛れもない事実ですし、大麻が違法な国で音楽をやり、そのリスナーからの収益で僕が生活させてもらっているのも事実です。自分の立場をわきまえられてなかったというか、責任感が全然足りていなかったことに対して反省しています。――音楽家と違法薬物の関係はよく取り上げられるところではありますが……。北浦 僕は音楽を作るにあたって大麻がないと生み出せないことは一切なくて、音楽のジャンルのせいにするつもりは全くありません。レゲエの発祥地であるジャマイカでは合法とか、アメリカのヒップホップ発祥の町では合法とか、そういうことがあっても全く関係がないと思っています。今回の事件については、全部自分の問題だと思っています。“営利目的”については「事実ではないとはっきり断言」――逮捕時には「営利目的」という容疑でしたが、誰かと一緒に使用することもあったのでしょうか。北浦 これについてはこの場で誤解を解きたいのですが、逮捕時は所持量から営利目的とみなされたのだと思いますが、これは事実ではないとはっきり断言させて頂きたいんです。起訴事実にも営利目的は結局、含まれませんでした。大麻は全て自分で使うために持っていました。――事件を受けて12日には、5月に予定されていたワンマンライブの延期と払い戻しが発表されました。北浦 ワンマンライブは延期となりますが、同じ場所で同時刻に、30分ぐらいと短いですが、自分の中での説明責任を果たすためのライブを無料でやらせてもらいます。保釈中に歌うなんて、反省してないという考えも当然あると思います。ただ自分なりに何度考えても、中止して何も考えずに家にいるのが、僕にとって一番楽な選択肢で、それが逃げに思えたんです。 アーティストとして一番誠意を見せられて、説明責任を果たせる場がライブだと思っています。話している姿の僕のファンなんて一人もいなくて、僕の音楽が好きでチケットを買ってくれた人が100%だと思いますので。SNSよりも先に、皆さんの目の前に立って自分の言葉でお伝えしたいと考えています。大麻とは関係なく、今後も貫き通していきたいこと――今後の音楽活動について教えてください。北浦 実はユニットとしても、ソロとしても、これまで所属していたメジャーレーベルから独立した矢先の事件でした。これまでは楽曲作りに専念しようとメジャーレーベルにいましたが、自分たちで売り方まで考えていた頃の方が、情熱があったなと昨年からメンバー3人で考え直し、心機一転もう一度インディーズに戻ったタイミングでした。 マス向けではなく、自分が生きるなかで生まれた感情を作詞家として言語化していきたいと今回の事件とは関係なく思い始めていました。大麻とはもちろん関係なく、まだまだ歌いたいテーマは一杯あって、全て自分の脳みそから出た言葉で歌い続けることを今後も貫き通していきたいと思っています。 VIGORMANは弱冠25歳。社会的責任を認識した彼は、今後どういう姿をファンに見せていくのだろうか。再起はあるのか、見守りたい。撮影/細田忠(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
事件については認めるところも、報道と違うところもありますが、謝罪も含めて自分の言葉で話させて頂きます」
5月某日夕方、名古屋市内の法律事務所。弁護士同席のもと取材班の前に姿を現したのは、ドレッドヘアーというインパクトのある風貌ながらも、沈痛な面持ちで、言葉を絞り出すように話し始めた青年だった。
変態紳士クラブのVIGORMANこと北浦被告 文藝春秋
彼は若者から支持を集める3人組の人気音楽ユニット「変態紳士クラブ」のメンバーで、「VIGORMAN(ビガーマン)」こと、北浦翔暉被告(25)だ。
北浦被告は今年4月、自宅に乾燥大麻を所持していたとして逮捕され、大麻取締法違反(所持)罪で起訴されていた。その後、保釈されたが、世間では報じられなかった。
変態紳士クラブは2017年に結成してわずか5年で日本武道館でのライブを成功させるなど音楽シーンの注目を集めた。代表曲「YOKAZE」はYouTubeの再生回数が6500万回を突破。今後も順風満帆な道を歩んでいくことは確実と思われた矢先の、突然の逮捕だった。
北浦被告は少し戸惑った表情で、「公判前で話せないこともあります」と慎重に言葉を選ぶ様子ではあったが、「自分の口で語る説明責任がある」と、逮捕への戸惑いや今後の音楽活動について、約2時間にわたりインタビュー取材に応じた。
――保釈後も未だ自身のSNSでは発言されていませんが、その意図と今の率直な思いを教えてください。
北浦被告(以下、北浦) 本当に周りのスタッフやリスナーにはご心配をかけてしまいました。スタッフさんにはお会いして自分の気持ちを直接伝えて謝罪させてもらいましたが、リスナーの方々一人ひとりの目を見て、胸の内を伝えることはできない。また皆さんに楽曲を聞いていただけるかはわかりませんが、先に多大なご心配をかけてしまったことに対して、この取材のなかで自分の言葉で謝罪させて頂きたいです。
――逮捕される可能性については、これまで考えたことはなかったのでしょうか?北浦 全く考えたことはありませんでした。大麻は全て自分で使っていただけだったので、情けないですが、一個人の話だというぐらいの軽い気持ちでしかありませんでした。まさかガサが入って逮捕されるとは思いませんでしたし、逮捕されたらどうなるかもあまり正直考えたことはありませんでした。 だから警察署を出た時、報道陣がたくさんいて驚きました。社会的な責任という意識がなかった――ニュースになることもあまり想像していなかったのでしょうか?北浦 はい。 自分はもともと高校生の時に友達の実家の空手道場で、みかん箱の上に立って歌い始めたような始まり方だし、変態紳士クラブも友達とノリで始めたグループなんです。音楽番組やバラエティー番組にも呼んで頂けるようになって本当にありがたいと思っていましたが、そもそもメディアに出るのを目指していたわけでもなくて、いまだに決まったお客さんしかいない小さなレゲエクラブに行ったりと、ストリートの意識が根強い。 社会的な責任という意識がなかったのだと思います。いつも自分たちの音楽を聴いてライブにも足を運んでくれていたファンの方々以外の、「YOKAZE」って曲だけは好きとか、ファンではないけど僕らのことを知ってくれてる、多くの人達が見えていませんでした。「メンバーから『おかえり』と言ってもらえた」――保釈後にメンバーや家族と会った時の様子はいかがでしたか?北浦 保釈翌日、大阪に戻った時にメンバーと会ったときは「おかえり」と言ってもらえました。付き合いは10年ぐらいですが、今でも週何回かは3人で晩御飯を食べますし、メンバーというより友達という感覚が強い。そうじゃなかったら、温かく迎えてもらえなかったかもしれません。 実家に帰った時には、親父に開口一番、「もう音楽頑張るしかないんやから、いい曲作って聞かしてくれ」と励ましてもらいました。その強さに救われましたね。親父は僕よりもずっと辛かったはずです。ライブにもいつも来て、応援してくれてましたし。――逮捕時、自宅からは26gの大麻が発見されました。これは全てご自身のものだったのでしょうか?北浦 はい、警察に押収された大麻は全て自分のものですし、実際に自分の生活のなかに大麻があったことは事実です。そこは言い訳するつもりはありません。認めるところは認めますし、それが自分の誠意だと思っています。 実は数年前の楽曲で大麻の使用を示唆したり、認めたりするような内容を歌ったこともありました。その頃の曲が好きだったというリスナーの方に「あの時の俺は間違っていた」なんて、いまさら言うつもりは全くありません。歌詞は全部自分で書いているので、全て自分が思っていたことです。「責任感が全然足りていなかった」――大麻についての考えは逮捕前後で変わりましたか?北浦 大麻に関しては悪いイメージは全くなかったし、正直、きれいごと抜きで言えば、逮捕後も大麻そのものは悪くないという考えはあります。 ただ、今回たくさんの人に心配をかけてしまったことは紛れもない事実ですし、大麻が違法な国で音楽をやり、そのリスナーからの収益で僕が生活させてもらっているのも事実です。自分の立場をわきまえられてなかったというか、責任感が全然足りていなかったことに対して反省しています。――音楽家と違法薬物の関係はよく取り上げられるところではありますが……。北浦 僕は音楽を作るにあたって大麻がないと生み出せないことは一切なくて、音楽のジャンルのせいにするつもりは全くありません。レゲエの発祥地であるジャマイカでは合法とか、アメリカのヒップホップ発祥の町では合法とか、そういうことがあっても全く関係がないと思っています。今回の事件については、全部自分の問題だと思っています。“営利目的”については「事実ではないとはっきり断言」――逮捕時には「営利目的」という容疑でしたが、誰かと一緒に使用することもあったのでしょうか。北浦 これについてはこの場で誤解を解きたいのですが、逮捕時は所持量から営利目的とみなされたのだと思いますが、これは事実ではないとはっきり断言させて頂きたいんです。起訴事実にも営利目的は結局、含まれませんでした。大麻は全て自分で使うために持っていました。――事件を受けて12日には、5月に予定されていたワンマンライブの延期と払い戻しが発表されました。北浦 ワンマンライブは延期となりますが、同じ場所で同時刻に、30分ぐらいと短いですが、自分の中での説明責任を果たすためのライブを無料でやらせてもらいます。保釈中に歌うなんて、反省してないという考えも当然あると思います。ただ自分なりに何度考えても、中止して何も考えずに家にいるのが、僕にとって一番楽な選択肢で、それが逃げに思えたんです。 アーティストとして一番誠意を見せられて、説明責任を果たせる場がライブだと思っています。話している姿の僕のファンなんて一人もいなくて、僕の音楽が好きでチケットを買ってくれた人が100%だと思いますので。SNSよりも先に、皆さんの目の前に立って自分の言葉でお伝えしたいと考えています。大麻とは関係なく、今後も貫き通していきたいこと――今後の音楽活動について教えてください。北浦 実はユニットとしても、ソロとしても、これまで所属していたメジャーレーベルから独立した矢先の事件でした。これまでは楽曲作りに専念しようとメジャーレーベルにいましたが、自分たちで売り方まで考えていた頃の方が、情熱があったなと昨年からメンバー3人で考え直し、心機一転もう一度インディーズに戻ったタイミングでした。 マス向けではなく、自分が生きるなかで生まれた感情を作詞家として言語化していきたいと今回の事件とは関係なく思い始めていました。大麻とはもちろん関係なく、まだまだ歌いたいテーマは一杯あって、全て自分の脳みそから出た言葉で歌い続けることを今後も貫き通していきたいと思っています。 VIGORMANは弱冠25歳。社会的責任を認識した彼は、今後どういう姿をファンに見せていくのだろうか。再起はあるのか、見守りたい。撮影/細田忠(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
――逮捕される可能性については、これまで考えたことはなかったのでしょうか?
北浦 全く考えたことはありませんでした。大麻は全て自分で使っていただけだったので、情けないですが、一個人の話だというぐらいの軽い気持ちでしかありませんでした。まさかガサが入って逮捕されるとは思いませんでしたし、逮捕されたらどうなるかもあまり正直考えたことはありませんでした。
だから警察署を出た時、報道陣がたくさんいて驚きました。
――ニュースになることもあまり想像していなかったのでしょうか?
北浦 はい。
自分はもともと高校生の時に友達の実家の空手道場で、みかん箱の上に立って歌い始めたような始まり方だし、変態紳士クラブも友達とノリで始めたグループなんです。音楽番組やバラエティー番組にも呼んで頂けるようになって本当にありがたいと思っていましたが、そもそもメディアに出るのを目指していたわけでもなくて、いまだに決まったお客さんしかいない小さなレゲエクラブに行ったりと、ストリートの意識が根強い。
社会的な責任という意識がなかったのだと思います。いつも自分たちの音楽を聴いてライブにも足を運んでくれていたファンの方々以外の、「YOKAZE」って曲だけは好きとか、ファンではないけど僕らのことを知ってくれてる、多くの人達が見えていませんでした。「メンバーから『おかえり』と言ってもらえた」――保釈後にメンバーや家族と会った時の様子はいかがでしたか?北浦 保釈翌日、大阪に戻った時にメンバーと会ったときは「おかえり」と言ってもらえました。付き合いは10年ぐらいですが、今でも週何回かは3人で晩御飯を食べますし、メンバーというより友達という感覚が強い。そうじゃなかったら、温かく迎えてもらえなかったかもしれません。 実家に帰った時には、親父に開口一番、「もう音楽頑張るしかないんやから、いい曲作って聞かしてくれ」と励ましてもらいました。その強さに救われましたね。親父は僕よりもずっと辛かったはずです。ライブにもいつも来て、応援してくれてましたし。――逮捕時、自宅からは26gの大麻が発見されました。これは全てご自身のものだったのでしょうか?北浦 はい、警察に押収された大麻は全て自分のものですし、実際に自分の生活のなかに大麻があったことは事実です。そこは言い訳するつもりはありません。認めるところは認めますし、それが自分の誠意だと思っています。 実は数年前の楽曲で大麻の使用を示唆したり、認めたりするような内容を歌ったこともありました。その頃の曲が好きだったというリスナーの方に「あの時の俺は間違っていた」なんて、いまさら言うつもりは全くありません。歌詞は全部自分で書いているので、全て自分が思っていたことです。「責任感が全然足りていなかった」――大麻についての考えは逮捕前後で変わりましたか?北浦 大麻に関しては悪いイメージは全くなかったし、正直、きれいごと抜きで言えば、逮捕後も大麻そのものは悪くないという考えはあります。 ただ、今回たくさんの人に心配をかけてしまったことは紛れもない事実ですし、大麻が違法な国で音楽をやり、そのリスナーからの収益で僕が生活させてもらっているのも事実です。自分の立場をわきまえられてなかったというか、責任感が全然足りていなかったことに対して反省しています。――音楽家と違法薬物の関係はよく取り上げられるところではありますが……。北浦 僕は音楽を作るにあたって大麻がないと生み出せないことは一切なくて、音楽のジャンルのせいにするつもりは全くありません。レゲエの発祥地であるジャマイカでは合法とか、アメリカのヒップホップ発祥の町では合法とか、そういうことがあっても全く関係がないと思っています。今回の事件については、全部自分の問題だと思っています。“営利目的”については「事実ではないとはっきり断言」――逮捕時には「営利目的」という容疑でしたが、誰かと一緒に使用することもあったのでしょうか。北浦 これについてはこの場で誤解を解きたいのですが、逮捕時は所持量から営利目的とみなされたのだと思いますが、これは事実ではないとはっきり断言させて頂きたいんです。起訴事実にも営利目的は結局、含まれませんでした。大麻は全て自分で使うために持っていました。――事件を受けて12日には、5月に予定されていたワンマンライブの延期と払い戻しが発表されました。北浦 ワンマンライブは延期となりますが、同じ場所で同時刻に、30分ぐらいと短いですが、自分の中での説明責任を果たすためのライブを無料でやらせてもらいます。保釈中に歌うなんて、反省してないという考えも当然あると思います。ただ自分なりに何度考えても、中止して何も考えずに家にいるのが、僕にとって一番楽な選択肢で、それが逃げに思えたんです。 アーティストとして一番誠意を見せられて、説明責任を果たせる場がライブだと思っています。話している姿の僕のファンなんて一人もいなくて、僕の音楽が好きでチケットを買ってくれた人が100%だと思いますので。SNSよりも先に、皆さんの目の前に立って自分の言葉でお伝えしたいと考えています。大麻とは関係なく、今後も貫き通していきたいこと――今後の音楽活動について教えてください。北浦 実はユニットとしても、ソロとしても、これまで所属していたメジャーレーベルから独立した矢先の事件でした。これまでは楽曲作りに専念しようとメジャーレーベルにいましたが、自分たちで売り方まで考えていた頃の方が、情熱があったなと昨年からメンバー3人で考え直し、心機一転もう一度インディーズに戻ったタイミングでした。 マス向けではなく、自分が生きるなかで生まれた感情を作詞家として言語化していきたいと今回の事件とは関係なく思い始めていました。大麻とはもちろん関係なく、まだまだ歌いたいテーマは一杯あって、全て自分の脳みそから出た言葉で歌い続けることを今後も貫き通していきたいと思っています。 VIGORMANは弱冠25歳。社会的責任を認識した彼は、今後どういう姿をファンに見せていくのだろうか。再起はあるのか、見守りたい。撮影/細田忠(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
社会的な責任という意識がなかったのだと思います。いつも自分たちの音楽を聴いてライブにも足を運んでくれていたファンの方々以外の、「YOKAZE」って曲だけは好きとか、ファンではないけど僕らのことを知ってくれてる、多くの人達が見えていませんでした。
――保釈後にメンバーや家族と会った時の様子はいかがでしたか?
北浦 保釈翌日、大阪に戻った時にメンバーと会ったときは「おかえり」と言ってもらえました。付き合いは10年ぐらいですが、今でも週何回かは3人で晩御飯を食べますし、メンバーというより友達という感覚が強い。そうじゃなかったら、温かく迎えてもらえなかったかもしれません。
実家に帰った時には、親父に開口一番、「もう音楽頑張るしかないんやから、いい曲作って聞かしてくれ」と励ましてもらいました。その強さに救われましたね。親父は僕よりもずっと辛かったはずです。ライブにもいつも来て、応援してくれてましたし。――逮捕時、自宅からは26gの大麻が発見されました。これは全てご自身のものだったのでしょうか?北浦 はい、警察に押収された大麻は全て自分のものですし、実際に自分の生活のなかに大麻があったことは事実です。そこは言い訳するつもりはありません。認めるところは認めますし、それが自分の誠意だと思っています。 実は数年前の楽曲で大麻の使用を示唆したり、認めたりするような内容を歌ったこともありました。その頃の曲が好きだったというリスナーの方に「あの時の俺は間違っていた」なんて、いまさら言うつもりは全くありません。歌詞は全部自分で書いているので、全て自分が思っていたことです。「責任感が全然足りていなかった」――大麻についての考えは逮捕前後で変わりましたか?北浦 大麻に関しては悪いイメージは全くなかったし、正直、きれいごと抜きで言えば、逮捕後も大麻そのものは悪くないという考えはあります。 ただ、今回たくさんの人に心配をかけてしまったことは紛れもない事実ですし、大麻が違法な国で音楽をやり、そのリスナーからの収益で僕が生活させてもらっているのも事実です。自分の立場をわきまえられてなかったというか、責任感が全然足りていなかったことに対して反省しています。――音楽家と違法薬物の関係はよく取り上げられるところではありますが……。北浦 僕は音楽を作るにあたって大麻がないと生み出せないことは一切なくて、音楽のジャンルのせいにするつもりは全くありません。レゲエの発祥地であるジャマイカでは合法とか、アメリカのヒップホップ発祥の町では合法とか、そういうことがあっても全く関係がないと思っています。今回の事件については、全部自分の問題だと思っています。“営利目的”については「事実ではないとはっきり断言」――逮捕時には「営利目的」という容疑でしたが、誰かと一緒に使用することもあったのでしょうか。北浦 これについてはこの場で誤解を解きたいのですが、逮捕時は所持量から営利目的とみなされたのだと思いますが、これは事実ではないとはっきり断言させて頂きたいんです。起訴事実にも営利目的は結局、含まれませんでした。大麻は全て自分で使うために持っていました。――事件を受けて12日には、5月に予定されていたワンマンライブの延期と払い戻しが発表されました。北浦 ワンマンライブは延期となりますが、同じ場所で同時刻に、30分ぐらいと短いですが、自分の中での説明責任を果たすためのライブを無料でやらせてもらいます。保釈中に歌うなんて、反省してないという考えも当然あると思います。ただ自分なりに何度考えても、中止して何も考えずに家にいるのが、僕にとって一番楽な選択肢で、それが逃げに思えたんです。 アーティストとして一番誠意を見せられて、説明責任を果たせる場がライブだと思っています。話している姿の僕のファンなんて一人もいなくて、僕の音楽が好きでチケットを買ってくれた人が100%だと思いますので。SNSよりも先に、皆さんの目の前に立って自分の言葉でお伝えしたいと考えています。大麻とは関係なく、今後も貫き通していきたいこと――今後の音楽活動について教えてください。北浦 実はユニットとしても、ソロとしても、これまで所属していたメジャーレーベルから独立した矢先の事件でした。これまでは楽曲作りに専念しようとメジャーレーベルにいましたが、自分たちで売り方まで考えていた頃の方が、情熱があったなと昨年からメンバー3人で考え直し、心機一転もう一度インディーズに戻ったタイミングでした。 マス向けではなく、自分が生きるなかで生まれた感情を作詞家として言語化していきたいと今回の事件とは関係なく思い始めていました。大麻とはもちろん関係なく、まだまだ歌いたいテーマは一杯あって、全て自分の脳みそから出た言葉で歌い続けることを今後も貫き通していきたいと思っています。 VIGORMANは弱冠25歳。社会的責任を認識した彼は、今後どういう姿をファンに見せていくのだろうか。再起はあるのか、見守りたい。撮影/細田忠(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
実家に帰った時には、親父に開口一番、「もう音楽頑張るしかないんやから、いい曲作って聞かしてくれ」と励ましてもらいました。その強さに救われましたね。親父は僕よりもずっと辛かったはずです。ライブにもいつも来て、応援してくれてましたし。
――逮捕時、自宅からは26gの大麻が発見されました。これは全てご自身のものだったのでしょうか?
北浦 はい、警察に押収された大麻は全て自分のものですし、実際に自分の生活のなかに大麻があったことは事実です。そこは言い訳するつもりはありません。認めるところは認めますし、それが自分の誠意だと思っています。
実は数年前の楽曲で大麻の使用を示唆したり、認めたりするような内容を歌ったこともありました。その頃の曲が好きだったというリスナーの方に「あの時の俺は間違っていた」なんて、いまさら言うつもりは全くありません。歌詞は全部自分で書いているので、全て自分が思っていたことです。
――大麻についての考えは逮捕前後で変わりましたか?
北浦 大麻に関しては悪いイメージは全くなかったし、正直、きれいごと抜きで言えば、逮捕後も大麻そのものは悪くないという考えはあります。
ただ、今回たくさんの人に心配をかけてしまったことは紛れもない事実ですし、大麻が違法な国で音楽をやり、そのリスナーからの収益で僕が生活させてもらっているのも事実です。自分の立場をわきまえられてなかったというか、責任感が全然足りていなかったことに対して反省しています。――音楽家と違法薬物の関係はよく取り上げられるところではありますが……。北浦 僕は音楽を作るにあたって大麻がないと生み出せないことは一切なくて、音楽のジャンルのせいにするつもりは全くありません。レゲエの発祥地であるジャマイカでは合法とか、アメリカのヒップホップ発祥の町では合法とか、そういうことがあっても全く関係がないと思っています。今回の事件については、全部自分の問題だと思っています。“営利目的”については「事実ではないとはっきり断言」――逮捕時には「営利目的」という容疑でしたが、誰かと一緒に使用することもあったのでしょうか。北浦 これについてはこの場で誤解を解きたいのですが、逮捕時は所持量から営利目的とみなされたのだと思いますが、これは事実ではないとはっきり断言させて頂きたいんです。起訴事実にも営利目的は結局、含まれませんでした。大麻は全て自分で使うために持っていました。――事件を受けて12日には、5月に予定されていたワンマンライブの延期と払い戻しが発表されました。北浦 ワンマンライブは延期となりますが、同じ場所で同時刻に、30分ぐらいと短いですが、自分の中での説明責任を果たすためのライブを無料でやらせてもらいます。保釈中に歌うなんて、反省してないという考えも当然あると思います。ただ自分なりに何度考えても、中止して何も考えずに家にいるのが、僕にとって一番楽な選択肢で、それが逃げに思えたんです。 アーティストとして一番誠意を見せられて、説明責任を果たせる場がライブだと思っています。話している姿の僕のファンなんて一人もいなくて、僕の音楽が好きでチケットを買ってくれた人が100%だと思いますので。SNSよりも先に、皆さんの目の前に立って自分の言葉でお伝えしたいと考えています。大麻とは関係なく、今後も貫き通していきたいこと――今後の音楽活動について教えてください。北浦 実はユニットとしても、ソロとしても、これまで所属していたメジャーレーベルから独立した矢先の事件でした。これまでは楽曲作りに専念しようとメジャーレーベルにいましたが、自分たちで売り方まで考えていた頃の方が、情熱があったなと昨年からメンバー3人で考え直し、心機一転もう一度インディーズに戻ったタイミングでした。 マス向けではなく、自分が生きるなかで生まれた感情を作詞家として言語化していきたいと今回の事件とは関係なく思い始めていました。大麻とはもちろん関係なく、まだまだ歌いたいテーマは一杯あって、全て自分の脳みそから出た言葉で歌い続けることを今後も貫き通していきたいと思っています。 VIGORMANは弱冠25歳。社会的責任を認識した彼は、今後どういう姿をファンに見せていくのだろうか。再起はあるのか、見守りたい。撮影/細田忠(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
ただ、今回たくさんの人に心配をかけてしまったことは紛れもない事実ですし、大麻が違法な国で音楽をやり、そのリスナーからの収益で僕が生活させてもらっているのも事実です。自分の立場をわきまえられてなかったというか、責任感が全然足りていなかったことに対して反省しています。
――音楽家と違法薬物の関係はよく取り上げられるところではありますが……。
北浦 僕は音楽を作るにあたって大麻がないと生み出せないことは一切なくて、音楽のジャンルのせいにするつもりは全くありません。レゲエの発祥地であるジャマイカでは合法とか、アメリカのヒップホップ発祥の町では合法とか、そういうことがあっても全く関係がないと思っています。今回の事件については、全部自分の問題だと思っています。
――逮捕時には「営利目的」という容疑でしたが、誰かと一緒に使用することもあったのでしょうか。
北浦 これについてはこの場で誤解を解きたいのですが、逮捕時は所持量から営利目的とみなされたのだと思いますが、これは事実ではないとはっきり断言させて頂きたいんです。起訴事実にも営利目的は結局、含まれませんでした。大麻は全て自分で使うために持っていました。
――事件を受けて12日には、5月に予定されていたワンマンライブの延期と払い戻しが発表されました。北浦 ワンマンライブは延期となりますが、同じ場所で同時刻に、30分ぐらいと短いですが、自分の中での説明責任を果たすためのライブを無料でやらせてもらいます。保釈中に歌うなんて、反省してないという考えも当然あると思います。ただ自分なりに何度考えても、中止して何も考えずに家にいるのが、僕にとって一番楽な選択肢で、それが逃げに思えたんです。 アーティストとして一番誠意を見せられて、説明責任を果たせる場がライブだと思っています。話している姿の僕のファンなんて一人もいなくて、僕の音楽が好きでチケットを買ってくれた人が100%だと思いますので。SNSよりも先に、皆さんの目の前に立って自分の言葉でお伝えしたいと考えています。大麻とは関係なく、今後も貫き通していきたいこと――今後の音楽活動について教えてください。北浦 実はユニットとしても、ソロとしても、これまで所属していたメジャーレーベルから独立した矢先の事件でした。これまでは楽曲作りに専念しようとメジャーレーベルにいましたが、自分たちで売り方まで考えていた頃の方が、情熱があったなと昨年からメンバー3人で考え直し、心機一転もう一度インディーズに戻ったタイミングでした。 マス向けではなく、自分が生きるなかで生まれた感情を作詞家として言語化していきたいと今回の事件とは関係なく思い始めていました。大麻とはもちろん関係なく、まだまだ歌いたいテーマは一杯あって、全て自分の脳みそから出た言葉で歌い続けることを今後も貫き通していきたいと思っています。 VIGORMANは弱冠25歳。社会的責任を認識した彼は、今後どういう姿をファンに見せていくのだろうか。再起はあるのか、見守りたい。撮影/細田忠(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
――事件を受けて12日には、5月に予定されていたワンマンライブの延期と払い戻しが発表されました。
北浦 ワンマンライブは延期となりますが、同じ場所で同時刻に、30分ぐらいと短いですが、自分の中での説明責任を果たすためのライブを無料でやらせてもらいます。保釈中に歌うなんて、反省してないという考えも当然あると思います。ただ自分なりに何度考えても、中止して何も考えずに家にいるのが、僕にとって一番楽な選択肢で、それが逃げに思えたんです。
アーティストとして一番誠意を見せられて、説明責任を果たせる場がライブだと思っています。話している姿の僕のファンなんて一人もいなくて、僕の音楽が好きでチケットを買ってくれた人が100%だと思いますので。SNSよりも先に、皆さんの目の前に立って自分の言葉でお伝えしたいと考えています。
――今後の音楽活動について教えてください。
北浦 実はユニットとしても、ソロとしても、これまで所属していたメジャーレーベルから独立した矢先の事件でした。これまでは楽曲作りに専念しようとメジャーレーベルにいましたが、自分たちで売り方まで考えていた頃の方が、情熱があったなと昨年からメンバー3人で考え直し、心機一転もう一度インディーズに戻ったタイミングでした。
マス向けではなく、自分が生きるなかで生まれた感情を作詞家として言語化していきたいと今回の事件とは関係なく思い始めていました。大麻とはもちろん関係なく、まだまだ歌いたいテーマは一杯あって、全て自分の脳みそから出た言葉で歌い続けることを今後も貫き通していきたいと思っています。 VIGORMANは弱冠25歳。社会的責任を認識した彼は、今後どういう姿をファンに見せていくのだろうか。再起はあるのか、見守りたい。撮影/細田忠(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
マス向けではなく、自分が生きるなかで生まれた感情を作詞家として言語化していきたいと今回の事件とは関係なく思い始めていました。大麻とはもちろん関係なく、まだまだ歌いたいテーマは一杯あって、全て自分の脳みそから出た言葉で歌い続けることを今後も貫き通していきたいと思っています。
VIGORMANは弱冠25歳。社会的責任を認識した彼は、今後どういう姿をファンに見せていくのだろうか。再起はあるのか、見守りたい。
撮影/細田忠
(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))

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