害虫駆除「2800円から」のはずが…請求は11万円、殺虫剤まき5万円求める業者も

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

ハチやゴキブリなどの駆除業者から、想定外の高額料金を請求されたという苦情相談が急増している。
神戸市消費生活センターによると、相談件数は2022年度は44件に上り、19年度の約3倍に。虫が活発になる春から夏にかけて相談も増えるといい、センターが注意を呼びかけている。
神戸市垂水区に住む30歳代の男性は昨年8月、自宅でゴキブリを見つけた。インターネットで検索すると、業者のホームページに「ゴキブリ駆除2800円から」と書かれていたため、作業を依頼。しかし、計11万円の支払いを求められたという。
ハチの巣を取り除くサービスでもトラブルが起きている。同区に住む60歳代の女性は昨年9月、ネットで調べて見つけた業者に駆除を依頼。ところが巣は見つからず、天井裏に殺虫剤をまく作業だけで5万円の支払いを求められたという。
市消費生活センターによると、害虫駆除に関する相談は増加傾向で、19年度は13件、20年度19件、21年度になって33件に急増した。
この5年間の月別の件数では、虫の活動が盛んになる春以降の相談が目立ち、4月(6件)から8月(35件)まで毎月増えている。一人暮らしを始める学生が多い時期とも重なり、国民生活センターも注意を呼びかけている。
市消費生活センターは、契約する際の注意点として〈1〉作業内容と料金をよく確認する〈2〉納得できるまでは契約しない――などを挙げている。担当者は「広告内容と請求額に開きがある場合には、クーリングオフを利用できることもあるので相談してほしい」としている。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。