「魔の2回生」武藤貴也元議員が監禁容疑で現行犯逮捕 知人に漏らしていた「カネじゃない、裏切りが許せないんだ」の真意

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「魔の2回生」と呼ばれた元国会議員の逮捕に“またか”や“懲りない”といった失望の声が広がっている。議員時代にも金銭トラブルに見舞われたが、今回は取材に当たる記者たちの間から「謎の多い事件」との声も……。逮捕前に容疑者と話した知人が語る事件の「真相」とは。
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【写真を見る】頭を下げて謝罪する「魔の2回生」議員たち 4月23日、知人男性に対する逮捕監禁容疑で逮捕された元衆院議員の武藤貴也容疑者(43)。事件は同日未明、東京都心の路上で起きた。

「午前3時半過ぎ、JR市ヶ谷駅近くで30代男性が複数の外国人の男らに車に連れ込まれる騒ぎが起き、目撃者が110番通報。駆け付けた警察官により現行犯逮捕されたのが武藤容疑者とウズベキスタン国籍の男5人でした。車に無理やり押し込まれた男性は武藤容疑者の知人とされます」(全国紙社会部記者) 逮捕後の取り調べで、武藤容疑者は「押し込んでいないし、(そういった)指示もしていない」と話し、容疑を否認しているという。本人は否認(武藤貴也容疑者)「捜査関係者によれば、車に押し込まれた被害男性に対し、武藤容疑者は“お金は返さないといけないよね?”と声を掛けたとされ、逮捕時には車の運転手を務めていたそうです。被害男性との間に金銭トラブルを抱えていたようですが、その詳細は分かっていません」(同) 事件の背景について、武藤容疑者と逮捕の10日前まで電話などでやり取りしていた知人はこう話す。「1億円を貸している」「武藤さんは被害男性に“1億円を貸している”と言っていました。ただし、お金の回収そのものに執着している様子でなく、武藤さん曰く、“カネの問題じゃなく、約束も守らず逃げ回っている態度が許せない”と話していました」(知人) 武藤容疑者は被害男性とのトラブルについて、この知人を含めた周囲に「何とかできないか」と以前から相談していたという。「とにかく被害男性の不誠実な態度に怒りを募らせ、“裏切られた”とも話していた。大金にもかかわらず回収に血眼になっていなかったのは、武藤さん自身がお金に困っていなかったからではないか。本人が言うには“貿易関係の仕事などを手掛けている”とかで、実際、羽振りも良さそうでした。今回、一緒に逮捕されたウズベキスタンの青年らも武藤さんの会社で雇っていた従業員だと聞いています」(知人) “実行犯”とされるウズベキスタン国籍の男性らは、取り調べに対して「(武藤容疑者に)頼まれただけ」と話しているという。他にも抱えていた金銭トラブル 2012年の衆院選で、武藤容疑者は滋賀4区から自民党公認で立候補し、初当選。14年に再選を果たしたものの、翌15年に金銭トラブルが発覚。知人らに「値上がり確実な新規公開株を国会議員枠で買える」などと持ち掛けて約4000万円を集めながら、実際に株は購入されず、出資金の一部も返済されなかった。 同問題の発覚後、武藤容疑者は自民党を離党し、17年の衆院選では立候補を断念。同期の安倍チルドレンとして、妻・金子恵美氏の出産入院中に不倫が発覚した宮崎謙介氏や「週刊新潮」で秘書へのパワハラ暴言が報じられた豊田真由子氏など、スキャンダルが噴出した経緯から「魔の2回生」と呼ばれた。「今回の報道で初めて武藤さんが元国会議員だったと知った人間は私の周りでも多い。醜聞が付いて回るためか、自分から議員時代のことを話すことはありませんでした。実は逮捕10日前に話したのは今回の件に関することでなく、私の知人に武藤さんが貸したとされる500万円前後のお金の返済をめぐる相談でした。それ以外にも武藤さんがお金を貸し付けていた人間はいたようで、彼の周辺ではこの手のトラブルが常に付きまとっていた印象です」(知人) 仮に金銭の貸し付けが事実であったとしても、“実力行使”に打って出て逮捕された事実は重い。「魔の2回生の筆頭格」との汚名の返上はまだ先になりそうだ。デイリー新潮編集部
4月23日、知人男性に対する逮捕監禁容疑で逮捕された元衆院議員の武藤貴也容疑者(43)。事件は同日未明、東京都心の路上で起きた。
「午前3時半過ぎ、JR市ヶ谷駅近くで30代男性が複数の外国人の男らに車に連れ込まれる騒ぎが起き、目撃者が110番通報。駆け付けた警察官により現行犯逮捕されたのが武藤容疑者とウズベキスタン国籍の男5人でした。車に無理やり押し込まれた男性は武藤容疑者の知人とされます」(全国紙社会部記者)
逮捕後の取り調べで、武藤容疑者は「押し込んでいないし、(そういった)指示もしていない」と話し、容疑を否認しているという。
「捜査関係者によれば、車に押し込まれた被害男性に対し、武藤容疑者は“お金は返さないといけないよね?”と声を掛けたとされ、逮捕時には車の運転手を務めていたそうです。被害男性との間に金銭トラブルを抱えていたようですが、その詳細は分かっていません」(同)
事件の背景について、武藤容疑者と逮捕の10日前まで電話などでやり取りしていた知人はこう話す。
「武藤さんは被害男性に“1億円を貸している”と言っていました。ただし、お金の回収そのものに執着している様子でなく、武藤さん曰く、“カネの問題じゃなく、約束も守らず逃げ回っている態度が許せない”と話していました」(知人)
武藤容疑者は被害男性とのトラブルについて、この知人を含めた周囲に「何とかできないか」と以前から相談していたという。
「とにかく被害男性の不誠実な態度に怒りを募らせ、“裏切られた”とも話していた。大金にもかかわらず回収に血眼になっていなかったのは、武藤さん自身がお金に困っていなかったからではないか。本人が言うには“貿易関係の仕事などを手掛けている”とかで、実際、羽振りも良さそうでした。今回、一緒に逮捕されたウズベキスタンの青年らも武藤さんの会社で雇っていた従業員だと聞いています」(知人)
“実行犯”とされるウズベキスタン国籍の男性らは、取り調べに対して「(武藤容疑者に)頼まれただけ」と話しているという。
2012年の衆院選で、武藤容疑者は滋賀4区から自民党公認で立候補し、初当選。14年に再選を果たしたものの、翌15年に金銭トラブルが発覚。知人らに「値上がり確実な新規公開株を国会議員枠で買える」などと持ち掛けて約4000万円を集めながら、実際に株は購入されず、出資金の一部も返済されなかった。
同問題の発覚後、武藤容疑者は自民党を離党し、17年の衆院選では立候補を断念。同期の安倍チルドレンとして、妻・金子恵美氏の出産入院中に不倫が発覚した宮崎謙介氏や「週刊新潮」で秘書へのパワハラ暴言が報じられた豊田真由子氏など、スキャンダルが噴出した経緯から「魔の2回生」と呼ばれた。
「今回の報道で初めて武藤さんが元国会議員だったと知った人間は私の周りでも多い。醜聞が付いて回るためか、自分から議員時代のことを話すことはありませんでした。実は逮捕10日前に話したのは今回の件に関することでなく、私の知人に武藤さんが貸したとされる500万円前後のお金の返済をめぐる相談でした。それ以外にも武藤さんがお金を貸し付けていた人間はいたようで、彼の周辺ではこの手のトラブルが常に付きまとっていた印象です」(知人)
仮に金銭の貸し付けが事実であったとしても、“実力行使”に打って出て逮捕された事実は重い。「魔の2回生の筆頭格」との汚名の返上はまだ先になりそうだ。
デイリー新潮編集部

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