「首を絞められた」風俗嬢からの緊急SOS…歌舞伎町のレンタルルーム経営者に聞く“仰天トラブル”

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コロナ禍の影響で路上売春、いわゆる立ちんぼが増加し、社会問題となっているが、その立ちんぼの恩恵を受けて売上を伸ばしているのが「簡易ラブホテル」ことレンタルルームだ。 都内有数の立ちんぼスポットと呼ばれる新宿・歌舞伎町の大久保公園には若い日本人女性の姿が目立つようになり、「Z世代立ちんぼ女子」などと呼ばれているが、そんな彼女たちもレンタルルームの利用が多い。
前編ではレンタルルームの仕組みや成り立ち、規制問題などについて触れてきたが、後編では利用客の実態やトラブルなどに迫っていく。
◆コロナで客層が逆転?レンタルルーム
「客層ですが、コロナ前は風俗の利用客が9割、一般客が1割といった割合でしたが、コロナ後は6:4くらいで一般客のほうが逆転しました」
そう語るのは、歌舞伎町をはじめ都内で複数のレンタルルームを経営しているAさん。一般客というのは、主に立ちんぼを指す。
◆回転率が大事な立ちんぼ
「利用時間は1時間が多いですね。立ちんぼの人も回転率が大事ですからササッと済ませるんでしょう。レンタルルームも回転率で勝負しているので、需要と供給がマッチしているとも言えますね。あと、そういう目的以外だと、海外のバックパッカーが純粋に休憩で使ってくれることもありますよ」(Aさん)
ただ、個人売春にはトラブルがつきもの。スタッフが対応に追われることもある。
「やはり金銭面の揉めごとが一番多いですね。お互い警察を呼ぶわけにもいかないからこじれやすいんですが、もはや日常風景です。こちらとしても、当事者同士で解決してもらうしかありませんから」
◆“歌舞伎町名物”有名な立ちんぼが出没
金銭にまつわるトラブルとしては、こんな事例もあったという。
「歌舞伎町名物といわれるほど有名な立ちんぼで、2000年代のヤマンバギャルみたいな格好をしたおばさんがいるんですけど、この人があらゆるラブホを出禁になっている問題人物なんです。それで、レンタルルームに流れてくるようになったんですが、ある日うちに来たとき“籠城”されてしまったんです」
Aさん曰く、一人で来店したヤマンバおばさん(ヤマンバ)は退室時間になってもフロントに現れず、内線で呼びかけたところ「男が金を持ってくるからそれまで待ってほしい」と返答。そこで1時間ほど待ったが男は現れず、ヤマンバは内線にもノックにも応じなくなったという。
「仕方なく警察に来てもらったんですが、『男が持ってくるっつってんだろ!!!』とヤマンバが部屋の中から怒鳴った瞬間、警官の顔つきが変わりました。各所で出禁を喰らっているだけあって警察内部でも有名人らしく、声でわかったそうです。そこからは対応も激変して『開けろオラ!』とか『じゃあその男はいつ来んだよテメエー!?』とか、マル暴みたいで凄かったですよ。結局ヤマンバはその場でつまみ出されて出禁にしたんですけど、その後も男の影に隠れて入ろうとしてきたり……ホント参りました」
店からすればただの迷惑客だが、ヤマンバもそのような生き方をせざるを得ない、逼迫した事情があるのだろう。路上で客を取る女性の誰もが、彼女のような存在になり得るとも言える。
◆「首を絞められた」女装したオッサンも
「金銭トラブル以外だと、身の危険を感じた女の子から内線で助けを求められることもあります。あくまで中立の立場で接するようにはしてるんですけど、度肝を抜かれることもありますね。印象に残っているのは、女装したおっさんです」
Aさんが聞いたところによると、本格的な女装はさておき、中途半端な女装をしたおっさんは危険人物が多いらしい。

◆レンタルルームはゲイカップルの利用客も
では、ラブホでは起こり得ない、レンタルルームならではの光景にはどのようなものがあるのだろうか?
「ほとんどのラブホではNGとされているんですが、レンタルルームは(店舗にもよりますが)ゲイの男性カップルも利用することが可能です。ただ、ゲイ特有のトラブルというものもあり、ひとつは未成年売春です。
女の子と違って未成年の男の子は見極めが難しく、うっかり入店を許してしまったこともあります。しかし、そういう男の子が仮に補導された場合、利用したレンタルルームにも当然捜査の手が及びます。こういう事例で営業停止を食らう店は少なくないそうで、警察の方からも注意喚起されていますね」
ゲイカップル側のレンタルルーム需要は高いらしく、一時は店の内装も彼らを意識した作りに変えたという。LGBTに対する価値観が世界的に見直されているなか、彼ら/彼女らは今後市場にとって重要な存在になるかもしれない。しかし、ゲイカップルにはもうひとつ悩みのタネがあるという。
◆あるゲイカップルが残したもの
「ゲイの方々はなんというか、汚し方が豪快なんですよね。その……浣腸とか使ったりするじゃないですか。汚物を排水口に無理やり流して詰まらせたり、そういうことはよくあります。こっちはもう慣れてるんで、どうせならビニール袋とかにまとめておいてもらえると助かりますね」
色んな意味で特殊な環境といえるレンタルルームだが、業務自体はシンプルで、バイトの応募は絶えないそうだ。
「志望動機は怖いもの見たさというか、好奇心で来る人が多いですけど、そういう人は長続きしませんね(笑)。ただ、業務は受付と清掃くらいだし、先に述べたようなトラブルもそうそう起こるわけではないので、バイトとしてはラクな部類だと思います。お客さんがいない時は、基本的に好きに過ごしていいので、うちで仕事しながら勉強もして、立派な資格を取った大学生の子とかもいましたよ」
◆意外とラク?バイト応募は絶えない
アルバイトは大手のサイトでも募集をかけているので、興味を持った人はぜひ応募してほしいと語るAさん。世間ではコロナ禍も沈静化しつつあり、立ちんぼの数も今後少しずつ減少に転じるかもしれない。だが、その後はインバウンドや、LGBT需要など明るい展望も見えてきている。
「旅館やホテルの跡地を買取り、レンタルルームに改造するという話もちらほら聞き始めています。さびれた温泉街の廃旅館がレンタルルームに生まれ変わり、規制の弱い地方で主流になる可能性もありますね」
法的な規制問題などもあり、少ないパイを奪い合う状況に変わりはないものの、レンタルルームという業態は今後も生き残っていきそうだ。
<TEXT/ゼロ次郎>

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