ひろゆき氏も「時代に逆行」と指摘、チャットGPT「大学レポートや論文に使用禁止」は是か非か? 論争勃発

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3月29日の衆院内閣委員会では、立憲民主党の中谷一馬氏(左から2人め)が「チャットGPT」で作成した質問を岸田文雄首相に対して読み上げた(写真・時事通信)
実業家のひろゆき氏が4月9日、自身のTwitterを更新。
《これからは社会に出たら、ChatGPTを使いこなす能力がデスクワークで重要になります。時代に逆行してChatGPTを使わせないようにする教育機関。 学校では「化粧禁止」なのに社会人になった途端に「化粧は社会人の身だしなみ」とか180度変わる現象に似てる、、、》
と、読売新聞の「チャットGPT、学生の利用に対策…上智大『論文使用なら厳格な対応』」という記事を引用し、投稿した。
チャットGPTは、人間のように自然な会話ができるとして注目を集めている、対話型AI(人工知能)。読売新聞の記事では、国内の大学で、チャットGPTなどのAIについて対策が進んでいることを紹介。上智大は「リポートや学位論文で無許可の使用を認めない」、東京大学は「AIのみを用いたリポート作成は認めない」などとしている。
この動きが「時代に逆行」していると、ひろゆき氏は指摘しているわけだ。この、ひろゆき氏のツイートに対して
《電子辞書でた頃頑なに紙の辞書使えみたいな話だな》
《PCが普及してきたころ、レポートは手書きじゃないと受け付けない、とかありましたね…。変わらないですね》
など、賛同するコメントが目立った。しかし、なかには
《自分の頭で文章を書く能力を高めるための教育でChatGPTを使うのは逆効果では?ChatGPTの使い方はIT基礎科目とかで別途教えればよいかと》
《社会人になってからでも使いこなすのに、そんなに時間かからんでしょ。学生時代に自分で考えてアウトプットする力を培えということでは》
という意見もみられる。
河野太郎デジタル大臣は、4月4日の会見でチャットGPTにふれ、中央省庁での文書作成に活かせないか、検討を始める考えを示した。「まったくでたらめなものができ上がる場合もあるが、役立つ部分は多い。懸念がクリアされれば、積極的に考えたい」と述べ、「(正確性などの)課題をクリアしないと、なかなかすぐに活用するわけにはいかない」としている。
イタリアでは、個人情報収集の懸念から、チャットGPTを一時使用禁止にしているほか、ドイツやフランスでも規制論が浮上している。
新しい技術は、それが革新的であればあるほど、大きな論争を呼ぶ。チャットGPTに関しても、議論はまだまだ続きそうだ。

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