参院選買収の被告5人、広島県議選・市議選に立候補…「いまだかつてない逆風」

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2019年の参院選を巡る大規模買収事件が起きた広島県では、河井克行元法相(実刑確定)側から現金を受け取ったとして公職選挙法違反(被買収)に問われた現職の県議1人と広島市議4人の計5人が、被告の立場のまま31日告示された県議選と市議選にそれぞれ立候補した。
5人は現金の趣旨について「後援会への寄付金だった」などと違法性を否定しており、今後の裁判で無罪を主張する方針。
このうちの1人は広島市安佐北区で、100人以上の支援者らが集まる出陣式に臨んだ。第一声では事件には触れず、「いまだかつてない逆風。皆様の支援を追い風にし、期待に沿う議員になってみせる」と強調した。
5人は当選しても、裁判で有罪が確定した場合は失職する。その場合、選挙区の定数などに基づいて一部は補選になる見通し。
事件を巡っては、現金を受け取った地方議員らのうち、公選法違反の容疑を認めた県議8人と広島市議6人の計14人が略式起訴され、違法性を否定した県議2人、広島市議6人の計8人が在宅で正式起訴された。
略式起訴の14人は全員辞職し、選挙にも出馬しなかったが、うち県議1人の長男と、広島市議1人の妻がそれぞれ県議選、市議選に立候補。県議の長男は無投票で初当選した。
長男は取材に対し「買収事件で良いイメージがないのは覚悟している。批判には誠実に向き合い、この4年間は県民、市民のために働きたい」と語った。

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