近畿大の一気飲み学生死亡訴訟、元学生ら16人に賠償命令…大阪地裁

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2017年にテニスサークルの飲み会で一気飲みし、死亡した近畿大2年の登森勇斗(ともりはやと)さん(当時20歳)の両親が、元学生ら18人に約1億500万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、大阪地裁は31日、「適切な救護を行わなかった」として元学生ら16人に賠償を命じた。
2人については飲み会に参加せず、関与が薄いとして賠償責任を認めなかった。
判決では、登森さんは17年12月、大阪府東大阪市の居酒屋であったサークルの飲み会で大量に飲酒。急性アルコール中毒で昏睡状態になり、別の学生宅に運ばれたが、翌朝まで病院に搬送されずに死亡した。
両親は20年7月、18人と近大を相手取り、提訴していた。
近大は昨年4月、飲酒による問題を起こした学生らの処分に関する規定を設けたほか、大学周辺の飲食店に一気飲み防止などへの協力を呼びかける活動を行っている。近大との訴訟は今月17日、こうした再発防止策を徹底することを約束し、和解が成立した。
一方、元学生側は「飲酒の強要はしていない」、「泥酔して寝ているだけと思った」と主張していた。
登森さんの事故を巡っては、学生ら9人が19年に過失致死罪で略式起訴され、略式命令を受けた。

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