共産党議員ら「ボンカレー」思わせる画像利用 大塚食品「一切関与していない」…党関係者が謝罪ラッシュ

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日本共産党の議員らの間で、レトルト食品「ボンカレー」のパッケージを模したような画像を使い、宣伝活動する動きが広がっている。
しかし、販売する大塚食品が「当社は特定政党および、特定政党の選挙活動に一切関与をしておりません」と事実上の抗議をする事態となり、党関係者が謝罪に追われている。党としての見解を聞いた。
2023年3月中旬以降、同じフォーマットを使い、SNSでPR活動する共産党議員や立候補予定者が相次いでいる。「元祖ボンカレー」のパッケージを思わせるレトロなデザインで、カレーの写真とともに「オツカレー」と書かれている。
議員の顔写真、キャッチフレーズ、選挙区、党名も並び、「党を作って100年 信頼度No.1ロングセラー」と商品の宣伝文句のような文章で党をアピールしている。
フォーマットを作成したのは党のサポーターとみられ、3月23日にツイッターで配布すると、一気に広がった。支持者が好意で作って議員が拡散するケースや、自ら作ったと公言する議員もいた。
しかし、大塚食品は29日、「当社の製品パッケージと類似したデザインを使用し、特定政党の候補者を応援する投稿が複数見受けられます」と自社サイトで声明を出し、「当社は特定政党および、特定政党の選挙活動に一切関与をしておりません」と抗議した。
共産党の知財トラブルをめぐっては、22年6月にポケットモンスターの人気キャラクター「ピカチュウ」の着ぐるみを選挙運動に使った参院選の公認候補が問題視された。23年3月には、演説会でアンパンマンの着ぐるみが用いられ、やはり批判の的となった。
作成者とみられる人物は30日、「既存の食品パッケージと類似の画像を作成し使用、並びに拡散してしまったことは、ご指摘の通り、世界中で愛され続けている素晴らしいブランドイメージにフリーライドするもので、決してあってはならない行いでした。また、特定企業さまと、政党や候補者との間に、関連があるかのような誤解と混乱を招いてしまったことを、重ねてお詫び申し上げます」と謝罪した。
この人物の謝罪後、”便乗”していた党関係者が次々と謝罪や釈明をしている。
共産党中央委員会広報部に31日、党としての見解や大塚食品への対応を質すと、「こちらからは先方に対応させていただきますとの返事を送ってあります」と話すにとどめた。同社広報部は「本件につきましては特にお答えすることはございません」と取材に返答した。

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