天然記念物「甲斐犬」171匹を劣悪環境で飼育か 都内の元ブリーダーの男を逮捕「犬は自分の我が子」 警視庁

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国の天然記念物に指定されている「甲斐犬」を劣悪な環境で飼育するなどした疑いで、ブリーダーだった男が警視庁に逮捕された。
元ブリーダーの尾川隆容疑者(46)は今年1月、東京・八王子市内で、天然記念物に指定されている甲斐犬など10匹を劣悪な環境で飼育した、動物愛護法違反の疑いがもたれている。尾川容疑者は、ケージに複数の犬を詰めこむなどしていたとされる。
調べによると、尾川容疑者は、2010年からブリーダーを始め、2020年ごろから、100匹を超える多頭飼育状態だったという。去年8月には、一時、171匹も飼育していたとのこと。その後、およそ3カ月の間に、15匹が死んだことが確認されている。
一方で、犬が逃げ出す騒ぎが起き、多頭飼育や健康状態についての苦情も多数寄せられていたという。このため東京都は、60回以上、行政指導などを行い、改善命令を出したものの、尾川容疑者が従わなかったため、今年1月、警視庁に告発していた。
逮捕前のFNNの取材に対して、尾川容疑者は「犬は自分の我が子。僕の家族が病気になったりしても犬を守らないといけないという使命がある」などと話していた。
一方、逮捕後の調べに対して、尾川容疑者は「劣悪な環境で飼育していたことに間違いない。自分で管理できる許容範囲を越えてしまい、多頭飼育状態だった。虐待していると言われても仕方がない」などと供述。
また、多頭飼育に至った経緯については、「犬の販売は子犬の需要が大きく、成犬になると売れなくなるため、半年から1年に1回交配させて繁殖していたが、販売実績が大幅に下がってしまい、飼育頭数が膨らんでしまった」などと話している。

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