「いきなり!ステーキ」辞任した前社長いまだ“看板”に リストラでも赤字で創業者の影一掃できず

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

最盛期の22%程度まで売上高が縮小し、最終利益も2期連続(19年12月期、20年12月期)の大幅赤字の後、前々期(21年12月期)はわずかに黒字化するも、前期は19億2500万円のマイナスと再び大幅な赤字に転じたのが、「いきなり!ステーキ」を運営するペッパーフードサービス。
社長逮捕のSODが陥った苦境…コロナ助成と不動産売却で決算を繕うも万事休すか 2013年、銀座4丁目に1号店をオープン後、国内のみならず海外にも出店を加速させ、立ち食いステーキブームを巻き起こすも、戦略なき無謀な出店とブームの収束により来店者数が激減。店舗の大量閉店と人員削減などのリストラを余儀なくされた。

22年には、創業社長の一瀬邦夫氏が引責辞任。副社長の長男、健作氏が後任社長に就任するも、同社はすべての役職から外れているはずの邦夫氏の影響をいまだに引きずっているという。「前々期はコロナ協力金によってなんとか黒字になりましたが、前期は15億円ほどの減損を除いても4億円ほどの赤字でした。コロナ禍が収束しつつある中、他の飲食チェーンに比べて客の戻りが鈍く、インフレや円安による輸入牛肉などの原材料費の高騰も痛手です。今期はわずかに黒字転換する計画ですが、気になるのがいまだに残る邦夫氏の影響力です」(経済ジャーナリスト)■息子を社長に院政を敷いているだけ? 3月下旬に都内のある店舗を訪れると、邦夫氏の姿を映した大きな看板がいまだに設置されている。立ち食いにより廉価で本格的なステーキを提供するというアイデアを生み出した邦夫氏は同社の象徴であるものの、無謀な出店を繰り返し会社を苦境に陥らせたのもまた同氏であるのは間違いないだろう。「責任を取って社長を辞任したものの、“院政”を敷いているだけという声もあがっています。なぜなら邦夫氏は個人筆頭株主であり、息子である健作氏に指示できる立場にあるためです。リストラを粛々と進めるほかに改悪された会員制度を少し改善した程度で、健作氏が社長になってから特に新しい施策は何も実行されていません。親離れなくして業績改善はないのでは」(同社関係者) コロナ禍が明けつつある中、外食産業で一人負け状態が続く「いきなり!ステーキ」。親がすぼめし庭を息子が再び広めることはできるのか。
2013年、銀座4丁目に1号店をオープン後、国内のみならず海外にも出店を加速させ、立ち食いステーキブームを巻き起こすも、戦略なき無謀な出店とブームの収束により来店者数が激減。店舗の大量閉店と人員削減などのリストラを余儀なくされた。
22年には、創業社長の一瀬邦夫氏が引責辞任。副社長の長男、健作氏が後任社長に就任するも、同社はすべての役職から外れているはずの邦夫氏の影響をいまだに引きずっているという。
「前々期はコロナ協力金によってなんとか黒字になりましたが、前期は15億円ほどの減損を除いても4億円ほどの赤字でした。コロナ禍が収束しつつある中、他の飲食チェーンに比べて客の戻りが鈍く、インフレや円安による輸入牛肉などの原材料費の高騰も痛手です。今期はわずかに黒字転換する計画ですが、気になるのがいまだに残る邦夫氏の影響力です」(経済ジャーナリスト)
■息子を社長に院政を敷いているだけ?
3月下旬に都内のある店舗を訪れると、邦夫氏の姿を映した大きな看板がいまだに設置されている。立ち食いにより廉価で本格的なステーキを提供するというアイデアを生み出した邦夫氏は同社の象徴であるものの、無謀な出店を繰り返し会社を苦境に陥らせたのもまた同氏であるのは間違いないだろう。
「責任を取って社長を辞任したものの、“院政”を敷いているだけという声もあがっています。なぜなら邦夫氏は個人筆頭株主であり、息子である健作氏に指示できる立場にあるためです。リストラを粛々と進めるほかに改悪された会員制度を少し改善した程度で、健作氏が社長になってから特に新しい施策は何も実行されていません。親離れなくして業績改善はないのでは」(同社関係者) コロナ禍が明けつつある中、外食産業で一人負け状態が続く「いきなり!ステーキ」。親がすぼめし庭を息子が再び広めることはできるのか。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。