医師の女逮捕 麻薬ペチジン違法所持 バッグ・自宅から発見 私的に使うため持ち出しか「何のため?」困惑の声も 神奈川県警

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

神奈川県・川崎市の医師の女が、医療用の麻薬を、クリニックから勝手に持ち出し、違法に所持した疑いで逮捕された事件で、女の自宅からも、麻薬とみられる液体が見つかっていたことが分かった。
川崎市中原区の「武蔵小杉平沼クリニック」の院長・平沼菜穂子容疑者(51)は、去年12月3日夕方、医療用麻薬「ぺチジン」が含まれた液体およそ6.6ミリリットルを、クリニックの外で、違法に所持した疑いが持たれている。
関係者から「平沼容疑者が、医療業務以外で、違法に所持している」との情報提供があり、神奈川県警薬物銃器対策課と厚労省麻薬取締部横浜分室などが内偵捜査に着手していた。
事件当日、薬銃課などが家宅捜索を実施。クリニックが入居するマンション敷地内で、平沼容疑者の所持品を調べたところ、バッグの中から、ペチジンが見つかったという。注射器などは持っていなかった。
クリニックで保管されていたペチジンの量を調べた結果、帳簿に記載されている保管量よりも少なかったことから、平沼容疑者がクリニックから持ち出したものと断定。押収した証拠品などを精査し、「悪質性が高い」と判断して、逮捕に踏み切ったとのこと。
薬銃課によると、ペチジンは、内視鏡の際の鎮静剤などとして、筋肉注射により使用されるという。院外への持ち出しなどは厳格に管理されていて、行政からの立ち入り検査も受けるとのこと。平沼容疑者は、医療用の麻薬を扱う免許を所持していた。
その後の調べで、平沼容疑者の川崎市中原区内の自宅からも、ペチジンとみられる液体が見つかったことが分かった。現在、本物のペチジンかどうか鑑定作業が進められている。薬銃課は、私的に使用するために、クリニックの外に持ち出したとみて捜査している。
しかし、ある捜査関係者は「ペチジン所持での逮捕は珍しいので、何の目的で持ち出したのか見当がつかない」と話している。これまでに薬銃課は、平沼容疑者の認否や尿鑑定の結果などを明らかにしていない。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。