顔がそっくり、名前がそっくり…王将戦、関係者やファンにも注目

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そっくりさんも「夢の対決」に期待――。藤井聡太王将(20)に羽生善治九段(52)が挑戦する第72期ALSOK杯王将戦七番勝負第6局(毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社主催)が佐賀県上峰町の創作料理店「大幸園」で行われている。
羽生が勝負手か 藤井の圧力に対し、敵陣深くに打ち込む一手名前が「藤井聡太」と3字同じ タイトル戦などでは、盤上の熱戦に加え棋士が対局の合間に食べる「勝負めし」やおやつにも注目が集まる。今回担当するのは大幸園総料理長。フルネームの4文字中3文字が藤井王将と重なる、藤聡太郎(ふじ・そうたろう)さん(35)だ。

日本の磁器発祥の地・佐賀県有田町出身。幼い頃から料理番組が好きな子どもだった。中学校を卒業する頃には料理の仕事をしたいと考え、卒業後も調理師免許や栄養士の資格が取れる学校を進学先に選んだ。大幸園では2017年から働いている。 藤さんは「藤井王将の活躍で『名前が似ているよね』と言われることが増えた。『雰囲気も似ているよね』と言われて……」と明かす。テレビなどでも取り上げられ「自分を話題にしてもらえてありがたい」と話す。 前期の王将戦では、藤井王将が4連勝でタイトルを獲得し、第5局が指される予定だった大幸園の対局はなかった。しかし藤井王将はその後、タイトル獲得の祝賀会などで町を訪問。大幸園での昼食で、藤さんが対局用に準備していたメニューを凝縮した「王将御膳」を提供できた。新型コロナウイルスの影響で話す機会は限られたが「食事した後のお皿が本当に何もなかった。それだけで本当に良かった」と感慨深げに話す。 今回の対局で、おやつは9、昼食は8のメニューを準備。藤さんは「なるべく県産や地元の食材を取り入れて準備した。2日間と長い戦いなので、食事やデザートで力を付けて臨んでほしい」と両対局者にエールを送る。「羽生九段に似ている」と言われ大ファンに 大学時代に友人から羽生善治九段(52)に似ていると言われ、羽生九段の大ファンになったのが北九州市小倉南区の自営業、浅野茂さん(49)だ。10日夜に佐賀県上峰町で開催された王将戦の前夜祭に駆けつけた。12日は仕事で、同町で開かれた大盤解説会に参加することはできなかったが、北九州市から「まずは互いに自分の色を出して全力で戦ってほしい。そのうえで羽生さんが勝ったとてもらうれしい」とエールを送る。 「駒の動かし方が分かる程度」という浅野さんが、羽生九段を強く意識するようになったのが、1996年2月に山口県で開催された第45期王将戦七番勝負第4局で、羽生九段が棋界初の七冠を達成したころだ。浅野さんは当時、同県内で学生生活を送っており、友人から盛んに「似ている」と言われた。「偉大な方とそっくりだと言われ、素直にうれしかった」と浅野さん。それ以来の大ファンだ。 2018年に羽生九段(当時は竜王)がタイトル獲得通算100期を懸けて挑んだ竜王戦の山口県下関市での対局に足を運んだ際は、同じファンから「親戚ですか?」と声をかけられ、否定しても一緒に写真を撮ってほしいと頼まれたことも。この対局で羽生九段は敗れ、無冠となった。 浅野さんは「勝負事なので勝ち負けはわからないが、互いに全力を尽くして戦ってほしい。そして、今度こそ羽生さんのタイトル獲得通算100期を見てみたい」と期待している。【山口響、西脇真一】
名前が「藤井聡太」と3字同じ
タイトル戦などでは、盤上の熱戦に加え棋士が対局の合間に食べる「勝負めし」やおやつにも注目が集まる。今回担当するのは大幸園総料理長。フルネームの4文字中3文字が藤井王将と重なる、藤聡太郎(ふじ・そうたろう)さん(35)だ。
日本の磁器発祥の地・佐賀県有田町出身。幼い頃から料理番組が好きな子どもだった。中学校を卒業する頃には料理の仕事をしたいと考え、卒業後も調理師免許や栄養士の資格が取れる学校を進学先に選んだ。大幸園では2017年から働いている。
藤さんは「藤井王将の活躍で『名前が似ているよね』と言われることが増えた。『雰囲気も似ているよね』と言われて……」と明かす。テレビなどでも取り上げられ「自分を話題にしてもらえてありがたい」と話す。
前期の王将戦では、藤井王将が4連勝でタイトルを獲得し、第5局が指される予定だった大幸園の対局はなかった。しかし藤井王将はその後、タイトル獲得の祝賀会などで町を訪問。大幸園での昼食で、藤さんが対局用に準備していたメニューを凝縮した「王将御膳」を提供できた。新型コロナウイルスの影響で話す機会は限られたが「食事した後のお皿が本当に何もなかった。それだけで本当に良かった」と感慨深げに話す。
今回の対局で、おやつは9、昼食は8のメニューを準備。藤さんは「なるべく県産や地元の食材を取り入れて準備した。2日間と長い戦いなので、食事やデザートで力を付けて臨んでほしい」と両対局者にエールを送る。
「羽生九段に似ている」と言われ大ファンに
大学時代に友人から羽生善治九段(52)に似ていると言われ、羽生九段の大ファンになったのが北九州市小倉南区の自営業、浅野茂さん(49)だ。10日夜に佐賀県上峰町で開催された王将戦の前夜祭に駆けつけた。12日は仕事で、同町で開かれた大盤解説会に参加することはできなかったが、北九州市から「まずは互いに自分の色を出して全力で戦ってほしい。そのうえで羽生さんが勝ったとてもらうれしい」とエールを送る。
「駒の動かし方が分かる程度」という浅野さんが、羽生九段を強く意識するようになったのが、1996年2月に山口県で開催された第45期王将戦七番勝負第4局で、羽生九段が棋界初の七冠を達成したころだ。浅野さんは当時、同県内で学生生活を送っており、友人から盛んに「似ている」と言われた。「偉大な方とそっくりだと言われ、素直にうれしかった」と浅野さん。それ以来の大ファンだ。
2018年に羽生九段(当時は竜王)がタイトル獲得通算100期を懸けて挑んだ竜王戦の山口県下関市での対局に足を運んだ際は、同じファンから「親戚ですか?」と声をかけられ、否定しても一緒に写真を撮ってほしいと頼まれたことも。この対局で羽生九段は敗れ、無冠となった。
浅野さんは「勝負事なので勝ち負けはわからないが、互いに全力を尽くして戦ってほしい。そして、今度こそ羽生さんのタイトル獲得通算100期を見てみたい」と期待している。【山口響、西脇真一】

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