入院の父親は「床ずれ」で“骨露出”…患者への暴行事件が起きた精神科病院で何が?遺族「父が亡くなった本当の理由を知りたい」【news23】

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患者への暴行事件が起きた東京・八王子の精神科病院。院長は暴行は「寝耳に水だった」と説明しているということですが、遺族は病院に不信感を抱いています。【写真を見る】入院の父親は「床ずれ」で“骨露出”…患者への暴行事件が起きた精神科病院で何が?遺族「父が亡くなった本当の理由を知りたい」【news23】遺族「救えず申し訳ない」入院中に重度の床ずれも…入院中の父親を亡くした男性。救えなかったことを悔やみ続けています。滝山病院に入院していた父親を亡くした男性「カラオケとかが好きだったので、よく近所にカラオケしに行ったり。優しい、おとなしい感じの父でした」父親が入院していた東京・八王子市の「滝山病院」。

職員「しゃべるなって言ってんだろ」患者「怖い怖い痛い」職員「何?『おい』ってなんだよ『おい』って。『すみません』だよな。口の利き方に気をつけろよ」2月、看護師の桜井正勝容疑者が患者への暴行の疑いで逮捕され、警視庁は別の3人の職員についても捜査しています。タクシー運転手をしていた父親が滝山病院に入院したのは5年前。糖尿病の悪化に、うつ病の症状も見られ、歩くことすら難しくなっていました。滝山病院に入院していた父親を亡くした男性「透析を通いでしていた。ですが歩行ができないというのと、透析は長いこと時間もかかる。本人も嫌がって。(滝山病院は)大きな病院からの紹介だった。なので我々としては安心して…」滝山病院は透析ができる数少ない精神科病院でした。そして2021年12月、家族のもとに「危篤状態」と連絡が…。滝山病院に入院していた父親を亡くした男性「(面会して)もうあまりにも辛そうなので、院長の方にも相談して『延命処置はもうやめて、静かに眠っていただいた方がいいのかな』っていう相談もお袋の方からしたんですけど」2022年1月、父親は亡くなりました。これは、亡くなったあとに家族が入手した病院のカルテです。家族が延命処置をやめて欲しいとお願いしたあとも、治療は続けられていました。父親の体には「床ずれ」が。骨が露出するほど重度のものでしたが、亡くなったときに説明はなかったと言います。滝山病院の院長は、かつて院長をしていた「朝倉病院」で診療報酬を不正に請求し、保険医登録を取り消されていた過去があります。滝山病院の元看護師は、こう証言します。滝山病院の元看護師「わずかな血液検査の異常値も『心不全』と診断し、過剰に抗凝固薬を投与する。院長は診療報酬に偏重し、過度な医療提供を行う傾向にある印象です」――院長の判断をどう感じる?滝山病院に入院していた父親を亡くした男性「今思うと無理に投薬したり、助かる見込みもないのに治療を無理にしてたのかなと感じます。色々調べたりして、(父を)救えなかったのは本当に申し訳ない。可哀そうなことをしてしまったなと」患者への暴行に院長「寝耳に水」今も140人が入院今回の暴行事件を受け、滝山病院が所属する日本精神科病院協会は…日本精神科病院協会「まず院長先生に、今回どういう状況だったか聞いたところ、『寝耳に水』だという言い方をしていた。『自分としては一生懸命やってきたのに、どうしてこうなったか驚いている』と」保険医登録を取り消された後、再び滝山病院で院長となった理由については…日本精神科病院協会「院長の弟が精神科医になっているが、どうしても院長を継ぎたくないという考えで、理事長にはなるが院長にはならないと拒まれたようです。やむを得ず院長になることになった」協会によると、滝山病院には今も140人が入院しているそうです。滝山病院に入院していた父親を亡くした男性「父はもうなくなってしまったけど、今はただ父が亡くなった本当の理由を知りたい」父親を亡くした男性は、同じような辛い思いを、この病院に今も入院している患者さんやご家族にしてもらいたくないと話されていたということです。この問題について情報をお持ちの方は、TBSの情報提供窓口・TBSインサイダーズにお寄せください。
患者への暴行事件が起きた東京・八王子の精神科病院。院長は暴行は「寝耳に水だった」と説明しているということですが、遺族は病院に不信感を抱いています。
【写真を見る】入院の父親は「床ずれ」で“骨露出”…患者への暴行事件が起きた精神科病院で何が?遺族「父が亡くなった本当の理由を知りたい」【news23】遺族「救えず申し訳ない」入院中に重度の床ずれも…入院中の父親を亡くした男性。救えなかったことを悔やみ続けています。滝山病院に入院していた父親を亡くした男性「カラオケとかが好きだったので、よく近所にカラオケしに行ったり。優しい、おとなしい感じの父でした」父親が入院していた東京・八王子市の「滝山病院」。

職員「しゃべるなって言ってんだろ」患者「怖い怖い痛い」職員「何?『おい』ってなんだよ『おい』って。『すみません』だよな。口の利き方に気をつけろよ」2月、看護師の桜井正勝容疑者が患者への暴行の疑いで逮捕され、警視庁は別の3人の職員についても捜査しています。タクシー運転手をしていた父親が滝山病院に入院したのは5年前。糖尿病の悪化に、うつ病の症状も見られ、歩くことすら難しくなっていました。滝山病院に入院していた父親を亡くした男性「透析を通いでしていた。ですが歩行ができないというのと、透析は長いこと時間もかかる。本人も嫌がって。(滝山病院は)大きな病院からの紹介だった。なので我々としては安心して…」滝山病院は透析ができる数少ない精神科病院でした。そして2021年12月、家族のもとに「危篤状態」と連絡が…。滝山病院に入院していた父親を亡くした男性「(面会して)もうあまりにも辛そうなので、院長の方にも相談して『延命処置はもうやめて、静かに眠っていただいた方がいいのかな』っていう相談もお袋の方からしたんですけど」2022年1月、父親は亡くなりました。これは、亡くなったあとに家族が入手した病院のカルテです。家族が延命処置をやめて欲しいとお願いしたあとも、治療は続けられていました。父親の体には「床ずれ」が。骨が露出するほど重度のものでしたが、亡くなったときに説明はなかったと言います。滝山病院の院長は、かつて院長をしていた「朝倉病院」で診療報酬を不正に請求し、保険医登録を取り消されていた過去があります。滝山病院の元看護師は、こう証言します。滝山病院の元看護師「わずかな血液検査の異常値も『心不全』と診断し、過剰に抗凝固薬を投与する。院長は診療報酬に偏重し、過度な医療提供を行う傾向にある印象です」――院長の判断をどう感じる?滝山病院に入院していた父親を亡くした男性「今思うと無理に投薬したり、助かる見込みもないのに治療を無理にしてたのかなと感じます。色々調べたりして、(父を)救えなかったのは本当に申し訳ない。可哀そうなことをしてしまったなと」患者への暴行に院長「寝耳に水」今も140人が入院今回の暴行事件を受け、滝山病院が所属する日本精神科病院協会は…日本精神科病院協会「まず院長先生に、今回どういう状況だったか聞いたところ、『寝耳に水』だという言い方をしていた。『自分としては一生懸命やってきたのに、どうしてこうなったか驚いている』と」保険医登録を取り消された後、再び滝山病院で院長となった理由については…日本精神科病院協会「院長の弟が精神科医になっているが、どうしても院長を継ぎたくないという考えで、理事長にはなるが院長にはならないと拒まれたようです。やむを得ず院長になることになった」協会によると、滝山病院には今も140人が入院しているそうです。滝山病院に入院していた父親を亡くした男性「父はもうなくなってしまったけど、今はただ父が亡くなった本当の理由を知りたい」父親を亡くした男性は、同じような辛い思いを、この病院に今も入院している患者さんやご家族にしてもらいたくないと話されていたということです。この問題について情報をお持ちの方は、TBSの情報提供窓口・TBSインサイダーズにお寄せください。
入院中の父親を亡くした男性。救えなかったことを悔やみ続けています。
滝山病院に入院していた父親を亡くした男性「カラオケとかが好きだったので、よく近所にカラオケしに行ったり。優しい、おとなしい感じの父でした」
父親が入院していた東京・八王子市の「滝山病院」。
職員「しゃべるなって言ってんだろ」患者「怖い怖い痛い」職員「何?『おい』ってなんだよ『おい』って。『すみません』だよな。口の利き方に気をつけろよ」
2月、看護師の桜井正勝容疑者が患者への暴行の疑いで逮捕され、警視庁は別の3人の職員についても捜査しています。
タクシー運転手をしていた父親が滝山病院に入院したのは5年前。糖尿病の悪化に、うつ病の症状も見られ、歩くことすら難しくなっていました。
滝山病院に入院していた父親を亡くした男性「透析を通いでしていた。ですが歩行ができないというのと、透析は長いこと時間もかかる。本人も嫌がって。(滝山病院は)大きな病院からの紹介だった。なので我々としては安心して…」
滝山病院は透析ができる数少ない精神科病院でした。そして2021年12月、家族のもとに「危篤状態」と連絡が…。
滝山病院に入院していた父親を亡くした男性「(面会して)もうあまりにも辛そうなので、院長の方にも相談して『延命処置はもうやめて、静かに眠っていただいた方がいいのかな』っていう相談もお袋の方からしたんですけど」
2022年1月、父親は亡くなりました。
これは、亡くなったあとに家族が入手した病院のカルテです。家族が延命処置をやめて欲しいとお願いしたあとも、治療は続けられていました。
父親の体には「床ずれ」が。骨が露出するほど重度のものでしたが、亡くなったときに説明はなかったと言います。
滝山病院の院長は、かつて院長をしていた「朝倉病院」で診療報酬を不正に請求し、保険医登録を取り消されていた過去があります。
滝山病院の元看護師は、こう証言します。
滝山病院の元看護師「わずかな血液検査の異常値も『心不全』と診断し、過剰に抗凝固薬を投与する。院長は診療報酬に偏重し、過度な医療提供を行う傾向にある印象です」
――院長の判断をどう感じる?
滝山病院に入院していた父親を亡くした男性「今思うと無理に投薬したり、助かる見込みもないのに治療を無理にしてたのかなと感じます。色々調べたりして、(父を)救えなかったのは本当に申し訳ない。可哀そうなことをしてしまったなと」
今回の暴行事件を受け、滝山病院が所属する日本精神科病院協会は…
日本精神科病院協会「まず院長先生に、今回どういう状況だったか聞いたところ、『寝耳に水』だという言い方をしていた。『自分としては一生懸命やってきたのに、どうしてこうなったか驚いている』と」
保険医登録を取り消された後、再び滝山病院で院長となった理由については…
日本精神科病院協会「院長の弟が精神科医になっているが、どうしても院長を継ぎたくないという考えで、理事長にはなるが院長にはならないと拒まれたようです。やむを得ず院長になることになった」
協会によると、滝山病院には今も140人が入院しているそうです。
滝山病院に入院していた父親を亡くした男性「父はもうなくなってしまったけど、今はただ父が亡くなった本当の理由を知りたい」
父親を亡くした男性は、同じような辛い思いを、この病院に今も入院している患者さんやご家族にしてもらいたくないと話されていたということです。

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